• 検索結果がありません。

実験1 構造物構築行動の進化的な獲得

4. ゲームエージェントにおけるメタ行動

6.2 実験1 構造物構築行動の進化的な獲得

図6.6 構造物の評価

遺伝的アルゴリズム関係

・突然変異率 0.10

・交叉率 0.70

・保存エリート 1体

・1世代の個体数 30体

6.2.2 実験結果

図6.7に各センサ数におけるエリート個体の評価値の遷移を示す。センサ数が 3の場合が最も高い評価値を獲得しているが、他の場合と比べてあまり大きな差 がない事がわかる。センサ数 8 の場合が最も評価が低いが、世代数が足りず進 化が不十分である可能性がある。評価値としては、3~6体の獲物エージェント を捕獲出来ている事が伺える。従って、獲得された構造物は16体中の半分以下 程度の獲物エージェントしか捕獲することが出来ておらず、ある程度しか環境 へ適応できた巣を作る事が出来ていない事がわかる。

図6.8に、各センサ数において、獲得された構造物の例を示す。各場合におい て、獲得された行動は基本的には同一種類のものであった。その場で回転しな がら、ブロックを設置していくという行動である。センサ数 1 の場合は、ブロ ックを設置して回転し、センサにブロックの反応がなくなると、またブロック を置くという行動を繰り返している。センサ数 3 の場合も同様であった。セン サ数8の場合は、1つブロックを置いたあと、しばらく回転を続け、その後再度 ブロックを置き始めた。これは、ブロックを検知するセンサが複数あり、それ

らが離れた位置関係であった為だと思われる。しかし、その結果として、片方 のセンサがブロックを検知して回転する方向と、もう片方のセンサがブロック を検知して回転する方向が逆であった為、その場で向きの変換を繰りかえすス タック状態に陥っており、結果としてブロックを 3 個までしか配置することが 出来なくなっていた。センサ数 8 の場合、用いるセンサ数が増えた為、行動間 の競合が発生しやすくなっている事が推測される。その為に、他の場合にくら べて、適切な行動を獲得するまでに必要な世代数が増え、結果として今回の設 定では、環境に適応した行動が獲得できなかったと考えられる。

いずれの場合にしても、獲得された行動は環境に対してある程度適応できて はいたが、不十分であると言える。その為、本研究では、自然の動物の構造物 構築行動、特にクモの造網行動に注目し、その特徴の一つである中間評価につ いて着目した。

図6.7 異なる近接センサ数におけるエリート個体の評価値の遷移

図6.8 獲得された構造物の例

関連したドキュメント