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第 5 章

5.1 実験概要

この章では,提案技法の手順 4 で行う,盲点リストを基にしたブレインストーミ ングを省略する省力化技法を実施する.実験では,デザインやメディア開発を学ぶ 20 代の学生 5 名に被験者を依頼した.いずれの被験者も,授業などでブレインストーミ ングを実施した経験のある者であった.

5.1.1 実験手順と内容

実験の手順や作業時間は以下の通りである(表 5.1).

表 5.1 実験手順と作業時間の詳細

省力化技法:作業内容 作業時間

1. 初期アイデア生成:ブレインストーミング 1度目 20 分 2. アイデアのグループ化:資料をもとにアイデアを書き出した付

箋のグループ分け

10 分

3. 盲点リストの作成 10 分

4. 改良案の構想作業と結晶化作業 45 分

実験では,こちらが提示する資料や題材をもとに,まずアイデア案出を目的とした ブレインストーミングを個人で行ってもらい,一般的な掃除機を対象物として改良を

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行ってもらった.被験者には,本実験でも使用したユーザのペルソナを提示し,「こ のユーザを対象とした新たな掃除機のアイデアを考える」よう指示した.

アイデア生成を行う際は,本実験と同様に,何に注目しながら発想しているのかを 可能な限り発話してもらい,作業の様子をすべて録画・録音した.具体的なアイデア または改善すべき部位の名称とその理由を付箋に書きだしてもらい,時系列で管理で きるように順に番号を付加するよう指示した.アイデア生成を行う際の参考資料とし て,図 5.1 に示すような対象物の全体像や細かな部位の写真を提供した.写真では識 別できない細かな挙動や機能に関しては口頭で補足した.

図5.1 被験者に提供した参考資料の一部

個人作業の後に,本実験と同様に付箋の内容に沿ってグループ分けを行い,見過ご し要素を探してもらい,写真上の該当箇所を明記し,アイデアを書き出した付箋とは 別の付箋に該当箇所の名称を記載させ,当該要素をリストアップしてもらった.

続いて,リストアップした見過ごし要素に着目して最終的なアイデア構築を行って もらう旨を被験者に伝えた.改良案の結晶化を行う際に,「見過ごし要素を改善させ る新しい改良案を必ず創案すること」という条件を事前に伝えた.条件を満たすよう 改良案を創案するために,構想を練る時間を与えた.この間,自由にスケッチなどを 行ってもらうことで,構想を膨らませてもらった(図 5.2).

図5.2 実験中に被験者が書いたアイデアスケッチの一部

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最終的に,構想で描画したスケッチなどを自由に活用し,さらに見落とし要素を必 ず改善するようにという指示をふまえて,改良案の結晶化を行ってもらった(図 5.3).

図 5.3 最終的に構築されたアイデア

全ての作業が終了した後に,以下の内容でインタビューを実施した(表 5.1).

表 5.2 省力化技法で実施したインタビュー内容 1 作業全体の感想

2 盲点を使用した改良案の構想・結晶化作業について 3 アイデアに対する自己評価

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