• 検索結果がありません。

4.3 実験および考察

4.3.1 実験条件

本実験では,Canon EOS 5D Mark IIを用いて撮影された22枚のLDR画像と,デー タベース [60]から収集した16枚のLDR画像を入力画像xとして使用した.不明瞭な入 力画像を想定するため,これら画像には,0か負の露出値を用いて撮影されたもののみを 利用した.提案法を評価は以下の手順で行った.

1. 提案法により,xからyを生成する.

2. yをStatistical naturalnessにより評価する.

3. yをDiscrete entropyにより評価する.

4.1 提案法により分割された領域{Pm}の数M の例(K = 10)

Image name M

Chinese garden 7 (Maximum) Estate rsa 4

Trashbox 3 (Minimum)

Window 5

本実験 で は ,比較 手 法と し て 8 つの 手 法 ,すな わ ち Histogram equalization (HE), Contrast limited adaptive histograph equalization (CLAHE) [11], Adaptive gamma correction with weighting distribution (AGCWD) [12], Contrast-accumulated his-togram equalization (CACHE) [16], Low light image enhancement based on two-step noise suppression (LLIE) [19], Low-light image enhancement via illumination map estimation (LIME) [17], Simultaneous reflectance and illumination estimation (SRIE) [18], Bio-inspired multi-exposure fusion framework for low-light image en-hancement (BIMEF) [67], を用いた.また,提案法においては,Nejatiらの手法を合成 法F として利用した.

4.3.2 シーン領域分割の結果

表4.1 は,4枚の入力 LDR画像(図4.2から4.6を参照) について,提案法における シーン領域分割によって得られた領域の数を示す.ここで,実験で用いた38枚の画像中,

分割された領域の数は最大7,最小3であった.この表から,前章で得られた結果と同様 に,大きなK が与えられた場合でさえ,提案法で構築されるGMMは過適合していない ことがわかる.

図4.24.3には,提案法により分割された領域数が最大の画像および最小の画像を示 している.これらの結果から,入力LDR画像の輝度が狭い範囲に分布しているときには,

分割される領域の少なくなることがわかる(図4.3参照).加えて,図4.2(a)と4.2(b) (お

よび図4.3(a)と4.3(b)) の比較から,入力として単一画像が与えられた場合にも,提案法

におけるシーン領域分割によって,それぞれがある特定の明るさを持つ領域へ画像を分割 できることが確認できる.結果として,図4.2 (d)から(j) (および図4.3 (d)から(f)) に 示されるように,提案法によって高品質な多重露出画像を推定できる.さらに,これら多 重露出画像の合成によって,高品質なL-WDR画像が得られる(図4.2(c) および4.3(c)

(a) Input image x (0EV).

Entropy: 5.767 and Naturalness: 0.4786.

(b) Separated areas {Pm} (M= 7, K= 10)

(c) Fused imagey.

Entropy: 6.510 and Naturalness: 0.1774.

(d) Adjusted image xˆ1

(e) Adjusted image xˆ2

(f) Adjusted image xˆ3

(g) Adjusted image ˆ

x4

(h) Adjusted image ˆ

x5

(i) Adjusted image ˆ

x6

(j) Adjusted image ˆ

x7

4.2 提案法の実行結果 (“Chinese garden”). (a): 入力 LDR画像,(b): 提案す るシーンの領域分割の結果,(c): 最終的に得られたL-WDR画像,(d)-(j): 提案法に よって推定された多重露出画像.(b)において,各色は分割された各領域に対応する.

参照)

図4.4は,固定されたM およびαmの使用の下で推定されたL-WDR画像yを示す.

ここで,(a): 入力画像,(b)-(d): Mαm双方を固定した場合の結果,(e): 提案法によ り得られた結果,(f)-(h): 固定のM と式(4.5)により推定したαm を用いた場合の結果 である.固定のM で画像領域を分割するために,(f)-(h)ではk 平均法を利用した.図 4.4(b)-(d)より,Mαmの両方が固定されている場合には,大きなM を用いることが 明瞭な画像を生成するために有効であることがわかる.一方,小さいM を用いた場合に 得られる画像は入力画像と比較してほぼ変化がなく,ほとんどL-WDR画像推定法の効 果が得られていないことがわかる.これは,αmが固定である場合には,入力画像の輝度 が推定される多重露出画像の輝度に直接影響するためである.

M のみが固定されている場合には,図4.4(b)4.4(f)に示すように,M αm が共

(a) Input image x (-6EV).

Entropy: 0.249 and Naturalness: 0.0000.

(b) Separated areas {Pm} (M= 3, K= 10)

(c) Fused imagey.

Entropy: 6.830 and Naturalness: 0.4886.

(d) Adjusted image xˆ1

(e) Adjusted image xˆ2

(f) Adjusted image xˆ3

4.3 提案法の実行結果(“Trashbox”). (a): 入力画像,(b): 提案するシーンの領域 分割の結果,(c): 最終的に得られたL-WDR画像,(d)-(f): 提案法により推定された 多重露出画像.(b)において,各色は分割された各領域に対応する.

に固定されている場合より細部を明瞭に表現した画像を生成できる.したがって,αm を 各領域に対して適応的に決定することは効果的である.M = 3の場合と M = 5の場合 を比較すると,M = 5を用いて生成された画像は,M = 3を用いて生成された画像より 明瞭であることが,図4.4(f)および4.4(g)から確認できる.加えて,M = 5を用いて生 成された画像は,M = 7 を用いて生成された画像とほとんど等しい.(図4.4(g)および 4.4(h)参照).したがって,αmを適応的に決定する場合でも,適切なM を選ぶことが高

品質なL-WDR画像の生成には必要である.

提案法は,M および αm の両方を自動的に決定する.提案法を用いて生成された画像

は,図4.4(e)に示されるように,十分明瞭である.したがって,提案する単一LDR画像

からの多重露出画像の推定は,L-WDR画像の生成に有効である.

関連したドキュメント