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実証調査

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IV.  基礎調査

2.  実証調査

2.1  クリーンエネルギー導入目標の設定と重点的推進に向けた調査 2.1.1  基礎調査 

1) 資料調査

以下の点について,既存資料から整理した。 

・エネルギー需給の見通し 

・上位計画の概要 

・市内の電力需要 

・ソーラーパネル設置状況 

・太陽光発電導入見込み 

・バイオマスの賦存量と利用可能量   

(1) エネルギー需要の見通し 

経済産業省による長期エネルギー需給見通しでは,年 2%の経済成長をした場合でも,家電等の 従来製品についてこれまでの改善努力継続による省エネにより,2030 年まで最終エネルギー消費を ほぼ 2005(平成 17)年と同等レベルまで抑制できるとしている。さらに新エネルギー等を最大導入す れば,1990(平成 2)年と同等レベルまで抑制できるとしている。 

  資料:長期エネルギー需給見通し  平成 20 年 5 月  総合資源エネルギー調査会  需給部会 

図Ⅳ-7  長期エネルギー需給見通し   

長期エネルギー需給見通しでは,クリーンエネルギーに関しては,2020 年度に現状固定ケース・

努力継続ケース(これまでの改善努力を継続した場合)でも 2005 年度実績の約 1.5 倍,2030 年度 の最大導入ケースでは約 2.7 倍の導入見通しを立てている。 

内訳では,2005 年度では廃棄物発電とバイオマス発電が最も多いが,2030 年度では太陽光発電の 割合が最も多くなっている。太陽光発電は増加率が最も高く,最大導入ケースでは 2020 年度に 2005 年度実績の 10 倍,2030 年度には 37 倍となる導入見通しを立てている。 

 

表Ⅳ-9  クリーンエネルギー導入見通し 

(原油換算万 kL)

       

2005 年度  2020 年度  2030 年度  実績 

現状固定  ケース・ 

努力継続  ケース 

最大導入  ケース 

現状固定  ケース・ 

努力継続  ケース 

最大導入  ケース 

太陽光発電   35 140 350 669  1,300

風力発電   44 164 200 243  269

廃棄物発電+バイオマス発電  252 476 393 338  494

バイオマス熱利用  142 290 330 300  423

その他  687 663 763 596  716

合計  1,160 1,733 2,036 2,146  3,202

注 1)「黒液・廃材等」の導入量は,基本的にエネルギー 給モデルにおける ・パルプの生産水準に 存するため,モデルで内生的に試算する。 

  2)「その他」には,「太陽熱利用」,「廃棄物熱利用」,「未利用エネルギー」,「黒液・廃材等」が 含まれる。 

    資料:長期エネルギー需給見通し  平成 20 年 5 月  総合資源エネルギー調査会  需給部会   

 

(2) 上位計画の概要 

国のクリーンエネルギー導入に関する上位計画及び既存計画の概要を示す。 

2009(平成 21)年 9 月に鳩山内閣総理大臣(当時)がニューヨークの国連気候変動サミットにおい て表明した,温室効果ガス排出量を 2020(平成 32)年までに 1990 年比で 25%削減することがわが国 の中期目標となっている。 

この目標を達成するために検討された中長期ロードマップでは,前年度に示された長期エネルギ ー需給見通しの最大導入ケースよりもクリーンエネルギー導入目標が高くなっている。ただし,導 入目標値が最も多い水力発電(大規模)は,ダム建設に伴う周辺環境へのインパクトが大きく,導 入に際しては環境アセスメントを実施する必要がある。また,各エネルギーの導入先の内訳や費用 負担等が未整理であり,現在も検討中であるなど課題も残されている。発電量の導入目標を導入ポ テンシャルと比較すると,風力発電では導入ポテンシャル量の約 1%であるが,太陽光発電,中小 水力発電ともに約 90%になっている。 

 

表Ⅳ-10  新エネルギー導入上位計画の概要 

計画名  発行者  発行日  目標年度 目標  施策の柱(大きな方向性) 

地球温暖化 対策に係る 中長期ロー ドマップの 提案〜環境 大臣 小沢鋭 仁 試案〜 

環境省  平成 22 年 3 月 31 日 

中期 2020 年 

2020 年に 25%削減 

※エネルギー種別導入目標は別表

(表Ⅳ-11)に示す。 

既存対策技術の大量普及  見える化の徹底 

排出削減する主体が報われる仕組み づくり 

長期 2050 年 

2050 年に 80%削減  革新的技術の実用化を推進する仕組 みづくり 

ハード及びソフトインフラ整備の推 進 

人材育成・環境教育,環境金融の活性 化 

新成長戦略  閣 議 決 定 

平成 22 年 6 月 

平 成 32

(2020)

グリーン・イノベーションによる環 境・エネルギー戦略の目標 

・50 兆円超の環境関連新規市場 

・140 万人の環境分野の新規雇用 

・日本の民間ベースの技術を活かし た世界の温室効果ガス削減量を 13 億 t 以上とすること(日本全 体の総排出量に相当) 

○グリーン・イノベーションによる環 境・エネルギー大国戦略 

・「世界最高の技術」を活かす 

・総合的な政策パッケージにより世界 ナンバーワンの環境・エネルギー大 国へ 

・グリーン・イノベーションによる成 長とそれを支える資源確保の推進 

・快適性・生活の質の向上によるライ フスタイルの変革 

・老朽化した建築物の建替え 

・改修の促進等による「緑の都市」化・

地方から経済社会構造を変革する モデル 

エ ネ ル ギ ー 基本計画 

資 源 エ ネ ル ギ ー庁 

平成 22 年 6 月 

2030 年  ①エネルギー導入に関する目標  エネルギー自給率 

  現状 18%→36% 

化石燃料の自主開発比率    現状約 26%→52% 

自主エネルギー比率    現状約 38%→約 70% 

②電源構成に占めるゼロ・エミッシ ョン電源の比率 

  現状 34%→約 70% 

(2020 年には約 50%以上) 

③家庭部門のエネルギー消費から 発生する CO2 の半減。 

④産業部門では,エネルギー利用効 率の維持・強化。 

⑤エネルギー関連の製品・システム の国際市場において,我が国企業 群が最高水準のシェアを維持・獲 得。 

総合的なエネルギー安全保障の強化  地球温暖化対策の強化 

エネルギーを基軸とした経済成長の 実現 

安全の確保 

市場機能の活用等による効率性の確 保 

エネルギー産業構造の改革  国民との相互理解 

   

表Ⅳ-11  地球温暖化対策に係る中長期ロードマップの国のエネルギー種別導入目標 

エネルギー種  2020 年導入目標値 

(万 kW)  (万 kL)  太陽光発電    5,000  1,222 

風力発電    1,131  465 

水力発電(大規模)  2,156  1,784  水力発電(中小規模)  600  744 

地熱発電    171  244 

太陽熱    178 

バイオマス発電    761  860 

バイオマス熱利用    887 

合計    6,383 

一次エネルギー供給比  0.13  注)「地球温暖化対策に係る中長期ロードマップの提

案〜環境大臣 小沢鋭仁 試案〜」(平成 22 年 3

 

表Ⅳ-12  全国の導入ポテンシャルに占める中長期ロードマップの導入目標の割合 

区分 

導入 

ポテンシャル  導入目標  導入目標 

/導入ポテンシャル  備考  万 kW  億 kWh 万 kW  億 kWh 万 kW  億 kWh 

太陽光  非住宅系  5,580 500

5,000 1,222 33% 93%  シナリオ 3(最大導入)

発電  低・未利用地  9,370 820 既開発分を含む 

風力発電  陸上風力  30,000 6,800

1,131 465 1% 1% 

シナリオ 3(最大導入)

    洋上風力(着床式)  31,000 8,000    

    洋上風力(浮体式)  130,000 34,000    

中小水力  河川部  1,500 800

600 744 40% 92%  シナリオ 4(最大導入)

発電  上下水道・工業用水  16 8    

地熱発電  熱水資源利用 

(150℃以上)  220 135

171 16%

シナリオ 3(最大導入)

  熱水資源利用 

(120〜150℃)  21 13  

  熱水資源利用 

(53〜120℃)  740 455  

  温泉発電  72 44  

注)「平成 21 年度再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査  報告書」(平成 22 年 3 月  環境省) 

   

本市及び京都府の新エネルギービジョンは,今年度(平成 22 年度)が目標年度である。 

 

表Ⅳ-13  新エネルギー導入既存計画の概要 

計画名  発行者 発行年  目標年度 目標  施策の柱(大きな方向性) 

京都新エネル ギービジョン 

京都府  平成 9 年  平成 22(2010) 年度 

再生可能エ ネルギー  

100(万 Gcal) 

太陽エネルギーや河川・海水の温度差 エネルギー(冷暖房利用)のように,自 然界にある利用してもなくなること のないエネルギーを利用 

リサイクル 型エネルギ ー 

100(万 Gcal) 

可燃ごみ等を燃焼させたときに出る エネルギーや畜産廃棄物から発生す るメタンガスを回収するなど,これま で使われずにいた廃棄物等をエネル ギーとして使用 

従来型エネ ルギーの新 利用形態 

250(万 Gcal) 

コージェネレーションや燃料電池の ような有限な資源を高効率に利用す る技術及びクリーンエネルギー自動 車の導入等 

京都市地域新 エネルギービ ジョン 

京都市  平成 12 年 

平成 22(2010) 年度 

「本市域における二酸 化炭素排出量を 2010 年 までに 1990 年レベルの 90%に抑制することを 目指す」という「京都市 地球温暖化対策地域推 進計画」の目標を,エネ ルギー使用量を削減す る取組等と併せ新エネ ルギー等の導入も進め ることにより達成する 

ア  新エネルギー導入を促進する仕 組みづくり  

  自主行動計画の策定促進,協定方式 による事業者等の取組促進等   イ  市民・事業者への支援策     市民・事業者の負担軽減策,指導・

助言等による支援等  

ウ  市民参加の促進及び普及啓発等    京(みやこ)のアジェンダ 21 フォー ラム」及び京都市ごみ減量推進会議と の連携等  

 

 

(3) 市内の電力需要 

本市内では電灯需要の増加傾向が続いている。電力は変動があるうえ,平成 19 年度以降の公表値 には,契約電力が原則として 50kW 以上の特定規模需要分が含まれないため,動向は不明であるもの の,平成 17 年から 18 年にかけては減少する傾向が見られる。 

0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000

平成11 12 13 14 15 16 17 18 19 20

年度 電灯及び電力需要

(GWh)

電灯 電力

  注)平成 19 年度以降の「電力」は,特定規模需要分を除く実績である。 

資料:京都市統計書 

図Ⅳ-8  電灯及び電力需要の推移 

 

 

(4) ソーラーパネル設置状況 

平成 22 年度に実施された,「太陽エネルギー利用可能量調査」による市内のソーラーパネル設置 状況を以下に示す。これによると,住宅を含む建物におけるソーラーパネルの普及率は 0.45%であ る。ソーラーパネルの容量を 1 施設当たり 3.3kW とすると,市内の全容量は約 8,200kW となる。 

 

表Ⅳ-14  ソーラーパネル設置状況 

建物総数  設置件数  割合 

552,726  2,474  0.45% 

資料:「京都市「緑の分権改革」推進事業  太陽 エネルギー利用可能調査業務」(平成 23 年 1  月) 

   

(5) 太陽光発電導入促進策 

太陽光発電の導入促進に向けて,余剰電力の買取制度が,平成 21 年 7 月 1 日に成立した「エネル ギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関 する法律(平成 21 年法律第 72 号)」に基づいて実施されている。現在,買取単価は,契約内容に変 更がない限り,買取開始年度に適用された単価が 10 年間固定で適用される。各年度における買取単 価は,太陽光発電設備の価格の低減状況を踏まえて,毎年度,国の審議会で検討されることとなっ

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