けの内容だといえます。
このように検討すると、現在のところ寺院のホ
ームペー
ジは「ここに当山がある」という、寺院の個としての存在 主張が多くのホームページに共通しであり、 インターネット上のみで情報の受け手との関係が完結してしまう、布教 などの機能を果たす情報発信を行っているホームページは 比較的少ないという結果がみえてきます。寺院のホ
ームペ
ージは全体として、インターネットの広域性とし寸特徴を
意識しつつ、インターネット上でのコミュニケ ーションか
らすすめて、お寺と世間との直接の交流を構築し、密にし ようという意図を、傾向として多くの寺院が持っていると 感じられるように思うのです。一番特徴的なのは真宗系のホ
ームペー
ジで、他の宗派で 大変多かった内容の「寺院紹介」や「行事案内」、「事業広告」が比較的少なく、逆にほかで、は少なかった「教義解説」や、
特に「法話」の割合が高くなっていますし、また禅宗系で はどの項目も
2
割以上の割合があって内容類型のなかに特 に少ないものがないなどというように、宗派グループ別に 特徴的で興味深い結果が出てきます。これが宗派全体に流 れる宗風との関係があるかどうかは定かで、はありません が、ホームページを宗派ごとに比較して現れた特徴という のは、その宗派別の傾向が数値として現れてきたという点 でおもしろいものです。 今回の調査では宗派の特徴と寺院浄土宗総体 浄土宗自主作
全寺院 HP 平
成のみ
均
寺院概要
93
.8
%84 . 4 % 81
.1
% 行事案内 14.4% 40
.3
%35
.9%
広報
2
.1
%5
.8% 8 .4%
教義解説
2
.5% 6
.5% 13
.1
% 法話5
.7
%1 5 . 6
%15
.8%
活動報告 4.1%
1 1
.7
%14
.7
% 事業広告1 0 . 1
%27
.3
% 21.0
%エッ セイ 3
.9% 1 1 . 0
%14
.1
%レスポンス 4.3% 12.3% 15 .4%
全体数
437 194 1556
全寺院に対する比率6
.31% 2
.80% 2
.14
%浄 土 宗 寺 院HPの特色
自主作成分だけを取り出して分析すると全寺院H P平均の値に近づいていく。
寺院ホームページ利用の現状一 一 ‑51
ホームページの関係性まで踏み込んでいきませんでしたの で、その点は明確で、はありません。しかし僧侶の寺院に対 する意識の特性、教団のなかの寺院の位置付けなど、どの ような要因がこのような結果と密接な関係をもつのか、考 察してみると何か見えてくるものがあるかもしれません。
ではわが浄土宗ではどのような特徴がみてとれるのでし ょうか。ここまで読んで、こられて、おやとお思いになって いる方もいらっしゃるとは思いますが、いままでお示しし ていた調査結果で、浄土宗は他の宗派とはかなり異なった 数値を示しています。これは忘れていたのではなくて、こ こでまとめてお話をしようと考えていましたので、あえて このことに関して触れずにきました。ホームページの数に ついてのはなしについて思い出してください。寺院ホーム ページの開設は全寺院のうち
2 %
でしたね。宗派グがループ 別に見ると、他のグループがのきなみ平均値に近い、総寺 院数の1"'3%
という割合に対して、倍以上の6%
台の割 合です。不思議だと思われませんか。これには一つ大きな 要因があるのです。浄土宗に寺院ホームページが多い理由、それは宗や教区 で率先してホームページを個々の寺院のために作成してき たということにあります。みなさんは浄土宗のホームペー ジにアクセスしたことがありますか。浄土宗の運営してい るホームページでは、宗として寺院のホームページの作成 を支援するサービスを行う旨が記されています。そこを覗
52
いてみることにしましょう。まず浄土宗のホームページに 飛びます。それから画面の左側に「浄土宗寺院紹介」とあ るのがわかるでしょうか。そこをクリックすると違うペー ジが出てきます。ここは主に浄土宗の寺院のリンク集なの ですが、画面の上のほうに「あなたも寺院紹介ページに寺 院を紹介しませんか
?J
とあってリンクが張ってあります。ここにすすむと寺院のホームページの作成依頼ができるよ うになっているのです(平成
16
年l
月現在の状況)。このようにして宗により作成されたページが
90
以上あ ります。またこの他にも教区が先導するものとして、岩手 教区、東京教区の芝組、千葉教区、和歌山教区などで教 区のホームページからのリンクという形で寺院のホームページを作成しており、それらが 130近く存在しています。
浄土宗の寺院ホームページの総数は437件でしたので、
半分以上がこのような作成方法で作られているということ になります。これらのページが浄土宗の寺院ホームページ を他宗より多くしている原因なのです。
この特徴はホームページの中身にも反映しています。浄 土宗の寺院ホ
ーム
ページがもっ内容類型で最も多いのが「寺院概要」です。このことは他の宗派グループと変わら ないのですが、特徴的なのはその割合が
9
割を超え、その 次に多い「行事案内」が 14%と大きく水をあけられてい ることです。これは宗や教区が作成しているホームページ の多くが寺院概要を中心にした内容構成を持っていること寺院ホームページ利用の現状一‑ 53
に原因があります。組織的に作成された寺院ホームページ はどうしても画ーの内容になり、それぞれの独自性を出す 所まで作りこむことが難しいのです。これを裏付けるよう
に、寺院自身が自主制作したホームページだけに絞って集 計しなおすと、「寺院概要」が
84%
にまで落ち、「行事案内」が
40%
まで、上がって 他宗のグループの内容構成に近づ いてきます。このように浄土宗では宗や教区が率先して寺院とインタ ーネットとのつながりを組織的に取り持たせようという意 識をもち、ホームページ、作成の支援の運動を積極的に行っ ているのです。このような活動は他の宗派にはこれほど多 くは見られないことです。浄土宗のホ
ームペ ージの特徴は、
ホームページ個々の内容の傾向というよりも、宗や教区な どが組織的に作成してホ