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【認識度】

 今回調査で「よく知っている」とする回答割合が高いのは、 「A 食品中の放射性物質のような低 いレベルの放射線量での健康影響は、主に「がん」である。生涯でおおよそ 100 ミリシーベルト を追加で被ばくすると、健康影響の可能性が高まることが科学的に確認されている。」(53.2%)、

「C 核実験や原発事故がなくても、もともと食べ物には、カリウム40などの自然放射性物質 が含まれており、肉や魚、野菜では、食品1kg 当たり 100~200 ベクレル程度とされている。」

(50.0%)であり、いずれも半数を超えている。ただし、回答者が食品安全委員会から評価結果 等の情報提供が定期的になされている食品安全モニターである点に留意する必要がある。

 一方、 「まったく知らない」 「何となく聞いたことがあるが、はっきりとは知らない」とする回答 割合が高かったのは、

「B 昨年の原発事故以降の1年間で、日本人が食品から摂取した放射性物質は 0.002 ミリシ ーベルト程度(東京)~0.02 ミリシーベルト程度(福島や宮城)と厚生労働省により推計され ている。他にも、京都大学や消費者団体など複数の団体が、おおよそ同程度と推計している。」

(77.4%)、

「D カリウム 40 などの自然放射性物質も、ヨウ素 131 やセシウム 137 などの原発事故由来の 放射性物質も、人の健康影響のメカニズム(DNAの損傷)は同じである。健康影響の強さは、

核種や年齢により異なり、乳幼児ではカリウム 40 の方がセシウム 137 よりも2~3倍程度影響 が強いが、成人ではセシウム 137 の方がカリウム 40 よりも2倍程度影響が強いとされている。 」

(77.4%)、

「H 国立がんセンターによると、放射線によるがんリスクと、生活習慣によるがんリスクは、

以下のように比較されている。

・喫煙や大量飲酒によるがんリスクは、放射線量に換算すると 1,000-2,000 ミリシーベルト 程度

・肥満や痩せすぎ、運動不足や塩分の摂り過ぎによるがんリスクは、放射線量に換算すると 200-500 ミリシーベルト程度

・野菜不足や受動喫煙によるがんリスクは、放射線量に換算すると 100-200 ミリシーベルト 程度」(77.3%) 、

「E 人間の体内にも自然放射性物質があり、体重 65 ㎏の男性だと 7900 ベクレル程度と試算 されている」(75.0%)

であった。

 各科学的知見について属性別で比べると、性別で差が見られた。いずれの科学的知見についても

「よく知っている」とする回答割合は男性の方が高く、D を除く全ての科学的知見で 10%以上の

差がある。一方、いずれの科学的知見についても「まったく知らない」とする回答割合は女性の

方が高く、B では 17.5%、D では 12.4%、E では 17.9%と差が大きい。

放射性物質を含む食品による健康影響に関する科学的知見等の認識度

53.2

22.4

50.0

22.4

24.7

38.1

32.3

22.4

42.2

51.5

42.7

42.2

45.1

51.7

44.8

41.0

4.4

25.9

6.7

35.2

29.9

9.9

22.7

36.3

0.3

0.6

0.3

0.3

0.3 0.3 0.3

0.3 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

A 食品中の放射性物質のような低いレベルの放射線量での健康影響は、主に「がん」である。

生涯でおおよそ100ミリシーベルトを追加で被ばくすると、健康影響の可能性が高まることが科 学的に確認されている。

B 昨年の原発事故以降の1年間で、日本人が食品から摂取した放射性物質は、0.002ミリシー ベルト程度(東京)~0.02ミリシーベルト程度(福島や宮城)と厚生労働省により推計されてい

る。他にも、京都大学や消費者団体など複数の団体が、おおよそ同程度と推計している。

C 核実験や原発事故がなくても、もともと食べ物には、カリウム40などの自然放射性物質が含 まれており、肉や魚、野菜では、食品1kg当たり100~200ベクレル程度とされている。

D カリウム40などの自然放射性物質も、ヨウ素131やセシウム137などの原発事故由来の放射 性物質も、人の健康影響のメカニズム(DNAの損傷)は同じである。健康影響の強さは、核種や 年齢により異なり、乳幼児ではカリウム40の方がセシウム137よりも2~3倍程度影響が強い

が、成人ではセシウム137の方がカリウム40よりも2倍程度影響が強いとされている。

E 人間の体内にも自然放射性物質があり、体重65Kgの男性だと7900ベクレル程度と試算され ている。

F 日本において自然界から受ける1年間の放射線量は、平均1.5ミリシーベルト程度(うち食品か らは0.4ミリシーベルト程度)である。

G 日本において自然界から受ける1年間の放射線量は、地質によっても異なるため、日本国内 でも0.4ミリシーベルト程度の地域差があるが、それらの地域によるがんリスクの差は科学的に

確認されていない。

H 国立がんセンターによると、放射線によるがんリスクと、生活習慣によるがんリスクは、以下の ように比較されている。

・喫煙や大量飲酒によるがんリスクは、放射線量に換算すると1,000-2,000ミリシーベルト程度

・肥満や痩せすぎ、運動不足や塩分の摂り過ぎによるがんリスクは、放射線量に換算すると 200-500ミリシーベルト程度

・野菜不足や受動喫煙によるがんリスクは、放射線量に換算すると100-200ミリシーベルト程度

よく知っている 何となく聞いたことがあるが、はっきりとは知らない まったく知らない 無回答・無効回答

放射性物質を含む食品による健康影響に関する科学的知見等の認識度

53.2 60.1 45.8

22.4 28.1 16.3

50.0 56.7 42.8

22.4 26.4 18.1

24.7 31.5 17.5

38.1 44.4 31.3

32.3 37.1 27.1

22.4 28.7 15.7

42.2 37.6 47.0

51.5 53.9 48.8

42.7 37.1 48.8

42.2 43.8 40.4

45.1 46.6 43.4

51.7 45.5 58.4

44.8 41.6 48.2

41.0 37.6 44.6

4.4 1.7 7.2

25.9 17.4 34.9

6.7 5.6 7.8

35.2 29.2 41.6

29.9 21.3 39.2

9.9 9.6 10.2

22.7 20.8 24.7

36.3 33.1 39.8

0.6 0.6 0.6

0.3 0.6 0.0

0.3 0.6 0.0

0.3 0.6 0.0

0.0 0.6 0.3 0.0 0.6 0.3 0.0 0.6 0.3 0.0 0.6 0.3 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

合計(n=344)

男性(n=178)

女性(n=166)

合計(n=344)

男性(n=178)

女性(n=166)

合計(n=344)

男性(n=178)

女性(n=166)

合計(n=344)

男性(n=178)

女性(n=166)

  E       .       

合計(n=344)

男性(n=178)

女性(n=166)

合計(n=344)

男性(n=178)

女性(n=166)

合計(n=344)

男性(n=178)

女性(n=166)

合計(n=344)

男性(n=178)

女性(n=166)

よく知っている 何となく聞いたことがあるが、はっきりとは知らない まったく知らない 無回答・無効回答 A 食品中の放射性物質のような低いレベルの放射線量での健康影響

は、主に「がん」である。生涯でおおよそ 100 ミリシーベルトを追加で被ば くすると、健康影響の可能性が高まることが科学的に確認されている。

B 昨年の原発事故以降の1年間で、日本人が食品から摂取した放射性 物質は、0.002 ミリシーベルト程度(東京)~0.02 ミリシーベルト程度(福島 や宮城)と厚生労働省により推計されている。他にも、京都大学や消費 者団体など複数の団体が、おおよそ同程度と推計している。

C 核実験や原発事故がなくても、もともと食べ物には、カリウム40など の自然放射性物質が含まれており、肉や魚、野菜では、食品1kg 当たり 100~200 ベクレル程度とされている。

D カリウム 40 などの自然放射性物質も、ヨウ素 131 やセシウム 137 など の原発事故由来の放射性物質も、人の健康影響のメカニズム(DNA の 損傷)は同じである。健康影響の強さは、核種や年齢により異なり、乳幼 児ではカリウム 40 の方がセシウム 137 よりも2~3倍程度影響が強い が、成人ではセシウム 137 の方がカリウム 40 よりも2倍程度影響が強い とされている。

E 人間の体内にも自然放射性物質があり、体重 65Kg の男性だと 7900 ベクレル程度と試算されている。

F 日本において自然界から受ける1年間の放射線量は、平均 1.5 ミリシ ーベルト程度(うち食品からは 0.4 ミリシーベルト程度)である。

G 日本において自然界から受ける1年間の放射線量は、地質によって も異なるため、日本国内でも 0.4 ミリシーベルト程度の地域差があるが、

それらの地域によるがんリスクの差は科学的に確認されていない。

H 国立がんセンターによると、放射線によるがんリスクと、生活習慣によ るがんリスクは、以下のように比較されている。

・ 喫 煙 や 大 量 飲 酒 に よ る が ん リ ス ク は 、 放 射 線 量 に 換 算 す る と 1,000-2,000 ミリシーベルト程度

・肥満や痩せすぎ、運動不足や塩分の摂り過ぎによるがんリスクは、放 射線量に換算すると 200-500 ミリシーベルト程度

・野菜不足や受動喫煙によるがんリスクは、放射線量に換算すると 100-200 ミリシーベルト程度

【安心感】

 今回調査で「安心感がある」とする回答割合の上位 3 事項は、

「C 核実験や原発事故がなくても、もともと食べ物には、カリウム40などの自然放射性物質 が含まれており、肉や魚、野菜では、食品1kg 当たり 100~200 ベクレル程度とされている。 」、

「F 日本において自然界から受ける1年間の放射線量は、平均 1.5 ミリシーベルト程度(うち 食品からは 0.4 ミリシーベルト程度)である。」 、

「E 人間の体内にも自然放射性物質があり、体重 65Kg の男性だと 7900 ベクレル程度と試算さ れている。 」

であり、いずれも「安心感がない」とする回答割合より高くなっている。

特に「C」と「F」では、 「安心感がある」と「安心感がない」の差がそれぞれ 28.5%、29.4%と 大きい。

 「安心感がない」とする回答割合が「安心感がある」に比べて高いのは、

「A 食品中の放射性物質のような低いレベルの放射線量での健康影響は、主に「がん」である。

生涯でおおよそ 100 ミリシーベルトを追加で被ばくすると、健康影響の可能性が高まることが科 学的に確認されている。」 、

「D カリウム 40 などの自然放射性物質も、ヨウ素 131 やセシウム 137 などの原発事故由来の放 射性物質も、人の健康影響のメカニズム(DNA の損傷)は同じである。健康影響の強さは、核種 や年齢により異なり、乳幼児ではカリウム 40 の方がセシウム 137 よりも2~3倍程度影響が強 いが、成人ではセシウム 137 の方がカリウム 40 よりも2倍程度影響が強いとされている。 」、

「H 国立がんセンターによると、放射線によるがんリスクと、生活習慣によるがんリスクは、

以下のように比較されている。

・喫煙や大量飲酒によるがんリスクは、放射線量に換算すると 1,000-2,000 ミリシーベルト程度

・肥満や痩せすぎ、運動不足や塩分の摂り過ぎによるがんリスクは、放射線量に換算すると 200-500 ミリシーベルト程度

・野菜不足や受動喫煙によるがんリスクは、 放射線量に換算すると 100-200 ミリシーベルト程度」、

となっている。

 各科学的知見について属性別で比べると、性別で差が見られた。いずれの科学的知見についても

「安心感がある」とする回答割合は男性の方が高く、A では 10.2%、D では 14.1%と差が大きい。

一方、E と F を除く全ての科学的知見について「安心感がない」とする回答割合は女性の方が高

い。