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天体衝突イベント

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 白亜紀/第三紀(K/T)境界とは?

 K/T 境界:6551 万年,大量絶滅が起きた.

※数年前に Tertiary(第三紀)が,Paleogene(古第三紀),Neogene(新第三紀)と分化したた め,K/T → K/Pg(paleogene)と使われるようになった.

 天体衝突の証拠

 白金属元素(イリジウム)の異常濃集:汎世界的に見られる.

 衝突変成石英

 スフェルール,(テクタイト:ガスが急冷されて生じる)

 衝突クレーター(The Chicxulub Crater)の発見:メキシコ,ユカタン半島北東 部:重力異常,地磁気異常が見られる.年代 6551 万年,直径 195 km

 衝突天体の破片の発見: 衝突視点から 9000km 離れたところで,DSDP Hole 576

(炭素質コンドライトの破片)を発見.小惑星 Baptistina が 160My 前の衝突イベントで破 壊された破片?

Q.クレーターの年代はどのようにして求めるのか?

A.スフェルールのガラスと Ar-Ar 年代で求める,組成も量る.

 衝突の冬仮説

 ”衝突の冬”(impact winter):衝突によって巻き上げられた塵が日射を遮ることに よって,光合成活動が停止し,食物連鎖によって多くの生物種が絶滅した.(恐竜が絶 滅した原因)核実験の観測によれば,地面から巻き上げられたダストの他,蒸発または 熔融した物質が凝結することによってもダストが生成される.サイズの大きな粒子は速 やかに大気から除去されるが,サブミクロンサイズの粒子が長期間(半年〜数年)にわ たって大気中にとどまり,日射を遮る.この粒子は,数ヶ月程度で雨で洗い流されると考 えられるようになった.この期間は短過ぎる?エアロゾルによって遮られた?あまり良く わかっていないのが現状.

K/T境界における大量絶滅

 絶滅の規模:科のレベルで 20%,属のレベルで 50%絶滅,

 絶滅パターン:海洋表層水型の絶滅.表層水に生息する浮遊性有孔虫の大部分 (>90%)が絶滅した.中・深層水に生息する底生有孔虫はあまり絶滅していない.

→衝突の冬仮説(光合成生物を一次生産者とする食物連鎖の崩壊で大量絶滅が生じたと する考え)と整合的である.

K/T境界における炭素同位体比変動

 表層水と深層水の炭素同位体比は収束する.すなわち,海洋における炭素同位 体比の鉛直分布が変化.

 底生有孔虫の炭素同位体比も収束する.有機物の埋没が減少し,間隙中の炭 素同位体比が底層水と一致することを意味する.

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 炭酸塩鉱物の沈殿フラックスが減少する.(溶解ではない.)

 K/T 境界から,回復初期まで,50 万年間のタイムラグが存在する.

 ストレンジラヴ・オーシャン

 生物生産の停止:生物ポンプの停止によって表層水と深層水の間での炭素同位 体比の勾配は消失するはずである.K/T 境界における炭素同位体比の挙動は,大量絶 滅による生物生産の停止を意味するのではないか? →ストレンジラヴ・オーシャン

K/T直後も生物生産は続いていた?

 もし,完全に生物活動が停止した場合,海洋の炭素同位体比は河川水や火山ガ スとして流入する炭素の同位体比(〜-5‰)に漸近するはず.そうなっていないのは生 物活動が継続していたからと考えられる.

 外洋域では,有機物の埋没がほぼ完全に消滅したが,浅海域では白亜紀末と同 程度の生物活動があったとすれば炭素同位体比の勾配が無くなくなったこと,海水の炭 素同位体比の平均値が高いことを説明できる.

6.3. チチュルブ衝突

 海洋衝突

 衝突地点は浅海域(<200m)だった?衝突によって津波が発生した可能性あり.

その津波堆積物が,メキシコ北東部に見られる.

Q.有孔虫が選択的に絶滅してしまうのは何故か?

A.海洋酸性化により,有孔虫の Carbonate の殻が溶けてしまうため,という説がある.

Peñalver層における層厚200mK/T境界堆積物

 ホモジェナイト(深海性津波堆積物;厚く均質な堆積物,上方細粒化,浸食面や 流れの作用を示す,堆積構造を持たない,生物擾乱が見られない,広範囲に分布)が重 力流堆積物の上に堆積している.

 津波堆積物の堆積メカニズム

 衝突由来の巨大地震により,重力流堆積物の堆積,衝撃石英の沈降が起こる.

(1時間以内のタイムスケール),数時間後には,巨大津波が到達,それにより,懸濁流 発生.それにより,上部ユニットが形成される.正逆方向の斜交葉理により,津波が繰り 返し起こったことが分かっている.層厚 800m の境界堆積物も存在.

 衝突による津波発生メカニズムと伝搬

 大陸棚に穴が空き,そこに海水が流入することで津波が発生する.押し波と引き 波の繰り返し.

 クレーター内部への海水流入の証拠

 衝突直後の堆積物に斜交葉理が発達していることを発見.これは,衝突直後に 海水流が起きていた決定的な証拠である.

 衝突地点の非対称性

 地震は探査の結果,衝突地点は北東へ傾いた斜面であった.(e.g. 西側の水深

〜100m,北東側の水深〜2000m) リサージによってリムが崩壊したと考えられる.

 海洋域での衝突

 浅海衝突クレーター18 個,深海衝突の証拠 1 箇所

 海洋衝突による環境の影響

 海水の蒸発:成層圏へ水蒸気,塩分に供給されることにより,オゾン層が激減す る?(Klumov, 1999)

 堆積物の蒸発:炭酸塩岩から CO2が放出され,温暖化をもたらす.また,蒸発残 留岩からは,SO2が放出され,日射遮蔽,酸性雨をもたらす.

 衝突津波の発生

 海洋衝突現象

 地球表面の大部分は海洋であるため,30%は陸上衝突.70%は海洋衝突出で,

そのうち 10%は浅海衝突(陸棚域),60%は深海衝突(深海底)つまり,ほとんどの衝突 は海洋域で生じる.海洋衝突現象とその環境への影響はこれからの重要な研究課題.

 深海衝突の証拠

 Bellingshausen 海 の The Eltanin Impact

2011/12/16 16:56:00

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