b.
排水処理排水を放流している川はバンコク都の上流になっており、水質汚染は自主的に厳しく管 理している。放流水の水質はタイ政府が定めた化学調味料工場排水の基準値、すなわち
BOD20mg/liter
以下、TKN
(全ケルダール窒素)200mg/liter
以下が設定されている。この基準値を守るために図表
2
−4
−2
に示す排水処理装置を設置した。タイ政府は業種により川岸から
1〜3km
以内に工場を建設することを禁止している。K 社の工場の業種はこの規制対象外であるが、最近の工場公害問題から、建設時に工業省よ り協力を求められ、活性汚泥処理後の放流水の巨大な貯留池を設置した。工場から受け入れる約
1,500m
3/日の排水は pH
調整後、ばっき槽で生物分解処理をし、沈殿槽でスラッジを沈降分離し、上澄み水を処理水とする。処理水は川へ放流する前に大 きな貯留池にいったん保留する。この池は
20
日間の滞留容積をもち、魚、えびなどが生息 し工業省から求められた滞留能力以上に環境保護効果が高く、外来者に対する好印象を与 えるなどの高い効果もあげている。処理水の水質については、測定の容易な
COD
Mn、TNK
、色度などを毎日工場内で測定し て処理状況を管理し、異常が認められたときは直ちに対処することとしている。さらにBOD
とCOD
Crは1
回/
週の頻度で第1
工場で分析している。主要項目(BOD
、COD
Cr、pH
、T-N
) の分析結果は月に1
度県庁に駐在している工業省の担当者へ報告している。なお、さとうきびの収穫期には周辺の農民が葉を野焼きする。その灰が貯留池に降り注 いで処理水の
pH
を上昇させる。そのため活性汚泥処理時のpH
管理値をこの時期は最終的 な放流時のpH
を考慮した管理を行っている。c.その他
社会貢献として
K
社で基金を設け、学校への補助金、歴史的建造物の復元への補助など を行っている。また、当工場独自に地域の学校の運動会への賞品の提供、地域工業振興会 が実施する安全教育や5S
運動(整理、整頓など工場内美化を表す5
つの日本語の単語のロ ーマ字表記の頭文字をとったもの)と呼ばれるキャンペーンへの協力をしている。現金のFarm land農地
図表
2−4−1 K
社の副生物の農地還元循環図さとうきび Sugar cane
800,000t
キャッサバ Cassava
95,000t
砂糖 Sugar 80,000t
化学調味料 24,000tMSG Fermentation発酵
Sugar mlasses廃糖蜜 40,000t
Solid fertilizer固形肥料 10,500t
Liquid fertilizer液体肥料 45,600t でんぷんStarch
21,000t
寄付はできるだけ避けて活動で協力することにしている。
Waste water工場排水
Equalization均一化槽 tank
Effluent放流水
図表
2−4−2 K
社の排水処理フローSedimentation沈殿槽 tank
ベルトフィルター Belt filter
脱水スラッジ Filter cake Aeration tankばっき槽
エアーコンプレッサー Air compressor
FeCl凝集剤3, Polymer
Coagulation tank凝集槽 沈殿槽 Sedimentation
tank
貯留池Pond
FeCl凝集剤3, Polymer
Coagulation tank凝集槽
Concentration濃縮槽 tank
スラッジSludge