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売上高と調剤医療費

2. 大手調剤薬局の経営概況

2.2. 大手調剤薬局の経営分析

2.2.2. 売上高と調剤医療費

売上高はアインファーマシーズ、日本調剤で

2014

年度に

1,800

億円を超え、

大手

4

社合計では

6,000

億円に迫る規模である(図

2.2.3

)。

日本調剤、クオールは

2008

年度から

2014

年度にかけて、売上高が

2

倍以 上になった(図 2.2.4)。クオールでは

M&A

を積極的に行っている7。日本調 剤はジェネリック医薬品の製造・販売も寄与している。

2014

年度の調剤医療費は

7

1,987

億円であり、大手調剤薬局

4

社のシェ ア(医薬品・薬局関連)は

7.1

%である(図

2.2.5

)。

図 2.2.3 大手調剤薬局 4 社 売上高合計

1,154 1,255 1,294 1,428 1,546 1,702 1,879 859 983 1,121 1,300 1,395 1,653 1,818

490 563 609 662 768

1,010 1,144

659 704 728 802 867

1,033

1,079

3,162 3,505 3,752 4,193 4,575

5,399

5,921

0 2,000 4,000 6,000

2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014

(億円)

(年度)

大手調剤薬局4社 売上高

総合メディカル クオール 日本調剤

アインファーマシーズ

*各社決算短信から作成

7 2012年:株式会社保険医療ビジネスを完全子会社化(メディコ株式会社に商号変更)、アポプラスステー

ション株式会社を完全子会社化。2013年:株式会社アルファームを完全子会社化。

43

図 2.2.4 売上高の推移

2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014

アインファーマシーズ 1,154 1,255 1,294 1,428 1,546 1,702 1,879

日本調剤 859 983 1,121 1,300 1,395 1,653 1,818

クオール 490 563 609 662 768 1,010 1,144

総合メディカル 659 704 728 802 867 1,033 1,079 0

1,000 2,000

(億円)

売上高の推移

アインファーマシーズ 日本調剤 クオール 総合メディカル

*各社有価証券報告書から作成

図 2.2.5 調剤医療費と大手調剤薬局 4 社のシェア

6.1 6.6 6.6 7.0 7.2

5.5 5.7 6.1 6.5 7.1

0.0 2.0 4.0 6.0 8.0

0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0

2010 2011 2012 2013 2014

ア(

%)

調 費(

円)

(年度)

調剤医療費と大手調剤薬局4社のシェア 調剤医療費 大手調剤薬局4社シェア

*各社決算短信および厚生労働省「調剤医療費(電算処理分)の動向」から作成

大手調剤薬局4社シェア=大手調剤薬局4社の医薬品・薬局関連売上高÷調剤医療費×100(%)

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大手調剤薬局の売上高伸び率は、年平均

10

%前後である(図

2.2.6

)。クオー ルは新規出店、子会社化による店舗取得によって

2013

年度に売上高が大きく 伸びた。

大手ドラッグストアの売上高伸び率も年平均

10

%前後であるが、

2014

年度 は「消費税増税前の駆け込み需要の反動減」(マツモトキヨシ)、「消費税増税後 の想定以上の長期的な反動」(サンドラッグ)の影響を受けている(図 2.2.7)。 大手調剤薬局は、ドラッグストアに比べると、消費増税の影響などの個人消費 動向の影響を受けにくいようである。

さらに、大手調剤薬局の売上高伸び率は、調剤医療費全体の伸びを上回って 推移している。2014 年度の伸び率は大手調剤薬局売上高の加重平均が

9.7%、

調剤医療費が

2.3%である(図 2.2.8)

図 2.2.6 売上高伸び率の推移

0.0 10.0 20.0 30.0

2009 2010 2011 2012 2013 2014

(%)

(年度)

売上高伸び率の推移

アイン 日本調剤 クオール 総合メディカル 大手4社単純平均

*各社有価証券報告書から作成

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図 2.2.7 ドラッグストア 売上高伸び率の推移

‐10.0 0.0 10.0 20.0 30.0

2009 2010 2011 2012 2013 2014

(%)

(年度)

ドラッグストア 売上高伸び率の推移

マツモトキヨシ サンドラッグ ツルハ コスモス

*各社決算短信から作成

図 2.2.8 大手調剤薬局の売上高伸び率と調剤医療費の伸び率

7.1

11.7

9.1

18.0

7.2 11.3 9.7

9.9

19.9

9.5 3.6

7.9 1.3

5.9

2.3 0.0

5.0 10.0 15.0 20.0

2010 2011 2012 2013 2014

(%)

(年度)

大手調剤薬局の売上高伸び率と調剤医療費の伸び率

大手4社加重平均 大手4社単純平均 調剤医療費全体

*各社有価証券報告書および厚生労働省「調剤医療費(電算処理分)の動向」から作成。

大手4社平均は加重平均。

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調剤売上高は「処方せん枚数×処方せん

1

枚当たり単価」である。大手調剤 薬局は、処方せん枚数、処方せん

1

枚当たり単価ともに増加(上昇)している。

【処方せん枚数】

処方せん枚数は全国的にはあまり増えていない(図 2.2.9)。医薬分業は進ん でいるものの、長期処方により処方間隔が開いていることが一因である。

大手調剤薬局では、クオールでは

M&A

効果もあって処方せん枚数が伸びた ほか、アインファーマシーズ、日本調剤でも伸びている。

【処方せん

1

枚当たり単価】

処方せん

1

枚当たり調剤技術料は、調剤薬局大手のクオールでは全国平均を 上回って推移している(図 2.2.10)。

処方せん

1

枚当たりの調剤基本料および加算は、アインファーマシーズでは

661

円、全国平均で

621

円である(図

2.2.11

)。

図 2.2.9 処方せん枚数の推移(2010 年=100)

100.0 102.2 103.7 104.3 106.1

153.5 143.5 130.0

80.0 100.0 120.0 140.0 160.0

2010 2011 2012 2013 2014

(年度)

処方せん枚数の推移(2010年=100

全国総数 アインファーマシーズ 日本調剤 クオール

*各社有価証券報告書・決算説明会資料および厚生労働省「調剤医療費(電算処理分)の動向」から作成。

アインファーマシーズは処方せん枚数そのものは公表されていないが、処方せん枚数の対前年同期比が公表され ているので、そこから計算した。

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図 2.2.10 処方せん 1 枚当たり調剤技術料の推移

2,238 2,206 2,236 2,281 2,259

2,104 2,126 2,169 2,200 2,200

1,500 2,000 2,500

2010 2011 2012 2013 2014

(円)

(年度)

処方せん1枚当たり調剤技術料の推移(薬剤料は含まな い)

クオール 全国平均

*クオール決算説明会資料および厚生労働省「調剤医療費(電算処理分)の動向」から作成

クオールは「調剤事業売上のうち技術料÷調剤技術売上高(OTC除く)×処方せん1枚当たり単価」で計算

図 2.2.11 処方せん 1 枚当たり調剤基本料および加算

660 661 620 621

0 200 400 600 800

2013 2014 2013 2014

アインファーマシーズ 全国平均

調剤基本料、基準調剤体制加算、後発医 薬品体制加算

調剤基本料、基準調剤加算、後発医薬品 調剤体制加算、夜間・休日等加算、時間外

等の加算、在宅患者調剤加算

(円) 処方せん1枚当たり調剤基本料および加算

*日本調剤決算説明会資料および厚生労働省「調剤医療費(電算処理分)の動向」から作成

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日本調剤は、調剤基本料に係る加算の算定状況を公表している。それによる と日本調剤は、ほとんどの店舗で後発医薬品調剤体制加算

2

を算定している(図

2.2.11

)。後発医薬品調剤体制加算

1

も含めると、日本調剤では、ほとんどの店

舗で後発医薬品調剤体制加算を算定している。また日本調剤自体が、後発医薬 品の製造・販売業に参入している(前述)。

日本調剤はまた、基準調剤加算

2

(当該薬局のみで

24

時間対応。在宅療養 に係る病院・診療所との連携)を算定する店舗が約

2

割であり、全国平均の

2

倍以上である(図

2.2.12

)。基準調剤加算

1

を含めると、日本調剤では、ほと んどの店舗で基準調剤加算を算定している。

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図 2.2.12 後発医薬品調剤体制加算の算定状況

83.7

17.9 10.1

27.5 6.1

54.6

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0

日本調剤 全国平均

(%) 後発医薬品調剤体制加算の算定状況(2014年)

加算なし 加算118点)

加算222点)

*日本調剤決算説明会資料および厚生労働省「平成26年 社会医療診療行為別調査」から作成

図 2.2.13 基準調剤加算の算定状況

21.4

8.2 65.0

51.7 13.6

40.1

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0

日本調剤 全国平均

(%) 基準調剤加算の算定状況(2014年)

加算なし 加算112点)

加算236点)

*日本調剤決算説明会資料および厚生労働省「平成26年 社会医療診療行為別調査」から作成

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