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基本性質

ドキュメント内 整数論を用いたAD/DA変換器の研究 (ページ 35-39)

第 4 章 整数論

4.2 フィボナッチ数列と黄金比

4.2.1 基本性質

以下に代表的なフィボナッチ数列の性質を挙げる。ここにあげる性質はすべてのフィ ボナッチ数で必ず成り立ち、応用の可能性も十分にある。ここでnはn≧1となる任意の 自然数である[19-27]。

①連続する10個のフィボナッチ数の和は11で割り切れる。(A|B : BはAで割り切れる)

11 | (Fn+ Fn+1+ Fn+2+ Fn+3+ Fn+4+ Fn+5+ Fn+6+ Fn+7+ Fn+8+ Fn+9)

②連続するフィボナッチ数は互いに素である。つまり、両者の最大公約数は1である。

③合成数番目のフィボナッチ数(4番を除く)も合成数である(合成数=素数でない数)。これ を別の言い方で表すとnが素数でない場合、Fnは素数ではない。

④フィボナッチ数の最初のn個の和は2つ後の項から1引いたものに等しい。

∑ Fi

n

i=1

= F1+ F2+ F3+ ⋯ + Fn= Fn+2− 1

⑤連続する偶数番のフィボナッチ数の和は、和の最後の偶数番のフィボナッチ数の次のフ ィボナッチ数より1小さい。

∑ F2i

n

i=1

= F2+ F4+ F6+ ⋯ + F2n−2+ F2n= F2n+1− 1

⑥連続する奇数番のフィボナッチ数の和は、和の最後の奇数番のフィボナッチ数の次のフ ィボナッチ数に等しい。

∑ F2i−1

n

i=1

= F1+ F3+ F5+ ⋯ + F2n−1= F2n

⑦フィボナッチ数の平方の和は、最後の数とその次のフィボナッチ数との積に等しい(黄 金らせんを描く)。

∑ Fi2

n

i=1

= FnFn+1

⑧2つの交互的フィボナッチ数の平方の差は、両者の番号の和を番号とするフィボナッチ数 に等しい。

Fn2− Fn−22= F2n−2

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⑨2つの連続するフィボナッチ数の平方の和は、その番号の和を番号とするフィボナッチ数 に等しい。

Fn2+ Fn+12= F2n+1

⑩4つの連続するフィボナッチ数については、中2項の平方の差が両端の2項の積に等しい。

Fn+12− Fn2= Fn−1Fn+2

⑪交互的フィボナッチ数の2つの積は、両者の間にあるフィボナッチ数の平方より 1多い か少ないか、いずれかである。

Fn−1Fn+1= Fn2+ (−1)n

⑫選んだフィボナッチ数の平方とそのフィボナッチ数から等距離にあるフィボナッチ数の 積の差は、別のフィボナッチ数の平方である。(ただしk≧1)

Fn−kFn+k− Fn2= ±Fk2

⑬mn番目のフィボナッチ数Fmnは、m番目のフィボナッチ数Fmで割り切れる。

⑭連続するフィボナッチ数の積の和は、フィボナッチ数の平方に等しいか、フィボナッチ 数の平方より1小さい。

・nが奇数のとき

∑ FiFi−1= Fn+12

n+1

i=2

・nが偶数のとき

∑ FiFi−1= Fn+12

n+1

i=2

− 1

⑮黄金比と黄金比の逆数の差は丁度1である。

n→∞lim Fn

Fn−1= 1.618033988749895 = φ

n→∞lim Fn−1

Fn = 0.618033988749895 =1 φ すなわち以下の方程式が成り立つ、唯一の正の値が黄金比である。

1 φ⁄ = φ − 1

(φ =1 + √5

2 = 1.618033988749895)

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⑯黄金比φのべき乗は以下の方程式に従い、aとbは必ずフィボナッチ数である。

φn= aφ + b a = Fn, b = Fn−1

⑰黄金比の連分数表示は1の加算のみで構成される。

φ = 1 +1

φ= 1 + 1 1 +1

φ

= 1 + 1

1 + 1

1 + 1

1 + 1

1 + 1 1 + 1

= [1; 1, 1, 1, 1, … ] = [1̅]

⑱黄金比の多重根号表示は1の加算のみで構成される。

φ =

1 + √1 + √1 + √1 + √1 + √…

ここで紹介した性質はフィボナッチ数列や黄金比のよく知られている不思議な性質の 一部である。フィボナッチ数列や黄金比にはここでは紹介しきれないほどの不思議な性 質が存在し、今後も様々な性質が発見され応用できる可能性が高い。

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ここで、AD変換器での応用を考えて基本性質④の証明を行う。

④フィボナッチ数の最初のn個の和は2つ後の項から1引いたものに等しい。

∑ Fi

n

i=1

= F1+ F2+ F3+ ⋯ + Fn= Fn+2− 1

(証明)

フィボナッチ数列は式(4-1)で表現される(n≧1)。

𝐅𝐧+𝟐= 𝐅𝐧+ 𝐅𝐧+𝟏 (4-1)

したがってこの式を変形すると以下のようになる。

𝐅𝐧= 𝐅𝐧+𝟐− 𝐅𝐧+𝟏

nの数を増加させてそこまでのフィボナッチ数列を式に表現すると、

𝐅𝟏= 𝐅𝟑− 𝐅𝟐

𝐅𝟐= 𝐅𝟒− 𝐅𝟑 𝐅𝟑= 𝐅𝟓− 𝐅𝟒

𝐅𝐧−𝟏= 𝐅𝐧+𝟏− 𝐅𝐧 𝐅𝐧= 𝐅𝐧+𝟐− 𝐅𝐧+𝟏

となる。最初から n 個までのフィボナッチ数を足せばよいので上の式をすべて足すと、

フィボナッチ数同士で打消しあいその式は式(4-6)のようになる。

∑ 𝐅𝐢

𝐧

𝐢=𝟏

= 𝐅𝟏+ 𝐅𝟐+ 𝐅𝟑+ ⋯ + 𝐅𝐧= 𝐅𝐧+𝟐− 𝐅𝟐= 𝐅𝐧+𝟐− 𝟏 (4-6) すなわちフィボナッチ数の最初のn個の和は2つ後の項から1引いたものに等しい。 ∎

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ドキュメント内 整数論を用いたAD/DA変換器の研究 (ページ 35-39)

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