1 土壌汚染
土壌汚染については、平成 3 年 8 月に「土壌の汚染に係る環境基準」が定められました。
また、平成 15 年 2 月、土壌汚染の状況の把握、土壌汚染による人の健康被害の防止に関する措 置等の土壌汚染対策の実施を図り国民の健康を保護することを目的とした「土壌汚染対策法」
が施行されました。さらに、同法の改正が行われ、土壌汚染の状況を把握するための制度の拡 充や汚染土壌の適正処理の確保等が規定され、平成 22 年 4 月より施行されています。
土壌汚染対策法では、有害物質を使用する工場、事業場の廃止時や、3,000 ㎡以上の土地の 形質の変更の際に土壌汚染のおそれがあると市長が認めるとき等には、土地所有者に土壌汚染 状況調査が義務付けられています。また、汚染が確認された土地については、汚染による健康 被害のおそれの有無により、要措置区域または形質変更時要届出区域に指定し公示することに なっていますが、平成 27 年度末において区域の指定はありません。
土壌の汚染に係る環境基準 <表-1>
平 成 3 年 8 月 2 3 日 環 境 省 告 示 4 6 号 改正:平成 26 年 3 月 20 日環境省告示 44 号
項目 環境上の条件
カドミウム
検液 1 L につき 0.01 mg 以下であり、かつ、農用地においては、米 1 kg につき 0.4 mg 以下であること。
全シアン 検液中に検出されないこと。
有機燐 検液中に検出されないこと。
鉛 検液 l L につき 0.01 mg 以下であること。
六価クロム 検液 l L つき 0.05 mg 以下であること。
砒素
検液 l L につき 0.01 mg 以下であり、かつ、農用地(田に限る。)においては、土 壌 l kg につき 15 mg 未満であること。
総水銀 検液 l L につき 0.0005 mg 以下であること。
アルキル水銀 検液中に検出されないこと。
PCB 検液中に検出されないこと。
銅 農用地(田に限る。)において、土壌 1 kg につき 125 mg 未満であること。
ジクロロメタン 検液 l L につき 0.02 mg 以下であること。
四塩化炭素 検液 l L につき 0.002 mg 以下であること。
l,2-ジクロロエタン 検液 l L につき 0.004 mg 以下であること。
l,l-ジクロロエチレン 検液 l L につき 0.1 mg 以下であること。
シス-l,2-ジクロロエチレン 検液 l L につき 0.04 mg 以下であること。
1,1,1-トリクロロエタン 検液 l L につき 1 mg 以下であること。
1,1,2-トリクロロエタン 検液 l L につき 0.006 mg 以下であること。
トリクロロエチレン 検液 l L につき 0.03 mg 以下であること。
テトラクロロエチレン 検液 l L につき 0.01 mg 以下であること。
l,3-ジクロロプロぺン 検液 l L につき 0.002 mg 以下であること。
チウラム 検液 l L につき 0.006 mg 以下であること。
シマジン 検液 l L につき 0.003 mg 以下であること。
チオベンカルブ 検液 l L につき 0.02 mg 以下であること。
※ 環境基準は、汚染がもっぱら自然的要因によることが明らかであると認められる場所及び原材料の堆積場、廃棄 物の埋立地その他<表-1>の項目の欄に掲げる項目に係る物質の利用又は処分を目的として現にこれらを集積して いる施設に係る土壌については、適用しない。
土壌汚染対策法の対象物質と基準 <表-2>
セレン 検液 l L につき 0.01 mg 以下であること。
ふっ素 検液 l L につき 0.8 mg 以下であること。
ほう素 検液 l L につき 1 mg 以下であること。
分類
特定有害物質の種類
指定基準
土壌溶出量基準(mg/L) 土壌含有量基準(mg/kg)
第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)
四塩化炭素 0.002 以下 ―
1,2-ジクロロエタン 0.004 以下 ―
1,1-ジクロロエチレン 0.1 以下 ―
シス-1,2-ジクロロエチレン 0.04 以下 ―
1,3-ジクロロプロペン 0.002 以下 ―
ジクロロメタン 0.02 以下 ―
テトラクロロエチレン 0.01 以下 ―
1,1,1-トリクロロエタン 1 以下 ―
1,1,2-トリクロロエタン 0.006 以下 ―
トリクロロエチレン 0.03 以下 ―
ベンゼン 0.01 以下 ―
第二種特定有害物質(重金属等)
カドミウム及びその化合物 0.01 以下 150 以下
六価クロム化合物 0.05 以下 250 以下
シアン化合物 検出されないこと
50 以下
(遊離シアンとして)
水銀及びその化合物
水銀が 0.0005 以下 か つ ア ル キ ル 水 銀 が 検 出されないこと
15 以下
セレン及びその化合物 0.01 以下 150 以下
鉛及びその化合物 0.01 以下 150 以下
砒素及びその化合物 0.01 以下 150 以下
ふっ素及びその化合物 0.8 以下 4000 以下
ほう素及びその化合物 1 以下 4000 以下
第三種特定有害物質(農薬等)
シマジン 0.003 以下 ―
チオベンカルブ 0.02 以下 ―
チウラム 0.006 以下 ―
ポリ塩化ビフェニル 検出されないこと
有機りん化合物 検出されないこと ―
2 地盤沈下
地盤沈下は、地下水採取による地盤の収縮等がその要因として考えられており、これに地質、
土地利用等の要因が相互に関連し、その現象は、地域ごとに大きな差があることから極めて地 域性の強い公害といわれています。近年、特に工業用、建築物用(冷暖房、水洗便所用等)の 地下水採取が地盤沈下の原因として認識され、工業用水法
※1
及び建築物用地下水の採取の規制 に関する法律
※2
(略称:ビル用水法)により、指定地域における地下水の採取が規制されてい ますが、宮崎市においては、これらの法の適用を受けている地域はありません。
地盤沈下現象は、長期に持続的に生じ、感覚的にはその進行を捉え難く、また一旦発生すれ ばほとんど回復が不可能な特殊公害です。
沈下原因
①地下水の過剰採取
②圧密沈下、軟弱地盤の自重による圧密作用
③ビル構造物などによる荷重
④地表水の地下浸透のしゃ断……地下水の減少、道路、河川改修(三面張り)等による。
⑤交通振動等による「しめ固め」
⑥地殻変動
⑦これらの複合、その他
※1 工業用水法
この法律は、特定の地域について、工業用水の合理的な供給を確保するとともに、地下水の水源の保全を図り、
もつてその地域における工業の健全な発達と地盤の沈下の防止に資することを目的とする。
この法律で「井戸」とは、動力を用いて地下水を採取するための施設で、揚水機の吐出口の断面積が 6 cm
2
を超 えるものをいう。また、「工業」とは、製造業(物品の加工修理業を含む。)、電気供給業、ガス供給業及び熱供給 業をいう。
※2 建築物用地下水の採取の規制に関する法律(ビル用水法)
この法律は、特定の地域内において、建築物用地下水の採取について地盤の沈下の防止のため必要な規制を行う ことにより、国民の生命及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉に寄与することを目的とする。
この法律で「建築物用地下水」とは冷暖房用水、水洗便所用水、自動車車庫に設けられた洗車設備用水、公衆浴 場用水(浴室の床面積合計が 150 m
2
以上)をいう。また、「揚水設備」とは、動力を用いて地下水を採取するた めの設備で、揚水機の吐出口の断面積が 6 cm
2
を超えるものをいう。