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災害廃棄物処理事業費の国庫補助

災害廃棄物を市町村が処理する際に要する費用については、従来から廃棄物処理法に基 づく災害等廃棄物処理事業費国庫補助金により、処理を実施した市町村に対しその費用の2 分の1を補助し、残りの地方負担分については80%交付税措置されています。しかし、今 般の大震災により発生した災害廃棄物の処理費用については、東日本大震災に対処するた めの特別の財政援助及び助成に関する法律(平成23年法律第40号)において国庫補助率

を最大 90%まで嵩上げを行うとともに、東日本大震災により生じた災害廃棄物の処理に関

する特別措置法(平成23 年法率第99号)に基づき、グリーンニューディール基金を通じ た支援により国の実質負担額が平均 95%となるよう措置を講じました。残る地方負担分に ついても、全額を震災復興特別交付税により措置することとしており、市町村負担が実質 的に生じないように措置を講じました。

通常 阪神・淡路大震災

被災市町村 被災市町村 特定被災地方公共団体 特定被災区域 左記以外

国庫補助率 1/2 1/2

対象市町村の標準税収入に対する災 害廃棄物処理事業費の割合に応じて 補助

・標準税収入の10/100以下の部分 は、その額の50/100

・標準税収入の10/100を超え20/100 以下の部分は、その額の80/100

・標準税収入の20/100を超える部分 は、その額の90/100

1/2 1/2

グリーン ニューディー ル基金

地方負担額の実情を考慮した地方の 一時負担の軽減のため、基金を用い 国の実質負担額を平均95%とする。

地方財政措置

地方負担分 の80%につ いて交付税 措置

地方負担分の全 額について、災 害対策債により 対処することと し、その元利償 還金の95%につ いて交付税措置

地方負担分の全額について、災害対 策債により対処することとし、その 元利償還金の95%について普通交付 税措置、残余の5%については特別交 付税措置

同左

地方負担分の 95%について特 別交付税措置

参 考 : 環 境 省 の 東 日 本 大 震 災 へ の 対 応 に つ い て

東日本大震災

東日本大震災に係る災害等廃棄物処理事業

市町村(一部事務組合を含む)がその事務として行う災害により必要となった廃棄物の処理等に係る事業につい て、要した経費の一部を補助するいことで生活環境の保全及び公衆衛生の確保を図ることを目的とする。

通常の災害廃棄物処理については必要経費の1/12を補助しているが、今回の震災は阪神淡路大震災よりも規模が大 きく被害も広範囲に及び、建が災害救助法に基づき実施する災害救助と並行して一体的に処理を進めていくことが 必要な状況にあることを踏まえ、特例として災害救助法の負担率を勘案した嵩上げ及びグリーンニューディール基 金を活用することで市町村等の負担を軽減し生活の早急な回復を図る。

対象

三 重 県

34 廃棄物処理施設災害復旧の国庫補助

通常の廃棄物処理施設災害復旧ついては必要経費の1/2を補助していますが、今回の震災 は阪神淡路大震災よりも規模が大きく被害も広範囲に及ぶため大幅な補助率を8/10などと 嵩上げを行い、市町村等の負担を軽減し生活の早急な回復を図る措置を講じました。

通常 阪神・淡路大震災 東日本大震災

対象事業

・一般廃棄物処理施設

・浄化槽(市町村整備推進事 業)

・産業廃棄物処理施設

・広域廃棄物埋立処分場

・PCB廃棄物処理施設

・一般廃棄物処理施設

・広域廃棄物埋立処分場

・一般廃棄物処理施設

・浄化槽(市町村整備推進事業)

・産業廃棄物処理施設

国庫補助率 1/2

(交付要綱)

8/10

(阪神淡路大震災財特法)

特定被災地方公共団体の標準税収 入に対する災害復旧事業費の割合 に応じ、次により補助

・20/100以下の部分・・80/100

・20/100を超える部分・・90/100 (東日本大震災財特法)

その他の市町村については次によ り補助

 1/2(交付要綱)

地方財政措置

地方負担分に対して起債措置 がなされ、元利償還金につい て交付税措置

※元利償還金の47.5%(財政 力補正により85.5%まで)

地方負担分に対して起債措 置がなされ、元利償還金の 95%について交付税措置

地方負担分に対して起債措置がな され、元利償還金の95%について 交付税措置

参 考 : 環 境 省 の 東 日 本 大 震 災 へ の 対 応 に つ い て

東日本大震災に係る廃棄物処理施設災害復旧事業

通常の廃棄物処理施設災害復旧については必要経費の1/2を補助しているが、今回の震災は阪神淡路大震災よ りも規模が大きく被害も広範囲に及ぶため大幅な補助率の嵩上げを行い、市町村等の負担を軽減し生活の早急 な回復を図る。

三 重 県

35 災害時に係る主な国庫補助制度(廃棄物関連事項)

災害時に係る主な国庫補助制度(廃棄物関連事項)は、以下の2つが挙げられます。

災害廃棄物処理事業費の国庫補助

「厚生省環第109号(昭和50年2月18日) 環廃対発第070402002号(平成19年4月 2日最終改正)」

【補助対象事業の範囲】

ア.市町村及び一部事務組合(委託事業を含む)が災害のために実施した生活環境の保全 上特に必要とされる廃棄物の収集、運搬及び処分に係る事業

イ.特に必要と認められた仮設便所、集団避難所より排出されたし尿の収集、運搬及び処 分に係る事業であって、災害救助法に基づく避難所の開設期間内のもの

ウ.アに掲げる委託事業の委託先は、民間事業者及び市町村(一部事務組合を含む)とす る。

【補助対象経費】

ア.労務費(「公共工事設計労務単価」の区分による)

イ.自動車、船舶、機械器具の借上料及び燃料費 ウ.機械器具の修繕費

エ.し尿及びごみの処分に必要な薬品費

オ.処分に要する覆土及び運搬に必要な最小限度の道路整備費

カ.自動車購入費については、一日当たりの借上相当額に使用日数を乗じて得た額

キ.条例に基づき算定された手数料(委託先が市町村の場合に限る)

上記の国庫補助における特徴は以下の2点である。

・原則、解体は補助対象外(所有者により実施が基本であるため)

・原則、諸経費は補助対象外である(処理は工事にはあたらないため)

三 重 県

36

ただし、災害の規模によっては、特例により補助対象範囲が拡大した事例もあります。

阪神・淡路大震災時では、市町における災害廃棄物処理事業の推進を支援し迅速な復興 を進めるため、「阪神・淡路大震災にかかる災害廃棄物処理事業実施要領」が定められ、特 例的に損壊家屋等(個人住宅、分譲マンション、賃貸マンション、中小企業の事務所)の 解体等も国庫補助事業として実施しました。補助対象は以下の通りです。

【補助対象経費(阪神・淡路大震災における事例)】

ア.解体工事費:大震災発生後に、市町が解体の必要であると判断した家屋、事業場等(地 上部分及びそれに相当する部分)であって、廃棄物として処理することが適当と認め られるもので所有者の承諾のもと市町が行う解体、収集、運搬及び処分を行う処理事 業に必要な経費

イ.仮設工事費:ごみ処理事業に係わる仮置場、仮設積出基地及び収集・運搬・処分に必 要な最小限度の仮設道路の整備等に要する必要な経費

ウ.運搬費:ごみ処理事業にあっては、ごみの発生場所から仮置場までの収集運搬、仮置 場から処理施設までの運搬、及び仮置場における選別に要する費用

エ.諸経費:解体工事に係わる諸経費については、一般管理費及び現場管理費のうち交付 要綱に定める諸経費の率の範囲内で算出された額

三 重 県

37 廃棄物処理施設災害復旧の国庫補助

「厚生省環第110号(昭和50年2月18日) 環廃対発第070906003号(平成19年9月 6日最終改正)」

【補助対象事業の範囲】

地方公共団体(一部事務組合を含む)及び広域臨海環境整備センターが設置したもので次の各号に 掲げる施設の災害復旧事業とする。

ア.し尿処理施設

イ.コミュニティ・プラント ウ.汚泥再生処理センター エ.生活排水処理施設

オ.特定地域生活排水処理施設 カ.ごみ処理施設

キ.廃棄物循環型処理施設(ごみ処理施設(平成 6 年度以降着工事業分)、ごみ燃料化施設、粗大 ごみ処理施設、廃棄物運搬中継・中間処理施設、廃棄物再生利用施設及び埋立処分地施設(平 成6年度以降着工事業分))

ク.廃棄物運搬用パイプライン施設 ケ.埋立処分地施設

コ.産業廃棄物処理施設 サ.広域廃棄物埋立処分場

※ただし、事務所等の施設は対象外であり、維持管理とみられるもの、また、明らかに設計・施工・

維持管理の不備が起因しているもの等は除外される

なお、阪神・淡路大震災においては、被害を受けた一般廃棄物の処理施設の災害復旧 事業について、通常の1/2の補助率を8/10としました。

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