第 3 部 国内制度に対するユーザーニーズ調査
A. 国内アンケート調査結果
1 回答者の属性
【図表1-1】設問Q-A1:資本金
【図表1-2】設問Q-A2:従業員数
件数 割合
a 1,000万円以下 3 0.5%
b 1,000万円超、5,000万円以下 17 2.7%
c 5,000万円超、1億円以下 31 5.0%
d 1億円以上~3億円未満 17 2.7%
e 3億円以上~10億円未満 43 6.9%
f 10億円以上~100億円未満 181 29.0%
g 100億円以上~1,000億円未満 241 38.6%
h 1,000億円以上 59 9.5%
i 1兆円以上 2 0.3%
j 単体では公表していない(グループ連結でしか公表していない) 3 0.5%
無回答 27 4.3%
回答者数 624
0.5%
2.7%
5.0%
2.7%
6.9%
29.0%
38.6%
9.5%
0.3%
0.5%
4.3%
0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0%
無回答 j i h g f e d c b a
件数 割合
a 5人以下 0 0.0%
b 6人以上~20人以下 2 0.3%
c 21人以上~50人以下 4 0.6%
d 51人以上~100人以下 10 1.6%
e 101人以上~300人以下 50 8.0%
f 301人以上~1,000人以下 154 24.7%
g 1,001人以上~5,000人以下 237 38.0%
h 5,001人以上~10,000人以下 69 11.1%
i 10,001人以上~50,000人以下 67 10.7%
j 50,001人以上 8 1.3%
無回答 23 3.7%
回答者数 624
166
0.0%
0.3%
0.6%
1.6%
8.0%
24.7%
38.0%
11.1%
10.7%
1.3%
3.7%
0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 30.0% 35.0% 40.0%
無回答 j i h g f e d c b a
167
【図表1-3】設問Q-A3:主たる業種
件数 割合
a 農林水産業 1 0.2%
b 鉱業 1 0.2%
c 土木、建設・建築 34 5.4%
d 食品 23 3.7%
e 繊維 10 1.6%
f パルプ・紙 6 1.0%
g 出版・印刷 4 0.6%
h 化学(医薬品を除く) 95 15.2%
i 医薬品 42 6.7%
j 石油製品・石炭製品 3 0.5%
k プラスチック 23 3.7%
l ゴム製品 10 1.6%
m 窯業 14 2.2%
n 鉄鋼 8 1.3%
o 非鉄金属 18 2.9%
p 金属製品 14 2.2%
q 機械 54 8.7%
r 電気器具、家電、重電機器 51 8.2%
s 通信・電子・電気計測 34 5.4%
t 自動車 32 5.1%
u 輸送用機械(自動車を除く) 21 3.4%
v 精密機械 19 3.0%
w d.~v.以外の製造業関係 26 4.2%
x 運輸・公益事業 8 1.3%
y ソフトウエア、情報・通信サービス 19 3.0%
z 特定産業分野に特化していない基礎研究 4 0.6%
zz その他 31 5.0%
無回答 22 3.5%
回答者数 624
168
3.5%
5.0%
0.6%
3.0%
1.3%
4.2%
3.0%
3.4%
5.1%
5.4%
8.2%
8.7%
2.2%
2.9%
1.3%
2.2%
1.6%
3.7%
0.5%
6.7%
15.2%
0.6%
1.0%
1.6%
3.7%
5.4%
0.2%
0.2%
0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0%
無回答 zz z y x w v u t s r q p o n m l k j i h g f e d c b a
169
【図表1-4】設問Q-A4:直近5年間における日本の特許権侵害訴訟の経験
【図表1-5】設問Q-A4a:設問Q-A4において侵害訴訟の経験が0件であると回答し
た478者のうち、警告を行った/受けた経験
件数 割合
a 0件 478 76.6%
b 1件 81 13.0%
c 2~4件 32 5.1%
d 5~9件 11 1.8%
e 10件以上 3 0.5%
無回答 19 3.0%
回答者数 624
76.6%
13.0%
5.1%
1.8% 0.5% 3.0%
a b c d e
無回答
件数 割合 a 警告等を行った/受けたが訴訟に至らなかった 167 34.9%
b 警告等を行った/受けたことが無い 253 52.9%
無回答 58 12.1%
回答者数 478
34.9%
52.9%
12.1%
a b
無回答
170
【図表1-6】設問Q-A4-1:設問Q-A4において訴訟経験が1件以上あると回答した
127者のうち、直近5年間における権利者側としての経験
【図表1-7】設問Q-A4-2:設問Q-A4において訴訟経験が1件以上あると回答した
127者のうち、直近5年間における被疑侵害者側としての経験
件数 割合
a 0件 54 42.5%
b 1件 50 39.4%
c 2~4件 17 13.4%
d 5~9件 4 3.1%
e 10件以上 2 1.6%
無回答 0 0.0%
回答者数 127
42.6%
39.5%
13.2%
3.1%
1.6%
a b c d e
無回答
件数 割合
a 0件 47 37.0%
b 1件 56 44.1%
c 2~4件 16 12.6%
d 5~9件 5 3.9%
e 10件以上 0 0.0%
無回答 3 2.4%
回答者数 127
37.0%
44.1%
12.6%
3.9%
2.4%
a b c d e
無回答
171
2 特許請求の範囲の補正について利便性を望む項目
特許請求の範囲の補正については、各種の制限が設けられており、新規事項の追加 不可(17条の2第3項)、拒絶理由通知を受けた後にする補正については発明の特別な 技術的特徴を変更する補正の禁止(17条の2第4項)、さらに最後の拒絶理由通知を受 けた後にする補正についての目的外補正の禁止(17条の2第5項各号)及び独立特許要 件(17条の2第6項)などの各種制限が出願人に課されている。これらの制限の時期的 制限及び内容的制限について、利便性の向上を望む項目について調査した。
補正の制限については、利便性の向上を望む項目が無いとする回答は53%であっ た。一方、それぞれの補正の制限について利便性の向上を望む回答は、いずれも10%
前後であった。
【図表2-1】設問Q-B1:現在の補正制度において、利便性の向上を望む項目(複数
選択可 1)
(上記項目のb及びcは最初の拒絶理由通知に対する補正、dからgは最後の拒絶 理由通知に対してする補正)
1 回答の際、選択肢の複数選択を可とする設問においては、全回答数624を母数として回答割合を計 算している。よって、割合の合計は100%とならない。以下、複数選択の設問に共通。
件数 割合
a a.補正の時期的制限 61 9.8%
b b1-1.新規事項の追加不可 30 4.8%
c b1-2.発明の特別な技術的特徴を変更する補正の禁止 94 15.1%
d b2-1.新規事項の追加不可 26 4.2%
e b2-2.発明の特別な技術的特徴を変更する補正の禁止 60 9.6%
f b2-3.目的外補正の禁止 66 10.6%
g b2-4.特許請求の範囲の限定的減縮を行う場合に、独立して特許可能で
あること 31 5.0%
h その他 (自由記述) 52 8.3%
i 特になし 333 53.4%
無回答 68 10.9%
回答者数 624
172 その他(自由記述)
①補正制度の利便性向上を望む意見
・最後の拒絶理由を受けた時に「最後」に該当しないと思われることもあり、審査 官により差があると思うので、補正に関する制限は「最初」と同等でも良いので は。
・審査官によって、許容される幅が違う気がするので、均一にしていただきたい。
・最後の拒絶理由であることの明確化;審査の効率化、公平の観点から、「最後の 拒絶理由通知」及び、それに伴う補正の制限があることには賛成です。それゆえ に、「最後の拒絶理由通知であることの基準・運用を明確・公平にして頂きたい。
・最後の拒絶理由通知後において、増項補正の可否を法文上明らかにして頂きたい。
・最後の拒絶理由に対する補正では、特許請求の範囲が狭くなるものであれば、請 求項数が増える補正であっても認めてほしい。
・拒絶理由の無い請求項に対して補正をした場合、その後に単一性違反を問わない 旨を条文化してほしい。
・単一性要件のような難解な基準は排して、一般にも理解可能な基準による制限を お願いします。
・シフト補正の禁止の廃止。
・シフト補正の禁止は特許庁の都合であり、ユーザーには酷なルールと考える。廃 止を検討してほしい。
・欧米日、ガイドラインが出来ていても、現状、補正について、かなりの相違、温 度差がある。共通する運用、法制度を希望する。
10.9%
53.4%
8.3%
5.0%
10.6%
9.6%
4.2%
15.1%
4.8%
9.8%
無回答 i h g f e d c b a
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%
173
・特に具体的な改善を求めるものではありませんが、補正の制限についての国際的 な調和を希望します。
・現状最初の拒絶理由が解消されない場合、拒絶査定となるが、2回目の最初の拒 絶理由を受けることができれば、審判まで行わずにすむ案件が増えると考えられ る。
・自由に補正できる機会を2回まで保証してほしい。補正制限の緩和は望まない。
・適切な権利範囲での特許取得を実現する為に、OA対応の際に複数の補正案を審 査官に提出できると良い。
・補正が厳しいがため分割出願が増えてはサーチの負荷が増えるだけ。
・現行法では、審判合議体での審理の結果(審尋において)、特許性が認められる請 求項(例えば従属請求項)があるものの、拒絶査定に瑕疵がない場合、審判の法的 性質上(審査の瑕疵対する審理のため)、新たな拒絶理由を発見したわけではない ので、拒絶理由通知を出せない。実務上、審判長が任意で記載不備による新たな 拒絶理由通知を発行して頂いた場合においてのみ補正が可能となっている。しか し、上記拒絶理由通知は義務ではなく、拒絶審決をすることができる。このよう に拒絶審決がなされると分割するタイミングがなく(44条1項)、権利化を断念せ ざるを得ない。かといって、最初の拒絶査定の段階(同1項3号)で分割出願して おくことは、親出願が権利化された場合においては無駄になってしまいます。し たがって、少なくとも特許性が認められる請求項が存在する場合においては、無 効審判の特則として設けられた審決予告(164条の2)のように、合議体の心証を示 し、1度は補正の機会を与えるような制度を希望します(同項2項)。当然この段 階の補正については、最後の拒絶理由通知と同程度の補正の制限があってもよい と考えます。
②現状の補正制度を肯定する意見
・無効リスクを考える上では、補正制度に不備はない。
・審査をいたずらに長引かせることを防止するために、最後の拒絶理由通知時の補 正に制度が加わるのはやむを得ないことと考えます。
・利便性の向上を望む項目はありませんが、これまで同様、柔軟な運用を継続して いただくことを希望します。
・現状で良いと思うが、今後もシフト補正の禁止に関する運用が厳しくなりすぎな いことを希望する。
・分割出願の制度があるので、不自由は感じていない。
・補正の制限を安易に緩和すべきではないと考える。
・当初明細書からはおよそ発明と理解できないような、図面のみに記載やわずかな 文章による記載事項をクレームアップすることの禁止を求めます。
・現状よりも、もっと厳しくしても良い。
174
・補正は厳しくするべき。審査官の対応をみてから自由に内容を変更できる現状を 改善して欲しい。
・補正や訂正に関しては、第三者にとって予測容易であることを最大限に尊重すべ きで、出願人の先行技術調査不足や明細書作成能力不足、中間処理時の能力不足 の代償を第三者に負わせるべきではなく、現行法以上に出願人に有利になるよう な法改正は無用。外国の補正や訂正の制限を日本に合せてハーモナイズして欲し い(先進国も含められればベストだが、これから特許制度の整備を行う途上国など 可能な国だけでも)、というニーズはあるものの、日本の制度に関しては、出願人
(権利者)or第三者の何れの立場かによって意見は異なるが、少なくともライバル
会社間ではお互い両方の立場になり得るので、現行法に多少課題があってもお互 い様であり平等。これ以上、重箱の隅をつつくような法改正は賛成しない。特許 庁様が更に上の制度を目指したい気持ちはわかるが、これ以上特許法を複雑なも のにするべきではない。間違っても新しいことを提案していかないと研究材料が なくなる学者の意見に引きずられて特許制度を複雑化すべきでなく、制度の安定 化の方を望みたい。
③その他の意見
・誤記等の軽微な補正に優先権主張を行わなければならないのは不便。
・STFが大きく変更されているのに、認められている。
・応答期限の延長が海外と同様に認められたことは良かったです。
・審査部門間における公平性についても考慮願いたい。
・明細書に全く記載のない数値(例えば、実施例の表から計算した数値)も補正を容 認している。明細書からの理解を超える補正は第三者に酷な場合があると考える。
・先願主義のため、早く特許出願をしなくてはならないが、その発明を実施する時 期はかなり先という場合、実施内容が曖昧な状態で、拒絶を受けるため、実施製 品と特許権の整合性を取るのが難しいことがある。そこで、審査請求後に審査を 開始する時期を特許出願人が選択できるようにして、製品開発と審査時期の協調 性を図れるようにすべきと考える。
設問Q-B1-1:補正の制限によって生じる不都合の具体例及び望まれる解決策(自由
記述)
a. 補正の時期的制限について
・製品化、標準化が遅いケースに対応するため、審査請求時期を3年以上に延長する 制度を作れないか。