②災害廃棄物処理の留意点
直営ではパッカー車の保有が多く、対象地域においても、計 45 台の収集車のほと んどがパッカー車である。熊本地震時の事例からは、災害廃棄物(特に片づけごみ)
は、パッカー車と平ボディとセットでの回収が望ましいと考えられる。
現在、対象地域においては、平ボディ車は 3 台しかないことから、広域連携におい て平ボディ車を要請したりするなどの対応が求められる。
図 5.3.1 熊本地震における片づけごみの収集例 出典:環境省提供資料をもとに作成
③水害発生に備えた体制の構築
洪水浸水においては、し尿処理車の車両保管場所1箇所が、わずかに浸水する可能 性のあることがわかった。対象地域は、予め、当該事業所と浸水時の移動に場所や、
移動のタイミングについて協議を行うことが考えられる。
家の前に置かれた片づけごみは、パッカー車と平ボディ車セット で回収するのが理想的
5.3.2 人材の確保
(1) 人材確保・人材育成の必要性
災害協定により運搬車両や仮置場で活用する資機材は提供されるが、人員(オペレー ター)は被災市側が確保する必要がある。また、災害廃棄物は発生量が多く、積込み時 には通常時の人員よりも多くの人員確保が必要である。
直営は即時対応が可能であるが、人材育成が課題である。泉南市では、運転免許制度 の改正(2017 年 3 月 12 日)に伴い自動車運転免許の区分が変更のため、免許取得時期 によって 3.5 トン以上を運転できない職員が出てきている。また、クレーン車などの運 転可能な資格を有する人材が不足することも考えられる。
市職員や外部人材のオぺーレーター(資格保有者)の確保方法(職員等の養成、外部 調達方法の検討 など)を事前検討する必要がある。
(2) 災害協定の締結状況
災害廃棄物に関係する災害協定は、ごみは堺・泉州ブロック、し尿は堺市を除く泉州 地域で協定を締結済みである。
また、災害時の人的支援、物的支援、その他支援といった全般的な支援を行う協定も 締結されている。
表 5.3.3 泉南市、阪南市の災害協定
区分 災害協定の概要
ごみ 名 称 堺・泉州ブロック【一般廃棄物(ごみ)処理に係る相互支援基本協定書】
協 定 団 体
堺市、高石市、和泉市、泉大津市、忠岡町、岸和田市、貝塚市、熊取町、
泉佐野市、田尻町、泉南市、阪南市、岬町、泉北環境整備施設組合、岸 和田市貝塚市清掃施設組合、泉佐野市田尻町清掃施設組合、泉南清掃事 務組合(10市4町3組合)
締 結 日 平成 25 年 3 月 22 日
主 な 内 容
○一般廃棄物処理に係る総合的な相互支援を図ることにより、災害発生 時や施設事故等に対しより広域的な支援体制を確保
○災害発生時において大量発生した一般廃棄物の一時保管、処理又は運 搬業務のための支援
○一般廃棄物の処理量や運搬距離、経路等を勘案して、受け入れ可能な 協定団体に対し、支援を要請
○会長は支援を必要とする協定団体の依頼に基づき、その他の協定団体 による支援を調整
○大規模な災害等により泉州地域全体あるいは更に広範囲な支援調整を 必要とするとき又は会長等による調整が不調のとき、支援を必要とす る協定団体は、大阪府に対し支援調整を依頼
し尿 名 称 泉州地域【し尿及び浄化槽汚泥の処理に係る相互支援基本協定書】
協 定 団 体
高石市、和泉市、泉大津市、忠岡町、岸和田市、貝塚市、熊取町、
泉佐野市、田尻町、泉南市、阪南市、岬町、泉北環境整備施設組合、泉 佐野市田尻町清掃施設組合(8市4町2組合)
締 結 日 平成 25 年 3 月 22 日
主 な 内 容
○し尿処理施設が災害等により、し尿等の処理に著しい支障が生じる等 の緊急事態に陥り、他の協定団体の支援を必要とするときに、受け入
区分 災害協定の概要
必要とするとき、支援を必要とする協定団体は、必要に応じ大阪府に 対し支援調整を依頼
全般 名 称 泉州地域災害時相互応援協定
協 定 団 体 堺市、岸和田市、泉大津市、貝塚市、泉佐野市、和泉市、高石市、泉南 市、阪南市、忠岡町、熊取町、田尻町、岬町(9市4町)
締 結 日 平成 25 年 9 月 10 日 主 な 内 容
○応急対策要員等の人的応援
○救援物資及び資機材等の物的応援
○その他被災市町が必要とする応援 出典:泉南市、阪南市提供資料をもとに作成
(3) 市町村と収集業者間の連絡方法・体制
連絡方法・体制はあらかじめ定めるが、甚大災害が発生した場合、あらゆる連絡手段 が利用できない状況に陥ることを想定し、要請がなくても直ちに活動することが可能な 協定を締結することが必要である。
対象地域では、災害対応マニュアルは整備されておらず、連絡体制を予め構築してお くことが求められる。
5.4 搬入時のルート確保