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原単位エネルギー・パフォーマンス評価について

ドキュメント内 Microsoft Word - 01_巻頭言.doc (ページ 43-47)

連携制御導入等省エネルギー対策を実施した時に、その効果を判断するのにエネルギー・パフ ォーマンス指標の適用がある。エネルギー使用量の絶対値では、負荷によって左右され、省エネ ルギー改善を行っても負荷が増大したためエネルギー使用量が結果的に増えてしまうということ も起きてしまう。

そういったことを避け、省エネルギー改善の効果を適正に評価するためにいくつかのエネルギ ー・パフォーマンス指標が考えられている。その例として表 8.2 に省エネルギー改善投資評価の ためのエネルギー・パフォーマンス指標として雑誌「BE建築設備」で紹介されているCRC(Carbon gas reduction cost)およびNEDOの評価に使用されているERC(Energy reduction cost)を示す。ま た、運用評価に一般的に使用されるエネルギー・パフォーマンス指標(EPI:Energy Performance

Index)として二次元および多次元のEPIについてその特徴を図 8.4に示す。

表 8.2:投資評価エネルギー・パフォーマンス指標

名称 炭酸ガス削減単価 エネルギー削減単価

略称 CRC(Carbon gas reduction cost) ERC(Energy reduction cost) 単位 円/t-CO2・年 円/GJ・年

用途 導入検討、運用 導入検討、運用

概要 雑誌「BE建築設備」(建築設備総合協会)

にて2005年秋に企画。2005/12、06/1号に 掲載。

1トンの炭酸ガスを削減するために必要な コストという意味

R=追加投資(円)/年間炭酸ガス削減量

(t-CO2・年)

=C/(E×K/1000)

C:省エネルギー機能導入コストアップ分 E:対象機器の省エネルギー量(KWh/年)

K:一次エネルギー原単位換算値

(Kg-CO2/kWh またはエネルギーの各 単位)

NEDO の補助金投入時の評価に使用してい る尺度。エネルギー削減量(GJ)に必要な事 業費(円)を示す。

R=事業費(円)/削減効果(GJ・年)

補足:

補助金=事業費×1/3

従来は原油換算(KL)あたりの費用対効果 を発表していたが、2006 年頃よりエネルギ ー(GJ)に単位統一された。

長所 同一次元での比較が可能 同一次元での比較が可能

課題 モデルケースの条件設定(負荷率など) NEDO の補助金対象プロジェクトと同様の 計算基準が必要

8.3:運用評価エネルギー・パフォーマンス指標について

名称 二次元エネルギー・パフォーマンス指標 多次元エネルギー・パフォーマンス指標 略称 二次元EPI 多次元EPI

単位 エネルギー使用量/生産量 エネルギー消費量

用途 運用 運用

概要 生産量(X)とエネルギー消費量(Y)の散 布図に月毎の実績をプロットし、回帰線 を抽出しベースライン・パフォーマン ス・インディケーター(PI-b)とする。

(PI-b)より下の月を省エネルギー月とし 省エネルギー月のバラツキ平均線(PI-s) を省エネルギー目標として管理を行う。

(省エネルギー管理手法)

- ベースライン方程式のY切片「b」を下げ る

- ベースライン方程式を(PI-s)に近づける - ベースライン方程式の傾き「a」を下げる

理想的に、エネルギー消費量と考えられる 影響因子の重回帰分析を行い、エネルギー 消費量の予測式を作成する。省エネルギー 改善後、その予測値よりもエネルギー消費 量が削減できていれば省エネルギー効果あ りと判定することができる。

長所 - 表現が簡素であり、分かりやすい。

- 生産量とエネルギーデータがあれば、ベ ースラインを設定することにより、省エ ネルギー実施へ向けて、目標値として設 定できる。

- ベースラインを定めることによって、省 エネルギー効果がリアルタイムにとれる ことができる。

- 運転計画、気象予測からその日の操業目 標エネルギー消費量値を設定できる。

- 影響因子の係数の変化を見ることにより 省エネルギー改善効果を明確にフィード バックできる。

課題 さまざまな影響因子がバラツキとなって表 現され、精度を高めるためには、その影響 因子を解析する必要がある。従って、生産 量の定義や他の要因の影響があるため、必 ずしも省エネルギー効果を正確に表現して いない場合が多々ある。

- 回帰式だと線形の範囲 → ニューロの 適用

- 影響因子の洗い出しが困難

- 影響因子とわかっていても測定データが 無い。

- 解析が容易でない。工数がかかる。

理想的には多次元 EPIであるが、表で指摘してあるように、実際の運用となると計測値の有無 の問題、モデル化の困難さ等があり、実際の運用では増産・減産、多品種少量生産時の省エネル ギー効果を評価する原単位パフォーマンスをわかりやすく表現できる二次元EPIが有効であり、

実用的である。

図 8.4:原単位パフォーマンス指標:二次元EPIモデル

2.

EPIによる評価

(1) 2.2.1 装置・設備単位のエネルギー効率監視のための二次元EPIによる評価

二次元EPIを使って、設備・装置個別のエネルギー効率化の評価例を以下に示す。

図 8.5:二次元EPIによる7台運転の各ボイラー効率評価例

【壱の蔵】ボイラー:A重油/水パフォーマンス【8月度】

y = 101.840 x + 0.780 y = 61.331 x - 1.234 y = 69.039 x + 0.879

y = 68.987 x + 5.261 y = 60.757 x + 4.676 y = 67.140 x + 10.873

0 200 400 600 800 1000 1200 1400

0 5 10 15 20

ボイラー給水量(k㍑)

A重油使用量(㍑)

#1

#1

#3

#3

#4

#4

#2

#5

#6

#7

#7 休止

(2) 単位生産量あたりエネルギー消費量評価のための二次元EPIによる評価 生産量を横軸に電力消費量を縦軸にとった省エネルギー評価例を以下に示す。

平成15/16/17/18年度パフ ォ ー マンス比較

y = 0.6441095004 x + 270008.3914154010( 平成15年度)

y = 0.4577707293 x + 430534.3992860570( 平成16年度)

y = 0.3990334208 x + 419932.723560842( 平成17年度)

y = 0.4062387107 x + 356779.8513145980( 平成18年度)

0 200,000 400,000 600,000 800,000 1,000,000 1,200,000 1,400,000

0 200,000 400,000 600,000 800,000 1,000,00 0

1,200,00 0

1,400,00 0

1,600,00 0

1,800,00 0 生産量( Case )

月別電力消費量(kWh)

図 8.6:二次元EPIによる電力量/生産量原単位省エネルギー評価例

第3. 章3.4. 節で記述したように、ISOではエネルギー・マネジメントの国際規格(ISO50001)

の開発をすすめており、JEITAからも代表が出され、その検討に加わっている。そこでもEPI の重要性が認識され、積極的な議論が展開されている。

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