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危機対応への準備(Readiness)

ドキュメント内 南城市観光危機管理計画_04(校了) (ページ 37-41)

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観光危機管理計画・マニュアル等の策定

市内の観光関連団体、観光関連事業者は、観光危機発生時に本計画の内容が実践される よう、観光危機管理に関する計画やマニュアル等の策定に努める。

市は、観光関連団体等へ観光危機発生時に行動可能なマニュアルの策定を促す。

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観光施設等における危機対応・避難誘導訓練の実施

市は、本計画に基づき策定されるマニュアル等の妥当性・実効性を検証し、関係者の理 解力を向上させるため、市内で発生する観光危機を想定した危機対応・避難誘導訓練を計 画し実施する。

なお、観光危機対応訓練・避難訓練は、可能な限り観光関連団体や観光関連事業者と一 体となって実施し、観光危機管理体制の充実・強化を図る。

また、以下に示すスキルの向上を目指し、効果的・効率的に訓練を実施するものとする。

・円滑な参集、体制の構築

・観光客への伝達

・避難誘導、けが人対応

・安否情報の確認

・関係者への情報伝達

・備蓄確認、調達

・観光客の移送、物資の輸送

・要配慮者(障がい者や外国人等)への対応

・帰宅困難者への対応

・ボランティア等受け入れ体制対応

・風評被害対策

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観光客や観光関連事業者に迅速かつ確実な観光危機情報等を提供するた めの体制強化

(1)伝達内容の整備

市は、観光危機に関する情報の迅速な広報・伝達を実施し、市内に滞在している観光客 等の迅速な避難行動に結びつくよう、対象とする観光危機毎に観光客等へ伝達する内容に ついて整備する(伝達文例の作成等)。

その際には、外国人などの観光客にも配慮した効果的な伝達内容を整備する。

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(2)伝達手段の多様化

市は、ビーチなどの観光施設や、レンタカー、タクシー、小型バス、船舶、自転車、観 光事業者が保有するマイクロバス等を利用している観光客にも迅速かつ確実に観光危機情 報を伝達するため、ウェブサイト、テレビ、ラジオ、防災無線、無線、携帯電話、スマー トフォン等を用いた伝達手段の多様化・多重化を図る。

(3)伝達手段の多重化

市は、停電等により、通常の通信回線が使用できなくなった場合にも利用できる非常用 通信手段を活用した通信体制の整備を促進する。

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要配慮者への対応・支援体制の強化

(1)要配慮者への情報発信ツール等の整備

市は、観光危機発生時における要配慮者の安全確保、迅速な避難誘導・救助・救急・医 療活動等の支援体制を充実・強化するため、防災マップやパンフレット等を作成・配布す るとともに、ウェブサイトやソーシャルメディア、アプリケーション等を用いた情報発信 ツール等の整備を推進する。

■Point

観光危機管理に係る避難マップ作製にあたり、防災・避難に特化したマップでは観光 客は手にしないことが想定される。普段使用している観光マップに避難情報(避難場所、

避難経路、標高、留意点等)を追記することが望ましい。

(2)外国人観光客への情報発信

市は、観光危機発生時における外国人観光客への避難誘導体制等の充実・強化を図るた め、外国語通訳ボランティアの事前登録や、専門的資格や技能を有する者(市内在住の外 国人)の把握に努める。

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観光客にも配慮した避難施設、資機材、食料・飲料水などの備蓄の充実・

強化

(1)避難場所・経路等の把握

市は、市内における観光客数や繁忙期、旅行行動形態等の状況を踏まえ、観光危機発生

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時に市内に滞在する観光客等が安全に避難できる市の避難施設、観光関連施設が設定して いる避難場所やそこまでの経路等の把握、充実・強化に努める。経路の選定については、

地域住民等の意見と専門家の意見を反映させることが望ましい。

避難所については、市の地域防災計画で示される指定避難所及びその他の避難所がある

(資料-5参照)。これらの避難場所等に関しては、地域防災計画等の修正・変更に合わせ て適宜把握する。なお、避難所については、災害の種別により異なるので、土地勘のない 観光客に誤った誘導が生じないように十分な把握に努める。

■具体なポイント

本市では、地域防災計画により指定緊急避難場所・指定避難所・避難所が設定されて いるほか、「南城市地震・津波避難計画」により避難目標地点が設定されている。

また、本計画に合わせて、観光地からの安全な避難誘導を行うための避難経路計画を 策定している。

なお、専門家だけでは地域の状況を十分に把握できない場合があり、地域住民等の知 見を反映することは効果的である。

(2)資機材の把握

市は、市内の観光産業の事業継続に必要な資機材(燃料、発電機、乾電池等)を把握し、

必要な際に迅速に調達できる体制の整備に努める。

(3)食料・飲料水等の備蓄等

市は、観光危機発生時に避難所等に避難している市民や観光客などの被災者に供給する 食料・飲料水、被服寝具などの生活必需品の備蓄状況を把握し、繁忙期や多様な旅行形態 の観光客にも配慮した必要な量の備蓄、又は迅速に調達できる体制等の整備を行う。

特に、久高島などの離島部では、本島からの応援が到着するまでの間、島内で乗り切れ るような備蓄量が必要である。

■具体なポイント

① 備蓄量について

南城市地域防災計画に基づく「南城市備蓄計画」では、「発災後3日間を乗り切ること を目標として実施する。」とあり、その目標値は、「食品の備蓄は、南城市人口の20分の 1の3日分(市人口42,000人/20×3日=18,900食)」としている。

しかしながら、観光ピーク期やイベント時に発生する自然災害等の観光危機において は充分とはいえないため、様々な方法を用いて観光客においても 3 日間を乗り切る生活 必需品の確保を行う。

② 協力・協定について

備蓄が不足する場合を想定し、地域防災計画に基づく生活必需品の提供を行う事業者 との協力関係を築き、協定を締結する。

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③ 近隣市町村との連携

災害等の観光危機が発生した際に、南城市内での備蓄等の対応が困難な場合は、近隣 市町村と連携し備蓄の確保に努める

④ 宗教やアレルギーへの配慮

外国人観光客やアレルギーを持つ観光客については、常備する備蓄での対応ができな いことが想定される。これらの対応のためにハラールやアレルギー食材を保有する店舗 や飲食店との協定を締結し、確保に努める。

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観光関連事業者が行う訓練・講習会・各種計画策定等に対する評価制度

市は観光危機管理に対する意識の向上を図るため、市内の観光関連事業者が行う訓練、講 習会、各種計画及びマニュアル策定等に対し、修了証の交付など評価制度の導入について検 討する。

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ドキュメント内 南城市観光危機管理計画_04(校了) (ページ 37-41)

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