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ドキュメント内 レクリエーション研究 (ページ 51-75)

200m

‑も

図2 各都道府県カヌー協会および

s

'W部門のカヌークラブの分布

51  表2 各 県 に お け る カ ヌ ー の 講 習 会 の 状 況

県 名

福 島 6/28‑6/2 初心者(だれでも IC5回実施 参加可) 茨 城 5‑ 8 初心者(だれでも

( 1函 ) 参加可) 埼 玉 4‑10 の べ7 中級者(指導者が

( 1回) 認めた者)

3‑11 の べ9 初心者(だれでも ( I回) 参加可)

神 奈 川 /3‑5/ だれでも参加可

静 岡 5/14  だれでも参加可

大 阪 4‑11月 のベ約15 100m位 の 水 泳 (毎月1‑2回 ) 可能な者 島 根 8/2‑8/3  だれでも参加可

岡 山 7/26‑27  だれでも参加可

8/3 

9/‑10 指導者,コーチ 11/9  初心者講習会修了者 福 岡 9月 初 旬 だれでも参加可

佐 賀 8/9  一般男女

鹿 児 島 不明 婦人・小学生

に示したが,次のような点を指摘できょうO

①  民間のカヌースクールと比較すると,施設や用 具の点で恵まれていない。

②  カヌーを地域住民ζi理解してもらうといった普 及・啓蒙活動 iと主眼が置かれているO

③  参加者が2日以上にわたって継続して受講でき るものが少ない。

④  受講者一人につき一艇という条件が確保されて いない。静岡の例では,会員所有の艇を持ち寄 って講習会を実施している。

⑤  ほとんどが初心者を対象とした講習会で,誰で も参加できる。

⑥  中級者以上を対象とした講習会は,埼玉,岡山 以外にみられなかったが,各クラブで独自に指 導していると恩われる。

⑦  指導者の年齢が比較的若く, 20代と30代で87.7

主 催 ・ 共 催 ・ 後 援 指 導 者 受 講 者 使 用 艇 県カヌー協会主催 スラローム艇5

10‑15 

県カヌー協会主催・日 10  20 スラロ ム艇10 本 カ ヌ 一 連 盟 長 瀞 町 ワイノレド艇10 役場後援

県カヌ 協会主催・県 10  40‑50  スラローム蘇旬。

体育協会・県教育委員 ワイルド艇10‑15

会・戸田市教育委員会 後 援

県カヌー協会・県教育 3日間で'30スラローム艇10 委員会共催

県カヌー協会主催 30  協会の艇3 協会員の自艇 県協会と加盟各クラブ のべ約100スラローム艇5 共 催

松江カヌークラブ・市 16  の ベ220 スラローム艇15 教育委員会共催

県協会主催 10 

11 

県協会設立準備会 10  ポロ艇6,ブァノレトI 神崎町教育委員会 25  ポロ艇5

不明

一一

%を占めていた。

⑧  受講者の募集は,ほとんどが日刊新聞と自治体 の広報紙を通じて行なわれ,ラジオとテレビを 利用したのが21県あった。佐賀の例では,広報 活動により関心が高まり,受講者が増加した乙 とが報告されたが,きめ細かな広報活動を通じ てカヌーに対する理解と関心を得ることが重要 であると思われるO

各県とも多くの問題を抱えながらも,講習会をカヌ 一人口拡大のための極めて重要な手段として位置づけ ていることが伺われたO

次lζ講習会の実施にあたってど、のような障害がある のか,また未実施の県にあっては未実施の理由となっ ている障害が何であるかについて検討したが,基本的 に5つの問題点K整理された。(表3) 

6)各都道府県における普及要因

‑ 52 

47.7 

7.0 

4.6 

20代 30代 40(4C 50代

図3 各県におけるカヌー講習会指導者の年齢層

表3 講 習 会 の 阻 害 条 件

問 題 点 具 体 的 な 内 容 指 摘 し た 県 艇

講習会用の艇の不足 佐賀・熊本・埼玉・島根

会場までの交通 静岡・大阪

河川の工作物 静岡

~ 場

漁業権(註8) 山口

更衣場所 大阪

会場の選定 佐賀・大阪

指導者の仕事の都合 神奈川・大分・茨城

指導者不足 神奈川

指 導 者

クラブづくりのための指導 神奈川 者がいない

募集の方法 福島・大阪・佐賀 募 集

.  . 

カヌーに対する認識の開発 佐賀

講習中の安全の確保 鹿児島 安 全

受講者の健康状態の把握 鹿児島

傷害保険等の対策 茨城・埼玉

各都道府県におけるカヌーの普及がどのような要因 によって為されてきたかについてみると,

r

カヌーイ スト個人の努力によるjが圧倒的に多く24県中16県あ り,しかも11県が上位にあげているのは注目すべき点 である。乙れらの県では,カヌーの普及がごく一部の 熱心な愛好者の個人的な努力によって為されてきた乙 とが伺われる。

次i乙「地域のカヌークラブの発展による」と「協会 主催の講習会による」がそれぞれ13県あり,各要因別 の順位でもほぼ同様の傾向がみられるO 以上の点から 考察してみると,協会自体が組織として普及のために果た した役割はさほど大きくなかったのではないかと思われる。

「民間のカヌースクールによる jをあげたのは8県 だけで,要因glJの順位でも第1位にあげた県はないO

以下に示すように民間のカヌースクールがカヌ一人口 の拡大に大きく貢献しているにもかかわらず,カヌー スクール受講者の多くは協会側に把握されず,またカ ヌーの技術を身につけても協会側に組織されていくケ ースが少ないζとが,普及要因とじては低く評価され る結果を招いたのではないかと考えられる。(表4)

2.  カヌースクールと普及の問題 1)民間のカヌースクール

前述のように県協会レベルでは民間レベルの実態を 充分に把握していないと思われる傾向が見られたが,

次に民間のカヌースクールが普及のために具体的にど のような活動を実施し,それが普及にどのような影響 を与えているかについて考察を進めたい。(表5別紙)

民間のカヌースクールについて整理してみると,次 のような共通点がみられた。

①  用具一式が完全に整っている。

②  講習会中または講習会後に川下りなどの実践的 なプログラムが組まれている。

③  講習会修了後継続して技術を修得でき,同時に クラブ組織を通じて仲間づくりができる条件が 整備されている。

④  講習のねらいは,競技人口の拡大よりもむしろ レクリエーション活動としての底辺拡大にある。

民間のカヌースクールは,物質的な面,技術修得の 面,そして仲間づくりの面で,多様な個人の志向性を 受け入れる乙とができる体制が整っており,県協会レ ベル以上に底辺拡大K役立っていると思われる。

指導についてみると, 9校のうち6校が製造・販売 業 者 の 社 員 が 指 導 者 と な っ て お り 校 は 講 習 会 を 主 な事業として販売も行なっているもので,講習会と商 品販売がかなりの関連性を持っている乙とがわかる。

‑ 53

講習地は,関東,関西の大都市圏を中心とした宿泊圏 の野外レクリエーションエリアと目的型日帰りレクリ エーションエリアの二つに分類できる。宿泊圏にある 野尻湖カヌースクールの場合,受講者の居住地は関東 地区69.5%,関西地区16.6%であり,この両地区で大 半を占めている。目的型日帰り圏のスクールの場合,

やはり受講者の大半が大都市圏居住者であることが確 認された。(号

12 二 ; < ぷ ふ カ 員 l Z ヨ ツ プ . )

受講者の職業について野尻湖カヌースクールの例で、

みてみると,会社員が最も多く57.3%,次いで学生19. 55ぢ,教師7.0%のJI債であり,同じく年齢別では16‑

20才が15.4%,21‑25才が44.0%,  26‑30才が32.6%, 31‑40才およびその他が8.0%であった。受講者に若 い年齢層の社会人が多いことは特徴的である。

以上述べたような民間の講習会によってカヌーに対 する動機づけが為された者が,特1<:大都市圏において かなりの数に達すると推定される。乙れらの人々の多 くが協会やクラブに未組織の層を形成していると考え られるo 乙のような未組織者層がカヌー活動をそれぞ れのライフスタイルに合わせ,豊かな余暇生活を形成 するよう発展させていくためには,乙れらの未組織者層に対 する多様なアフ。ローチの方法を確立し,組織的な活動を通し て仲間づくりの輸を広げる乙とが重要であると窓われる。

2)公共施設でのカヌー講習

公共施設としては,唯一愛媛県の大州青年の家でカ ヌー研修が実施されているo1977年に所長の発案によ り開始されたが,現在80艇を保有し,専門職員6名が 最高180名まで指導できる我が国では最大規模の指導 体制が整備されている。

プログラムとしては,平水研修を半日,川下り研修 を1日設定して宿泊研修が実施されているが,同施設 表4 各 都 道 府 県 の 普 及 要 因

7T ぞ竺

Jt  福 茨島 城 玉 京 奈

:I 1

川 梨

滋│大賀 阪 兵 奈庫 良 鳥 島取 根

山愛

口 媛 岡 賀 熊 大本 分 鹿 計島 < DI@K!

協 会 主 催 の 講 習 会Kよ る ①  ③  ①  ①  ② ρ ①  ③  ①  ①  ②  ② 71313 01  13 

民 間 の カ ヌ ス ク ー ル 忙 よ る ②  ②  ③  ②  ②  ③  ④  01512  11 

地 域 の カ ヌ ス ク ー ル に よ る

i  羽 。 〉

③  ①  ②  ②  ②  ②  ① 61512 01  13 

¥ 4 カ ヌ ー ャ ー 個 人 の 努 力 に よ る ①  ④  ①  ③  ①  ①  ①  ①  ①  ①  ①  ①  ①  ③ 111013  21  16 

注 . 回 答 の あ っ た24県をまとめたものである。

0印 の 数 字 は カ ヌ 白 普 及leLた 要 凶 と し て 強 か っ た も の か ら り 順 位 で あ る 。

スクール名,()内は主な講i明地設立~l~内苦手年度 11本レクリエ】シヨンカヌー述llli1972 G:初心者講門会 (東京サマランド,多摩川) ②中級講習会 &4湖カヌースクール1972 ①初心者講間会 (野尻湖w川〕 l日レッスン ③川下り講智会 本部川カヌースク1O初心者講習会 (本主1'111・笠間付近) スポーツ/、ーノイー力ヌースクーノレ①初心者調刊会 (1司r1;胡・日士111) }II下り誕百1 IlJ二什11カヌースク‑/レJ心者講習会 (iI) 什iI・千葉県枕1111打) 噸1fI}11カヌースターJ1977 初心唱~yt哲司会 (姻l1])II) 魚沼カ又{スクールロッジt百泊者のため (魚沼111.新潟県出沢町)申プログラム 西武力ヌースクール1978 初心者調宵会 (多摩川) 品i.:~'.;カヌ日スクF1980  フジタカヌ{研究所 ※公的機関 国立大州ff年の家1977 初心者治智会 (肱川・愛媛県大州市)①(平木研修) ()IIドり研修)

5カヌースクールの概要(19816月現在) 油押シーズン織内,辺A二:~川J日数 4‑11月のI'‑B・祭日fll1¥13000胡人12才以tの兇丸心臓等の疾且1のないん水 障はできなくτもよい 5‑11月(7月を除く)3000 1'1 20 初心者講習会修了者 4‑11J'1( 23日ま20900‑2490oPl(合宿代)40 記載なし(パンフレットには,小学生から老人ま たは311'l4日)27500円‑33500P]( で主主加者cつあったζとが記載されている〕 (乙の他に)11下り移動経費 2700円) 4‑1155007‑10,人 替す齢銀了11自由15750円(自艇3250円)12‑20 初心、者講習会3日以』受講した者 4‑11月の日・祭日3000 f'J(yタル料初凹円10 50 m以上泳げる中学生以上の男主 レッスン料10叩ドJ) 5‑10月四二1'.‑FI・祭日1

品目

14旧∞円(制泊費込み)rt"j:!f.以上,.Ii体健wであるとと,泳げる己と 7‑8(2133fb 23000円( 5‑10月の土・日・祭日 4‑10月の日・祭日3回で100002C 'N全生以』の男女,健康で水を怖がらない人 4‑11月の土・日・祭日l3000PJ  5‑11月随時自由13000水昨日できる健康な人 3‑11月四月213o (日附日)7‑8月は毎週 l旧を通じて~施 180 15才以上で25m経度泳け'るもり(平木研修) 平木研修を前日に済ませた団体で,力最が適格 と判断された者で構成された団除 J ‑受講者総数約2000 ‑他民自作カヌー講習会も実施(日附日1日) ‑受講者総数約60∞ん犀川下り(8回)を1日実施,修了者 よる迎絡組織が6,地域にある。阪5'~庖野尻t胡カヌースクーノレ ユーザ‑1置を附凶 .}II下り技術・競技法まで指導 ‑受講者総数約節目日人.}II下り(7km)を実施 ‑カナディアンカヌーについても講習.カヌー版光応「スボー ツノ、一r{‑J0.コスク‑/レ ‑修了後i日カヌーハイキングを実施,姉妹クラブ「江戸川カヌー クラブJ入会優遇 .}II下りをn可能として指導瀬を使った応用技術まで指導 ‑製造・販売の「フアルトピアJ由スクール ‑/持習5日以上の人はカヌーツアーに案内,修了者は1.¥(¥泊カヌ】 クラブJ入会優遇 ‑修了者は姉妹クラブι入会,または入会しなくても活動に参 加できる。製造・販ぅ,'';0)イシイ・カヌエージェン卜のスクール ‑フアルトボト使用,ワンダリングとツァむためのスクール,製 造・販光のフジタカヌー研究所のスク 保有艇80.3'‑25回までの6タイプ伯川下りを実施,宿泊研 修団体の8'e'Jが実施.指導者6 CJ1 

メヌカ

O ム⑨

"ll 

‑ 5 5 ‑

図4 ※カヌーメーカー・カヌーショップ・カヌースクールの分布

を利用する約8割の団体がカヌー研修を実施している。

川下りは, 3, 5, 10, 15, 20 kmとそれぞれ設定さ れている。乙乙では教育的芯観点から指導が為されて おり,我が国のカヌーの発展に新たな方向性を与える ものとして期待される。

3.  カヌーの製造・販売と普及の問題

1981年6月現在で渓流用の艇を製造しているメーカ は7社 あ っ た が 社 を 除 い て は 製 造 直 売 と 小 売 庖 経 由の2つのルートで販売しているOうj、売屈は1981年9 月現在で17庖あったO

1980年度の製造実績を総合してみると, F.R. Pスラ ローム・カヤックは全体で約

1 ω o

艇製造されていると 推定されるO これにオープンデッキfカヌーなどの輸 入品やフアルトボートなどを加えると,渓流用の艇は 一年間に1500艇前後市場に出まわっていると推定され

る。(表6カヌの製造・販売業者別紙)

民間のカヌースクールの調査結果と関連させて検討 してみると,製造・販売から初心者講習・上級技術の 指導に及ぶ系列化された民間のグループがいくつか存 在していることがわかった。乙れらに特定のクラブや 連絡組織が結びついている乙とが確認されたのが6グ

ループあった。

製造・販売業者のほとんどは競技会参加者の多い地 域に存在しているが,カヌースクールやクラブと結び ついて民間レベルのグループ。を形成し,カヌ一人口の 拡大に極めて大きな役割を果たしてきたことは明らか

である。(図 5 系列化された民聞のタノトフ。 ~Ij紙)

N 結 語

以上の点を総合的に判断すると,スラローム・カヤ ックを用いた活動の普及状況は次のようにまとめるこ とができる。

1.  競技としてもレクリェーションとしてもその普 及状況には地域差があり,主に関東と関西の両 地域iζ普及しており,次iζ北海道,静岡,愛知,

岡山,島根などの地域となっているO

2.  関東,関西以外の地域では各県カヌー協会やカ ヌークラブを中心に普及活動が為されているが,

組織,施設,用具などの面で恵まれず,個人的 な努力に依存している傾向がみられる。

3.  関東,関西地区ではカヌースクール,製造・販 売業者などの民間レベルの系列化されたグループに よる普及活動が極めて大きな役割を果たしている。

ドキュメント内 レクリエーション研究 (ページ 51-75)

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