• 検索結果がありません。

割当量報告書に記載する事項(吸収源関連)とその理由について

ドキュメント内 温室効果ガス排出量算定に関する検討結果 (ページ 71-75)

第4章 平成 18 年度温室効果ガス排出量算定方法検討会の 各分科会における検討結果について

8. 割当量報告書に記載する事項(吸収源関連)とその理由について

8.割当量報告書に記載する事項 ( 吸収源関連 ) とその理由について

区分 定 義

森林 森林法第2条に定義される森林

ただし「近接する森林と森林施業上の関連を有しない0.3ヘクタ ール以下の森林」を除く。

立木地 森林のうち、樹冠疎密度 0.3 以上の林分(幼齢林を含む)

竹林 立木地以外の森林のうち、竹(笹を除く)が優占している林分 無立木地 森林のうち、立木地と竹林以外の林分

この定義は面積、樹冠疎密度(樹冠被覆率)の点で、我が国が今後、京都議定書報告に用い る森林の定義と一致する。

(2) 選択された議定書第

3

4

項の活動に関する情報

① 選択された議定書第

3

4

項の活動の選択

我が国としては、議定書第3条4項に規定する「吸収源による吸収量の変化に関連する追加 的人為活動」(以下、「人為的吸収源活動」という)として、決議16/CMP.1別添(ANNEX)パラ 6に規定する森林経営(Forest Management)と植生回復(Revegetation)を選択する。

② 選択された議定書

3

4

項の活動の定義の解釈方法

[森林経営活動]

決議 16/CMP.1 別添(ANNEX)パラ 1(f)において『「森林経営」とは、森林に関連する生態学

的機能(生物多様性を含む)や森林の経済的及び社会的な機能を持続可能な形で満たすことを 目的とした森林の管理と利用のための施業システムである』と定義されている。我が国として

は、決議16/CMP.1パラ2において締約国に対して使用が義務づけられているLULUCF-GPG

を考慮しつつ、その定義を以下のとおり解釈することとする。

・ 育成林(人工林及び更新補助作業等が行われている天然林)については、森林を適切な状 態に保つために1990年以降に行われる森林施業(更新(地拵え、地表かきおこし、植 栽等)、保育(下刈り、除伐等)、間伐、主伐)

・ 天然生林(更新補助作業等が行われていない天然林)については、法令等に基づく伐採・

転用規制等の保護・保全措置

[植生回復活動]

決議 16/CMP.1 別添(ANNEX)パラ 1(e)において『「植生回復(revegetation)」は、「新規植 林」及び「再植林」の定義に該当しない、最小面積0.05ha以上の植生を造成することを通じ、

その場所の炭素蓄積(carbon stocks)を増加させる直接的人為的活動である』と定義されてい

の定義に最小幅を特定することが良好手法とされている。

る。我が国としては、LULUCF-GPGを考慮しつつ、その定義を以下のとおり解釈することと する。

・ 1990年以降に行われる開発地における公園緑地や公共緑地、又は行政により担保可能 な民有緑地を新規に整備する活動。

③ 議定書第5条1項の国内制度における土地の特定方法

LULUCF-GPG,page4.24,Section4.2.2.2において、議定書3条4項の活動を受けた土地を特 定し、国際的に報告する方法として、活動を受けた複数の土地を含む領域を法的、行政的、生 態学的境界を用いることによって表す報告方法1と、活動を受けた土地の地理的特定を空間的 に明確かつ完全に行う報告方法2の2つの方法が示されている。どちらの報告方法を選択する かについては、LULUCF-GPG第4章図4.2.4に示されたディシジョンツリーに沿って選択す ることとされており、我が国の場合は報告方法1を選択することとする。即ち、全国土を地域 ブロック、都道府県界等によって層化し、その境界内において議定書3条4項に該当する活動 が行われたと適切に推計される土地の面積を報告するものとする。

④ 選択された議定書3条4項の活動間の階層構造について

土地利用区分を森林と開発地に明確に分けて活動を特定しているため、森林経営活動と植生 回復活動の重複はない。

(3) クレジットの計上に関する情報

議定書第3 条3、4に基づく各活動に関するクレジットは、すべて全約束期間分まとめて計 上することとする。

[理由]

各活動の土地を特定するための活動の実施状況に関する情報を毎年入手することが困難で あるため。

以上

(参考)森林経営の定義に関する国内外の検討経緯及び予定

年/月/日 国際動向 国内動向

2001/11/09 COP7においてマラケシュ合意成立 2001/11/28

環境省・林野庁:吸収源対策合同検討委員 会において、我が国の森林経営の定義を整 理

2001/12/06 環境省:中環審地球環境部会国内制度小委

員会に森林経営の定義を報告

2002/01 環境省:中環審において京都議定書の締結

に向けた国内制度の在り方に関する答申

2002/3/12 IPCC LULUCF-GPG第1回執筆者会合

2002/09 環境省・農林水産省:地球環境保全と森林

に関する懇談会報告とりまとめ

2003/05 林野庁:森林吸収量報告・検証体制緊急整

備対策検討開始

2003/10/6~

(4週間)

IPCC LULUCF-GPG 各国政府最終政府レビュー

2003/11/3-7 IPCC総会でLULUCF-GPGの承認

2004/11 林野庁:森林吸収量算定・報告方法に関す

る国際WS開催

2004/12 COP10 で議定書上の吸収量算定・報告

方法承認

2006/05/31 環境省:第1回森林等の吸収源分科会開催

2006/06 林野庁:議定書上の吸収量算定・報告方法

に関する国際WS開催

2006/07/07 環境省:第2回森林等の吸収源分科会開催

2006/9 条約事務局へ割当量報告書を提出

2007/4 条約事務局へ議定書7条1項に基づく

補足情報を提出

ドキュメント内 温室効果ガス排出量算定に関する検討結果 (ページ 71-75)