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利用マニュアルの作成

ドキュメント内 大学病院における抗がん剤 (ページ 49-54)

6.3 マニュアルへの施策

前節で想定した事項を踏まえ,利用マニュアルを使いやすいものとするために,次のよう な施策をとり利用マニュアルを作成した.マニュアルの作成には, 「業務システムのためのユ ーザーマニュアル作成ガイド」[11]を参考にした,

業務手順とシステム利用フローの図示

システムを利用するまでの業務手順と,システム利用フローを図と文章で説明して業 務理解を図った.利用フロー上の各操作には,操作の内容と合わせて“章番号 章タイト ル ページ番号”を記載し,マニュアル内での誘導を図った.

別冊の操作マニュアルの作成

主となるマニュアル(以下 主マニュアル)は,それぞれの機能を詳細に記載していて,

情報量が多い.しかし,業務中にシステムを利用する際には素早く利用手順のみを把握 できるようにする必要がある.そのため,別冊で操作マニュアルを用意することとした

[13].

日報作成の流れを説明する操作マニュアルの一部を図 6-1 に示す.操作マニュアルで

は,左側にフローチャートを置き,右側で操作手順を説明する体裁をとった.1ページ

に2~3画面を説明するようにし,説明文も簡潔なものとした.

図 6-1 操作マニュアル

警告・エラーへの工夫

警告・エラーは,業務中は迅速に解決しなければならない.そのため,解説に早くた どり着けることと,早く理解できることが必要であると考えた.まず,最短の手数で警 告・エラーの解説にたどり着けるように,警告・エラーとして表示される文章そのもの 見出しとして目次に表示させた.目次に置くことで探すときの手数を省く工夫は有用で あると考えた.また,警告・エラーの解説は,エラーが表示される画面,原因,対応方 法の

3

項目に分け,なるべく簡潔な文章となるように記述した.

6.4 マニュアルの評価

6.4.1

アンケートの作成

作成した利用マニュアルが,実務を行う上で十分有用なものとなっているかを評価するた め,アンケートを作成した.アンケートは,次の

5

つの観点から質問項目を作成した.

構成の適切性の評価

マニュアルの記載内容で,業務内容と相違があるものがないかを確認するための質問

内容の網羅性

マニュアルの内容が,業務で行う動作を記載できているかを確認するための質問

参照のしやすさについて

マニュアルの目次や章構成などにより,誘導ができているかを確認するための質問

施策の有効性の確認

前節で行った施策が有効に機能しているかの質問

その他の改善提案

マニュアルに対する要望を尋ねる質問

6.4.2

アンケート結果と考察

アンケートは,2 次開発の運用テスト時に行った.運用テストを行う中で顧客にマニュア ルを利用していただき,その後アンケートに回答していただいた.アンケートの回答は,薬 剤部の薬剤師

10

名からいただいた.回答者には,本システムの開発に携わった薬剤師と,

直接携わっていない薬剤師のどちらも含んでいる.

ここではアンケートの一部を抜粋し,6.3 節で示した施策が有効であったか確かめる項目 と,その結果を示す.アンケートの全文と,集計結果は本報告書の付録とする.

業務手順とシステム利用フローの図示

業務フローを記載した

2

章についての質問項目と集計結果を表 6-1 に示す.利用した

6

名全員が,業務フロー図を見て業務の流れが理解できたと回答したことから,作成した 業務フローがシステムの使用方法を理解するのに有効であることが確かめられた.また,

操作方法の説明へ誘導するためのページ番号表記は

2

名が利用していた.4 名が利用し ていないことから重要度は高くないが,多少は利用者の利便性に貢献していると言える.

表 6-1 業務フローに関するアンケート項目

質問 選択肢 人数

利用した 6

利用していない 4

分かった 6

分からなかった 0

移動した 2

移動しなかった 4 10 マニュアルの「2 本システムを利用する業務」を利用しました

か?

10-(ア) 利用した時、業務フロー図とシステム利用フロー図をみて,業 務の流れがわかりましたか。

10-(イ) フローの手順説明に記されたページ番号(4.4 患者を登録する P27など)を参照して,操作方法の説明に移動したことがありま

別冊の操作マニュアルの作成

別冊のマニュアルについての質問項目を表 6-2 に示す.別冊の利用者数は

10

名中

2

名と少なかった.一方,運用時には別冊が必要,もしくはあれば使うという回答は合わ せて

6

件あり,いらないという回答は

0

件であった.

今回のテストで準備した別冊は,日報作成のものだけであった.そのため,日報作成

のテストをしなかった方が多かっただけである可能性がある.もしくは,まだ手順の理

解が浅いため,主マニュアルしか読まなかった可能性も考えられる.一方,使用率が低

かったにもかかわらず別冊の要望が多かったのは,何度も厚い主マニュアルを読み返し

たくないという薬剤師の意見を表していることが考えられる.実際に,アンケートの最

後の自由要望欄に,別冊がないと読む気をなくしてしまうという意見があった.

表 6-2 別冊のマニュアルに関するアンケート項目

質問 選択肢 人数

利用した 2

利用していない 8 実行できた 2 できなかった 0

必要 4

あれば使う 2

いらない 0

未回答 4

14 別冊の,「日報作成の流れ」を利用しまし たか?

14-(ア) 利用した時、別冊の記載内容だけで操作 は実行できましたか。

14-(イ) 実際に運用するにあたって,このような専 用の別冊が必要だと思いますか。

警告・エラーへの工夫

警告・エラーに関する質問項目を表 6-3 に示す.問

7

で,エラーの意味を参照するの に時間がかかったと回答したのは

2

名であった.その

2

名は,問

13

でもエラーの対処 法が分からなかったと回答している.問

7

の自由記述部分で,エラーが出た理由が分か らなかったと記してあることから,記載場所を探すのに時間がかかったのではなく,エ ラーの内容を理解するのに時間がかかったものと思われる.

7

の自由記述で示されている“レジメンの投与日がずれています”という警告は,

現状では規定の期間に完全に一致しない場合に表示されるようになっている.例えば,

内服薬の投与期間の規定が

1~14

日目であった時に,入力した投与日が

1~13

日目であ っても警告が表示されてしまう.マニュアルを確認したところ,この警告についての記 載は注射薬の例しか記載していなかったため,内服薬でのルールがわからないという問 題が発生していたと考えられる.

表 6-3 警告・エラーに関するアンケート項目

質問 選択肢 人数 自由記述部分

見つけられた 7 時間がかかった 2

・(TS-1)レジメンの投与 日がずれていますという エラーが見つけにくかっ た

・エラーが出た理由がわ からなかった

参照していない 1

利用した 9

利用していない 1

分かった 7

分からなかった 2

・強引に入力した

・開始日の指定がどう間 違っているかわからな かった

7

エラー・警告の意味を調べるためにマ ニュアルを参照した時,すぐに見つけら れましたか。

13

マニュアルの「5 エラー・警告につい て」を利用しましたか?

利用した時、知りたかったエラー・警告

の内容と、対処法はわかりましたか。

ドキュメント内 大学病院における抗がん剤 (ページ 49-54)

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