約 8% 減
冷温水機 1 冷温水機 2 冷温水機 3 冷温水機 4 真空温水機 1 真空温水機 2 ppm
7-5.大気
■窒素酸化物とばいじん
KEKでは、冷水の製造のために冷温水発生機を使用していますが、燃料に都市ガスを用いるため、大気汚染物 質の窒素酸化物(NOx)が排出されます。つくばキャンパスPFエネルギーセンターの冷温水発生機4台、真空温 水発生機2台について、10月と3月に窒素酸化物の測定を行った結果について以下に示します。測定結果は排出 基準値150 ppm以下で問題ありませんでした。ばいじんについては3月に測定しましたが、いずれの発生機でも 排出基準0.05 g/m3を超えることはありませんでした。
■大気中への化学物質の排出
KEKで実験等に使用される化学薬品のうち、揮発性の有機溶剤については大気中に排出しないよう、できるだ け回収、排ガスの活性炭吸着等を行っていますが、作業内容によっては、大気中に揮散してしまうことがあります。
2009年度の調査によると、機構全体で最大275 kgの有機溶剤が大気中に排出されたと考えられます。部品等の 洗浄、器具の消毒・滅菌等の作業により放出されたものが多くを占めています。今後、大気中への排出を減らす ため、作業方法の見直し、設備の整備などを行っていく予定です。特に、水質検査で使用されるノルマルヘキサ ンは、有害大気汚染物質に該当する可能性がある化学物質234種類のひとつであり、排出量ゼロを目指して取り 組みを行っていきます。
8.ガイドラインとの対照表
環境報告ガイドライン(2007年版)に基づく項目 記載状況
BI-1:経営責任者の緒言 ○ 1
BI-2-1:報告の対象組織・期間・分野 ○ 2-3
BI-2-2:報告範囲と環境負荷の捕捉状況 ○ 2-3
BI-3:事業の概況(経営指標を含む) ○ 4-11
BI-4-1:主要な指標等の一覧 ○ 33,35-38
BI-4-2:事業活動における環境配慮の取組に関する目標、計画 ○ 14-16
BI-5:事業活動のマテリアルバランス(インプット、内部循環、アウトプット) ○ 17
MP-1-1:事業活動における環境配慮の方針 ○ 12
MP-1-2:環境マネジメントシステムの状況 ○ 13
MP-2:環境に関する規制の遵守状況 ○ 20-21
MP-3:環境会計情報 ○ 18-19
MP-4:環境に配慮した投融資の状況 - 該当無し
MP-5:サプライチェーンマネジメント等の状況 - 該当無し
MP-6:グリーン購入・調達の状況 ○ 36
MP-7:環境に配慮した新技術、DfE等の研究開発の状況 ○ 24
MP-8:環境に配慮した輸送に関する状況 - 該当無し
MP-9:生物多様性の保全と生物資源の持続可能な利用の状況 ○ 29,32
MP-10:環境コミュニケーションの状況 ○ 28-29
MP-11:環境に関する社会貢献の状況 ○ 28-29
MP-12:環境負荷低減に資する製品・サービスの状況 ○ 23-24
OP-1:総エネルギー投入量及びその低減対策 ○ 33-34
OP-2:総物質投入量及びその低減対策 ○ 36
OP-3:水資源投入量及びその低減対策 ○ 38
OP-4:事業エリア内で循環的利用を行っている物質量等 ○ 23
OP-5:総製品生産量又は総商品販売量 - 該当無し
OP-6:温室効果ガスの排出量及びその低減対策 ○ 35 OP-7:大気汚染、生活環境に係る負荷量及びその低減対策 ○ 39 OP-8:化学物質の排出量、移動量及びその低減対策 ○ 36 OP-9:廃棄物等総排出量、廃棄物最終処分量及びその低減対策 ○ 37
OP-10:総排水量及びその低減対策 ○ 38
環境配慮と経営の関連状況 - 主に製造販売業に適用
社会的取組の状況 ○ 25-32
社会パフォーマンス指標:SPI 基礎的情報:BI
マネジメント・パフォーマンス指標:MPI
オペレーション指標:OPI
環境効率指標:EEI
記載無しの理由 該当頁数
9.第三者意見
原
はらぐち口 紘
ひ ろ き炁 氏
名古屋大学名誉教授
(社)国際環境研究協会 環境省プログラムオフィサー
記憶が定かでないが、高エネルギー加速器研究機構(以下「研究機構」とする)の前身である高エネルギー物理学 研究所を最初に訪問したのは1973年か1974年のことであった。当時は筑波研究学園都市の建設が始まったばかり で、高エネルギー物理学研究所も第一期の加速器の建設が始められた頃であった。訪問の理由は、シンクロトロン放 射光(SOR)実験施設の責任者であった黒田晴男先生(当時東京大学理学部教授)が若手研究者を集めて、実験施設 の将来の利用計画を相談された会合であった。その後研究所を訪れる機会がなかったが、今回報告書を拝見し、また その他の資料を読み、現在では世界最先端の加速器科学関連の研究機構として発展しておられること、また最近日本 の素粒子物理学の分野で3人の先生方がノーベル賞を受賞されたことに対して深甚の敬意を表したい。
さて、今回研究機構の「環境報告2010」の第三者意見を求められた。現在の廃棄物処理などの環境関係の法令で は、大学や国公立の研究機関も民間企業と同じ事業所として扱われ、環境関連法規制を順守することが求められてい る。研究機構でも、機構長の下に環境・地球温暖化対策推進会議、エネルギー利用計画委員会、環境安全管理室など を設置し、環境方針を公表して、環境保全及び労働安全衛生に真摯に取り組んでおられる。環境報告も環境省2007 年度版「環境報告ガイドライン」で求められている項目を網羅する形でまとめられており、報告書の編集方針、構成、
及び内容に関して特に問題点を指摘すべきことがない状況であるので、個々の項目についてのコメントは差し控える。
ただし、注視すべき点は、加速器及び関連施設の運転には莫大なエネルギー(電力、都市ガス、ガソリン)と水資 源が必要であり、その施設運営ための費用も膨大であることである。そこで研究機構では環境対策として省エネル ギー、省資源を重点項目として取り組み、加速器への超伝導技術の応用開発等を進められている。巨大科学の推進では、
費用、エネルギー、人的資源の活用の最大効率が求められるのは必然である。この点については、報告書で[投入エ ネルギー]対[研究・教育等の成果]を強調されているが、その効率については報告書からは明確でない。これは環 境報告でなく、研究報告の問題かもしれないが、民間企業で言えば「投資効率」である。研究機構の活動に対する社 会の理解を得るには、今後は研究・教育においても「投資効率」に準ずる指標を策定し、公表する必要があると思わ れる。
最後に、研究機構の益々の発展を祈念しつつ、環境活動と環境報告の取り組みで参考にしていただきたいことを記 しておく。
「4.3 環境目標・環境計画の達成度」の表中の評価項目に「○」が付けられているが、これは内部評価による結 果と思われる。今後は、環境方針・行動計画関連の環境マネージメントを含めて、達成度の評価に外部評価シ ステムを取り入れるべきであろう。
また、上記の表中の「環境目標」、「行動計画」、「主な取り組み」に詳細な環境項目がまとめられ、対応されてい ることが分かる。ただし、環境目標に数値目標がないのが残念である。すべては無理かもしれないが、数値化 できるものは、中長期的な基本方針とともに数値目標を挙げ、努力していただきたい。
今回の環境報告で研究機構全体として環境に配慮した取り組みをしておられることは理解できたが、構成員(役 員、教員、技術職員、事務職員、学生等)の環境意識や行動がよく見えない。構成員の機構内での取り組み、
及び地域環境保全への貢献についても見える化の工夫が必要と思われる。
10.用語集
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