9. 解析結果
9.2. 内陸性地震と海洋性地震
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0 0.5 1 1.5 2
-30 -20 -10 0 10 20 30
ratio
tseq[days]
PEI≧5.5 PEI≧6.5 PEI≧7
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図9.2.1は、南北方向の測位誤差に対して、異常判定基準をそれぞれ
PEI≥5.5, PEI≥6.5, PEI≥7とした場合のratioの値を示したグラフで、横軸は関 連付け時間長tseqである。
tseqが正の値のときは測位誤差異常が観測されてから地震が発生していたと きの関連性を表し、負の値のときは反対に地震が発生してから測位誤差異常が 発生していた場合の関連性を表している。
図9.2.1と図9.2.2から、内陸性地震も海洋性地震もtseqが正の値のときに
ratioが大きい値を示し、ratioが最大値になったのは、1 ≤tseq≤10の範囲であ
ることから、測位誤差異常が発生してから10日以内には、関連する地震が発生 していることが分かる。
しかしながら、ratioの値は最大でも1を少し超えた程度であり、これは、無相 関のときの確率とほぼ同じであるといえる。そのため、南北方向の測位誤差と地 震との関連性は強いとは言えない。
図9.2.2: 海洋性地震(南北方向の測位誤差を解析に使用)
0 0.5 1 1.5 2
-30 -20 -10 0 10 20 30
ratio
tseq[days]
PEI≧5.5 PEI≧6.5 PEI≧7
測位誤差異常観測前← →測位誤差異常観測後
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続いて、東西方向の測位誤差異常と地震との関連性を解析した結果を示す。
図9.2.3: 内陸性地震(東西方向の測位誤差を解析に使用)
図9.2.4: 海洋性地震(東西方向の測位誤差を解析に使用)
0 1 2 3 4 5 6
-30 -20 -10 0 10 20 30
ratio
tseq[days]
PEI≧3 PEI≧4 PEI≧4.5
0 1 2 3 4 5 6
-30 -20 -10 0 10 20 30
ratio
tseq[days]
PEI≧3 PEI≧4 PEI≧4.5
測位誤差異常観測前← →測位誤差異常観測後
測位誤差異常観測前← →測位誤差異常観測後
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図9.2.3と図9.2.4は、東西方向の誤差距離に対して、異常判定基準をそれ
ぞれPEI≥3, PEI≥4, PEI≥4.5とした場合のratioの値を示したグラフである。
図9.2.3において、図9.2.1や図9.2.2と同様にtseqが正の値のときにratio が最大になり、特に、PEI≥4とした場合のtseq=3のときに最大値をとることが分か る。この場合のratioは約5であることから、測位誤差異常と地震とがランダムに 発生したときに、測位誤差異常が“関連あり”となる確率に比べて、約5倍の確率 で測位誤差異常と地震が“関連あり”となったことを示している。
図9.2.1から図9.2.4の解析結果から、内陸性地震を対象として解析した場合
の方が、海洋性地震を対象として解析した場合よりも測位誤差異常との関連性 が強いことが分かった。
あくまで予測だが、地震の前兆現象として電離層に影響を与える何らかの要 因が海水によって、影響力が弱まったしまったのではないかと考えられる。
また、図9.2.1、図9.2.2と図9.2.3、図9.2.4の比較によって、南北方向の測
位誤差を用いて異常判定を行うよりも、東西方向の測位誤差を用いて異常判定 を行った方が測位誤差異常と地震との関連性は強まることも同時に分かった。こ れは、東西方向の測位誤差が、南北方向に比べて安定していることと関係があ ると思われる。
なぜなら、東西方向距離は第5章1節で述べた通り、普段から衛星配置に因 る測位誤差が発生しにくい傾向があり、電離層擾乱による測位誤差が南北方向 より、はっきりと観測できるからだと考えられる。
そのため、以降の解析結果については、内陸性地震を解析対象とし、測位誤 差も東西方向のみを用いて異常判定を行った場合の結果のみ載せることとす る。
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