第5章 内湖再生のイメージ
2. 具体的な再生イメージ
内湖本来の機能を再生することを通して、それぞれの内湖において見いだした内湖の価値を高 め、目標を達成するためには、必要となる具体的な取組を一つずつ、着実に実施していかなけれ ばなりません。
これらの内湖再生のための対策メニューは、個々の内湖の特徴や地域特性を踏まえて進めてい く必要があります。その際、重要と考えられる視点は次のとおりです。
○既存内湖:農村型コミュニティを背景に、人と人、人と内湖、生きもののつながりを取り戻 す
○新規内湖:人々の憩いの場、南湖における在来魚の産卵、成育の場としての価値を高める
○消失内湖:内湖の再生やクリークなど残された水域の内湖的機能を高め、地域とのつながり を再生する
これらの視点を踏まえ、具体的な対策メニューをハード的、ソフト的な対策に分類して次のと おり示します。また、内湖の価値を高めていくためには、地域の人々をはじめ、内湖再生に関わ る人々との関わりが重要であることから、こうした観点からも整理し、合わせて示します。
なお、これらに加えて、適正な土地利用や汚濁負荷の流入低減など、他の計画や施策に基づく 取組と連携していく必要があります。
これらの取組は、魚の目線に立って考え、人々の持続的な関わりのもとで進めることが重要で す。
表 5.2.1 各内湖(既存・新規・消失)ごとの機能再生に向けた主な対策メニュー 内湖の別
対策 既存内湖 新規内湖 消失内湖
基本的な方向性
農 村 型 コ ミ ュ ニ ティを背景に、人 と人、人と内湖、
生 き も の の つ な がりを取り戻す
人々の憩いの場、
南 湖 に お け る 在 来魚の産卵、成育 の 場 と し て の 価 値を高める
内湖の再生やクリ ークなど残された 水域の内湖的機能 を高め地域とのつ ながりを再生する
○魚類の移動の連続性の確保
・魚道の設置 ○ △ △
・遡上可能な水田の
範囲拡大など ◎ ○ ◎
○在来魚などの産卵場となる 基盤の整備
・内湖護岸の
緩傾斜護岸化 ○ ◎ ◎
・ヨシの植栽 ○ ◎ ◎
○早崎内湖(20ha)の再生 - - ◎
○承水路など残存水面の
内湖的機能の強化 - - ◎
○浚渫等底質改善対策 ○ ○ △
○水草の刈取 ○ ○ ○
ハード的な対策
○木道等親水施設整備 △ ○ △
○魚類の移動の連続性の確保
・樋門の操作運用等
水管理の見直し ○ △ △
・田植え時期の工夫 ○ ○ ○
・遡上状況の確認と
手法の順応的見直し ◎ ◎ ○
○ヨシ群落の維持管理 ◎ ◎ ○
○観光船などによる水面利用 ○ ○ △
○環境モニタリング調査の
実施 ○ ○ ○
○体験型環境学習の展開 ◎ ◎ ◎
○外来生物の駆除 ◎ ○ △
ソ フ ト 的 な 対 策
○在来固有種の放流 ◎ ○ ○
凡例(対策の視点) ◎:特に重要 ○:重要 △:必要な場合がある -:該当しない
表 5.2.1 各内湖(既存・新規・消失)ごとの内湖の価値をより高めると考えられる 地域との関わりメニュー
内湖の別
対策 既存内湖 新規内湖 消失内湖
基本的な方向性
農村型コミュニテ ィを背景に、人と 人、人と内湖、生 きもののつながり を取り戻す
人々の憩いの場、
南 湖 に お け る 在 来魚の産卵、成育 育 の 場 と し て の 価値を高める
内湖の再生やクリ ークなど残された 水域の内湖的機能 を高め地域とのつ ながりを再生する
○魚のゆりかご水田の取組み活動 ◎ ○ △
○内湖がもたらす農水産物の生産や
販売 ◎ ○ ◎
○地域を上げての外来魚の駆除活動 ◎ ○ ○
○ヨシの刈り取り作業と
刈り取りヨシの有効利用 ◎ ○ ○
○泥藻の農地還元等による有効利用 ○ △ △
○内湖や湖辺の清掃活動 ◎ ◎ ○
○木道等親水施設などの維持管理 ○ ○ △
○地域の人々への意識の浸透と
啓発活動 ◎ ◎ ◎
○地域の人々による環境調査の実施 ◎ ◎ ○
○体験型環境学習等の開催
・学習会や観察会 ◎ ◎ ◎
・魚獲り・貝採りイベント ◎ △ ○
・ヨシ刈りイベント等 ◎ ◎ △
凡例(対策の視点) ◎:特に重要 ○:重要 △:必要な場合がある -:該当しない