第二章 機能概要
2.11. QoS 機能
2.11.1. 優先制御機能
ユーザプライオリティ値と優先度の関係
本装置の初期設定および優先制御を行う場合のユーザプライオリティ値と装置内部のキューの推奨設定を、以下 に示します。
優先制御を行う場合のキュー設定(推奨)
ユーザプライオリティ値
(Traffic type)
本装置内部の
キューの初期設定 キュー8使用 キュー4使用
0(Best Effort) 2 2 1
1(Background) 0 0 0
2(予備) 1 1 0
3(Excellent Effort) 3 3 1
4(Controlled Load) 4 4 2
5(Video) 5 5 2
6(Voice) 6 6 3
7(Network Control) 7 7 3
ユーザプライオリティを割り当てる設定
順位 入力パケットのプライオ リティの決定方法
有効とする設定
1 TOS qos classification ip tos on 1 TC qos classification ip6 tc on
2 CoS VLAN Tag制御情報上位3ビット(プライオリティ)による。
2 Tagなし受信パケット qos priority <queue_priority>
優先制御の処理方法
優先制御の処理には、Strict、DRRのどちらかを設定します。
• Strict :優先度の高いキューのフレームを最優先に処理します。
• DRR :キューごとに、最低限確保したい帯域幅を指定します。この指定に基づいて、装置内部で出力キュー ごとに出力を継続できるデータ量を決定します。その量以上となるパケットが出力されたらそのキューに出力 待ちパケットがあっても次のキューの処理に移るようにします。各キューの帯域の合計は、ポートの最大帯域 (10Gbps)になるように指定してください。
以下に、Strict DRRの処理例を示します。
こんな事に気をつけて
優先制御の精度は、設定帯域の 10% もしくは 300Mbps のいずれか大きい方程度になります。
DRR では、合計帯域が 10Gbps になるように設定した各優先度の割合に比例した実効帯域になる よう制御されます。最小フレームサイズの 64bytes での実効帯域は 7Gbps 程度ですから、実効帯 域はフレームサイズに応じて最大 3 割程度変動します。このため、様々なフレームサイズが混在し ていると実際に観測される帯域は設定値よりも最大 3 割程度ずれることがあります。
出力キューに格納されるフレーム用のメモリは装置全体で共有されています。
また、各入力ポートは受信したフレームを一時的に格納するバッファを備えています。これらの資源 は有限であるため、限界を超えたフレームは廃棄されます。入力ポートのバッファはすべての優先度 のフレームが共用しているため、入力ポートのバッファで廃棄する場合はフレームの優先度を考慮し ません。結果として、期待される優先制御が得られなくなることがあります。
このような状況を回避するためには、入力ポートでフロー制御を有効にするか、出力キュー用のフレ ームメモリに余裕を持たせ、入力ポートのバッファで廃棄が発生しないようにする必要があります。
buffermode qos を設定すると、各出力キューの長さが一定以上にならないように制限されます。制 限を超えたフレームは廃棄されますが、出力キューは優先度別に用意されているので優先制御は期 待通りになります。ただし、1 つのポートに瞬間的に出力が集中した場合にフレームが廃棄される確 率は高くなります。
なお、buffermode qos に設定していても制限いっぱいの出力キューが 26程度以上存在するとメモリ を使いきってしまい、入力ポートのバッファで廃棄が発生する可能性が生じます。ブロードキャストや D0
D0 D0 D0
D0
キュー0
D1 D1 D1
キュー1
D2 D2 D2
キュー2
D3 D3
キュー3
D4
キュー4
D5 D5
キュー5
D6 D6
キュー6
D7 D7
キュー7
優先度
小 大
出力スケジューラ
D7 D7 D7 出力
【Strict Priority Queuing】
D7
D0 D0 D0 D0
D0
キュー0
D1 D1 D1
キュー1
D2 D2 D2
キュー2
D3 D3
キュー3
D4
キュー4
D5 D5
キュー5
D6 D6
キュー6
D7 D7
キュー7
優先度
小 大
出力スケジューラ
D6 D6 D7 出力
【Deficit Round Robin】
B0 B1 B2 B3 B4 B5 B6 B7
D5 D4
Bn: 最低確保帯域
ります。また、1.5KB 以上のジャンボフレームに対しては DRR の精度が期待通りにならないことが あります。