5.3 積分法の応用
5.3.2 体積
例題 5.14 底面の半径がr,高さがhの直
えん
円
すい
錐の体積V は,V = 13πr2h で与えられ ることを示せ.
【解】この直円錐の頂点から底面に垂線を 下ろし,これをx軸とし,頂点を原 点にとる.
座標がxである点を通りx軸に垂直 な平面による直円錐の切り口の断面 積をS(x) とする.
x h
r S
x S(x)
O
この断面は円であり,底面の円と相似である.また,底面の面積をSとすると,
S =πr2 である.
断面と底面の相似比は x:h であるから,面積の比は S(x) :S =x2 :h2
よって S(x) = S
h2x2
←相似比がa:bならば 面積の比はa2:b2
したがって V = Z h
0
S(x)dx= Z h
0
S
h2x2dx= S h2
·x3 3
¸h
0
= S h2·h3
3 = 1
3Sh= 1 3πr2h
練習 5.37 底面積がS,高さがhの角錐の体積V は,V = 13Shで与えられることを 示せ.
x h
S
x S(x)
O
例題 5.15 半径aの円Oがある.この直径AB上の点Pを通り直線ABに垂直な弦 QRを底辺とし,高さがhである二等辺三角形を,円Oの面に対して垂直に作る.P がAからBまで動くとき,この三角形が通過してできる立体の体積V を求めよ.
【解】円の中心Oを原点に,直線ABを x軸にとる.
点Pの座標をxとすると QR = 2PR = 2√
a2−x2 よって,線分QRを底辺とする二等 辺三角形の面積S(x)は
h
x S(x)
Ba O P
R
A Q
−a
x
S(x) = 1 2 ×2√
a2−x2×h=h√
a2−x2
したがって V = Z a
−a
S(x)dx= Z a
−a
h√
a2−x2dx
=h× πa2 2 = π
2a2h 練習 5.38 底面の半径がaで高さもaである直
円柱がある.この底面の直径ABを 含み底面と45◦の傾きをなす平面で,
直円柱を2つの立体に分けるとき,小 さい方の立体の体積を求めよ.
45◦
x A
O B
x
x
y O y
S(x)
a
−a
a
−a
B 回転体の体積
右の図のように,曲線 y=f(x)とx 軸および2直線 x=a,x=b で囲まれ た部分が,x軸の周りに1回転してでき る回転体の体積V を考えてみよう.
O y
a b x
y=f(x)
点(x, 0)を通り,x軸に垂直な平面 でこの立体を切ると,その断面は半径 が|f(x)|の円である.
よって,その断面積をS(x)とすると S(x) =π|f(x)|2 =π{f(x)}2 であるから,次の公式が成り立つ.
O y
a b x
y=f(x)
x
|f(x)|
S(x)
回転体の体積
¶ ³
V = π Z b
a
{f(x)}2dx =π Z b
a
y2dx ただし a < b
µ ´
例題 5.16 半径rの球の体積V は,V = 4
3πr3 で与えられることを示せ.
【解】半径rの球は,半円 y =√
r2 −x2 とx 軸で囲まれた部分が,x軸の周りに1回 転するとできる.
よって V =π
Z r
−r
y2dx
=π Z r
−r
(r2−x2)dx
= 2π Z r
0
(r2 −x2)dx
= 2π
·
r2x− x3 3
¸r
0
= 4 3πr3
O y
r x
−r
r
−r
y=√
r2−x2
練習 5.39 次の曲線とx軸で囲まれた部分が,x軸の周りに1回転してできる回転体 の体積を求めよ.
(1) y=x2−2x
O y
2 x y=x2 −2x
(2) y= sinx (05x5π)
O y
π x y = sinx
練習 5.40 a >0,b > 0とする.楕円 x2 a2 + y2
b2 = 1 で囲まれた部分がx軸の周りに 1回転してできる回転体の体積を求めよ.
O y
x b
−b
a
−a
応用例題 5.8 0< r < a とする.円 x2+ (y−a)2 =r2 がx軸の周りに1回転してで きる回転体の体積V を求めよ.
¶ ³
考え方 方程式をyについて解く.V は2つの回転体の体積の差になる.
µ ´
【解】x2+ (y−a)2 =r2 をyについて解くと y=a±√
r2−x2 半円 y =a+√
r2 −x2 とx軸および2 直線 x=−r,x=r で囲まれた部分が x軸の周りに1回転してできる回転体の 体積をV1,半円 y=a−√
r2−x2 とx 軸および2直線 x=−r,x=r で囲ま れた部分がx軸の周りに1回転してで きる回転体の体積をV2とすると
O y
x y=a+√
r2−x2
y=a−√ r2−x2 a
r
−r
V1 =π Z r
−r
(a+√
r2−x2)2dx, V2 =π Z r
−r
(a−√
r2−x2)2dx
よって V =V1 −V2 = 4πa Z r
−r
√r2−x2dx
= 4πa× πr2
2 = 2π2r2a
[注意]応用例題5.8の回転体を円環体またはトーラスという.
練習 5.41 放物線 y = 4x−x2 と直線 y =x で囲まれた部分が,x軸の周りに1回 転してできる回転体の体積を求めよ.
O y
3 x y= 4x−x2
y=x
練習 5.42 曲線 y =ex とy軸および直線 y=e で囲まれた部分が,x軸の周りに1 回転してできる回転体の体積を求めよ.
O y
1 x 1
e
y=ex y=e
C y軸の周りの回転体の体積
右の図のように,曲線 x=g(y)とy軸 および2直線 y=c,y =d で囲まれた部 分が,y軸の周りに1回転してできる回転 体の体積V を考えてみよう.
この場合も,x軸の周りの回転体の体積と 同様に考えれば,次の公式が成り立つ.
O y
x c
y d
x=g(y)
|g(y)|
y軸の周りの回転体の体積
¶ ³
V = π Z d
c
{g(y)}2dy =π Z d
c
x2dy ただし c < d
µ ´
例題 5.17 放物線 y =x2 −2と直線 y = 3で囲まれた部分が,y軸の周りに1回転 してできる回転体の体積V を求めよ.
【解】 V =π Z 3
−2
x2dy
=π Z 3
−2
(y+ 2)dy
=π
·y2 2 + 2y
¸3
−2
=25 2π
O y
x y= 3 3
−2
y=x2−2
練習 5.43 次の曲線と直線で囲まれた部分が,y軸の周りに1回転してできる回転体 の体積を求めよ.
(1) y= 4−x2,y= 1
O y
x 4
y= 1 1
y= 4−x2
(2) y= 1−√
x,x軸,y軸
O y
x 1
y= 1−√ x