「人と森・川・海の連携により健全で活力ある伊勢湾を再生し、
次世代に継承する」
2.目標
「伊勢湾の環境基準の達成を目指し、多様な生物が生息・生育する、人々 が海と楽しく安全にふれあえる、美しく健全で活力ある伊勢湾の再生」
・ 目標に掲げた、伊勢湾のあるべき姿を実現するためには、産官学と沿岸域及び流域の人々、
NPO等の多様な主体が協働・連携して取り組むことが必要である。
・ 特に汚濁機構の解明をすることは、伊勢湾再生に向けた重要な事項であり、大学等研究機 関との協働・連携により推進し、さらにこの成果をもとに効果的な水質改善や多様な生態 系の回復を調査・研究していくことが必要である。
<目標の考え方>
伊勢湾は、急速な経済発展による環境への負の影響を受け、水質汚濁が慢性化し、2014年度(平
成26年度)のCOD(化学的酸素要求量)の環境基準の達成率は50%程度と低い状況にある。ま
た、赤潮、苦潮および貧酸素水塊の発生等による生態系への影響が懸念されている。これらの状 況は、第一期計画を終えた現時点においても同様である。また、沿岸域では国土保全のための海 岸保全施設等の整備が進められ、安全性は高まったが、一方で人々と伊勢湾との関わりが減少し ている状況にある。
そこで、伊勢湾流域圏の現状を鑑み、より良い水環境のもと、多様な生物が生息・生育でき、
産業物流拠点としての優れた機能を活かしながら、人々が集まり、安全で憩い安らぎを感じられ る伊勢湾を目指す。
なお、平成28年 3月に底層 DOが環境基準に追加された。今後、伊勢湾において類型が指定 される予定である。底層DO は、底層を利用する水生生物の個体群が維持できる場を保全・再生 するための指標であり、本行動計画の目標達成に重要な指標であることから、底層DOの改善に 向けた検討を進める。
3.基本方針
“伊勢湾再生の目標”を達成するため、以下に示す3つの基本方針に沿って行動する。
1. 健全な水・物質循環の構築 2. 多様な生態系の回復
3. 生活空間での憩い・安らぎ空間の拡充
<基本方針の考え方>
1. 汚濁負荷の削減、森林・農用地等の保全・整備、海域の底質改善、沿岸域及び流域の人々 の適正な水の使用、水質浄化機能の保全・再生・創出等を行う。これにより、伊勢湾流 域圏の健全な水・物質循環を構築する。
2. 生物の生息・生育する干潟、浅場、藻場等の保全・再生・創出等を行い、多様な生態系 と漁業生産の回復を図る。
3. 地域の活性化、自然や歴史的・文化的資源の保全に配慮して、沿岸域及び流域の人々が 海辺に親しめる水際線、緑地、景観の形成を図るとともに、人と海とのふれあいの場や 機会を創出することで、生活空間において安全で憩い・安らぎを得られる空間を拡充す る。
図 29 伊勢湾再生に向けた目標
伊勢湾の環境基準の達成を目指し、多様な生物が生息・生育する、
人々が海と楽しく安全にふれあえる、美しく健全で活力ある伊勢湾の再生 伊勢湾再生の目標
4.推進体制
本行動計画の推進においては、「人と森・川・海の連携により健全で活力ある伊勢湾を再生し、
次世代に継承する」ことをスローガンに“伊勢湾再生の目標”を達成するため、伊勢湾再生推進 会議、各関係行政機関及び沿岸域及び流域の人々、NPO、企業及び大学等研究機関が協働・連携 を図っていく。推進体制イメージを図 30に示す。
図 30 伊勢湾再生行動計画の推進体制イメージ
5.計画期間
2017年度(平成29年度)から10年間を計画期間とする。
V.目標達成のための施策