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他部門との相乗効果

ドキュメント内 長期大幅削減の絵姿 (ページ 46-49)

経済の転換を可能に

C. 他部門との相乗効果

アグロエコロジー・システムは、水質の保全、生物多様性を育む環境の多様性、生きた 土壌づくりなど多数の共同便益を創出。

バイオマスの様々な用途と利用可能性

窒素肥料削減により、生産業界のカーボンフットプリントを削減。

<農業部門>

林業部門の戦略

市場における木材製品需要を5倍に増やし、これを充足できる業界構造を整備。

林業を活性化し、森林資源を定期的に更新。

小規模森林所有地(少なくともその管理)の統合。

資源の持続可能かつ積極的な管理を促す税制。

生物由来資源の有効利用、バイオマスに関する知識の向上。

廃棄物部門の戦略

予防及び再利用による廃棄物の発生回避。

発生を回避できなかった廃棄物の素材を積極的に活用(リサイクル)。

再利用できない廃棄物をエネルギーとして活用。

廃棄物処理場や汚水処理場からのメタン排出量削減。

エネルギーとして活用できない焼却処理の中止。

<その他部門>

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図.排出枠の将来推移

廃棄物 農業 エネルギー 工業 家庭・業務 輸送 552

492

442

399

358

第1期バジェット

(2015-2018)第2期バジェット

(2019-2023)第3期バジェット

(2024-2028)

戦略の実施モニタリング(4.1)

フランス国家低炭素戦略(SNBC)

• カーボンバジェットとは、向こう10年以上にわたる排出量削減目標の道筋を体系的に可視化し た排出量の上限であり、5年単位で設定。

• 排出量削減に向けた道筋のモニタリング指標として、フランスが目標達成を見据えて正しい道を 辿っているか確認・指摘できるもの。

• カーボンバジェットの活動部門別の参考内訳は、目標の厳格な縦割り区分ではなく、全体とし て歩むべき道を示すために設定された部門別内訳の叩き台とみなすべきもの。

• カーボンバジェットの対象となる各期間の終了時、その達成度を年間インベントリに基づいて評 価し、当該インベントリの最新版を欧州委員会または国連枠組み条約に送付する。

• この他、様々な指標について毎年又は二年に一回モニタリングを行い、その結果を公表する。

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修正

経済的インパクト分析

フランス国家低炭素戦略(SNBC)

貿易収支 投資 消費 GDP

図.ベースラインシナリオと基準シナリオとの間のGDPの差(単位%)

(※)ベースラインシナリオは2014年1月1日以前に決定されたあらゆる措置を実施するシナリオのこと。一方の基準シナリオは、これに加え、

グリーン成長のためのエネルギー移行法やエネルギー移行を推進するその他法律のあらゆる方策が意欲的に推進されるシナリオのこと。

• 付属報告書では、戦略において採用された施策のマクロ経済的インパクトの評価を実施。

NEMESISモデルに基づく結果によると、エネルギー移行と低炭素経済への取組を進めることに より、経済成長が後押しされるとされた。

― 輸入化石エネルギーへの依存度が低下し、エネルギー関連支出及びそのカーボンフットプリントを削減

― 向こう20年間にわたりベースラインシナリオとの比較でより高いGDPを実現

― 雇用数が増加(2015~2035年平均で100,000~350,000人の追加雇用を創出)

• また、削減費用曲線を用いた分析によると、農業部門においてSNBCで検討される多くの取組が、費用が マイナス、又は費用の低い方策に位置づけられていることが確認できる。なお、たとえCCA曲線が強力な ツールであるとしても、方策間の比較検討においては、CCAで考慮することができない要素も必ず参酌しな ければならないため、施策間のランク付けにおいて用いる唯一のツールとはなりえない。

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修正

図.対策費用と削減ポテンシャル(農業部門)

2032年までのカーボンバジェット達成に必要と なる各部門の排出量の水準の見通しが示され ている。

英国 クリーン成長戦略 (The Clean Growth Strategy)

概要  経済成長の拡大と排出量の削減をもたらす「グリーン成長」の加速化を目指した政策及び提案を包括 的に示したもの。2017年10月発表。

 手頃な価格でのエネルギー供給を確保しつつクリーン成長を達成することは産業戦略の中心であり、生 産性を高め、良い雇用を創出し、全国の国民の収益力を増大させ、気候と環境の保護に役立つもの。

 6つの部門ごとに野心的な目標、機会、政策及び提案等を整理。2050年80%削減を達成する3つの シナリオ(電化経路、水素経路、排出除去経路)についてモデル分析を実施。

 GDP当たり排出量の指標を用いて、毎年の進捗を評価。第6期カーボンバジェット決定(2021年)ま でに、戦略の主要な項目を更新。

(出所)HM Government(2017)「The Clean Growth Strategy」

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目標:2050年、1990年比80%削減

2008年以降、5年単位でカーボンバジェットを設定

第5期(2028-32年)は1990年比57%削減

現状:2016年、1990年比42%削減

ドキュメント内 長期大幅削減の絵姿 (ページ 46-49)

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