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他ドナーの取り組み

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5−1  FAO の取り組み 

5−1−1  国家食料安全保障プログラム(National Program for Food Security:NPFS)    (1) はじめに 

国家食料安全保障プログラム(NPFS)は1996年にローマで開催された世界食料サミッ トでイ国大統領が要請したことに端を発して開始された政策支援型プロジェクトである。

プロジェクトは2004年2月より開始され、現在準備段階にあり、その基本的コンセプト、

プロジェクト内容について以下に概観する。 

 

(2) プロジェクトのコンセプト 

本プロジェクトの基本コンセプトは以下の5つの柱からなっている。 

・農業生産性の増大 

・農業の多様化促進 

・農産物市場及び農産加工の改善 

・コミュニティーレベルの収入向上支援 

・バランスの取れた食物摂取と栄養改善   

(3) プロジェクトの目的 

イ国の国レベル、地方レベルおよび世帯レベルの持続的な食料安全保障体制の達成に貢 献することを目的とする。 

 

(4) 実施体制 

本プロジェクトは食料安全保障庁を実施機関として同庁4階にプロジェクト事務所を設 置し、ナショナルコンサルタント3名(食料安全保障・アシスタントチームリーダー、研 修・コミュニケーション、法律)及びFAO専門家3名(経済、食料安全保障、法律)の計 6名が配置される予定で4月初め現在、ナショナルコンサルタントの3名が既に配置されて いる。食料安全保障庁は実施責任機関としてナショナルプログラムコーディネーターの業 務を所掌して官房に2名の専任スタッフを配置して対応している。プロジェクト期間は16 カ月(2004年2月〜2005年7月)、予算は33万9,000ドルである。 

 

(5) 想定される成果 

事業資金源を明示した食料安全保障に関するプログラム及び行動計画の策定、ならびに 地方職員を含む関係職員研修を想定している。 

 

(6) プロジェクト活動内容 

プロジェクトの準備期間としてNPFSのフレームを検討するため、ステークホルダーと の意見交換を目的として表13に示す活動を計画している。 

 

      表 13  プロジェクト活動計画 

主要活動  実施時期 

1 研修ツアー  2004年3月13〜23日  2 キックオフワークショップ  2004年4月1日  3 国家ワークショップ  2004年4月13〜14日  4 地域ワークショップ   

5 -Medan 2004年5月

6 -Surabaya 2004年6月

7 -Denpasar 2004年7月

8 既成食料政策法規分析  2004年3月〜4月        出所:NPFS/FAOプレゼン資料、2004 

 

上記活動計画の中で4月1日にジャカルタで開催されたNPFSのキックオフワークショ ップに参加する機会を得たのでその概略を以下に要約する。 

1) キックオフワークショップ(公開討論会) 

本ワークショップはパークレーンホテルで約50名の参加者(政府機関、政党、大学、

NGO及びドナー機関)の下に開催され、4名の識者(ボゴール農業研究所、法務省局長、

ガジャマダ大学教授、NGO)が、食料安全保障に係る問題を各々の立場から講演した。第 2セッションとして9政党代表が食料安全保障に係る主張を述べ、総合討論が行われた。

このキックオフワークショップの目的、期待される効果、基調講演課題、食料安全保障強 化への努力目標、提言は以下の通り。 

① キックオフワークショップの目的 

・地方分権化及び自由貿易体制下における、国及び地域レベルの食料安全保障に関する 関係者の意識醸成及び啓蒙 

・食料安全保障問題及びその背景、問題解決に対する量的把握の確認 

・食料安全保障及びその重要性に対する関係者の理解・認識の促進 

・食料安全保障及び飢餓追放強化に対する政治公約の公開 

② 期待される効果 

公開討論会は食料安全保障に関わるステークホルダーが一堂に結集し、食料安全保障問 題に関する情報(コンセプト、政党公約、食料安全保障に係る国家プログラムと政治的 課題、関係者の啓蒙・認識・理解の促進、食料安全保障活動強化及び食料への基本的主 権の公約履行など)の共有化を図ることが期待されている。 

③ 基調講演課題 

         a. 農業開発における食料安全保障及び主権           b. 食料に対する基本的人権の行使 

         c. 食料安全保障及び主権に対する国際的展望           d. 都市近郊地域の貧困及び食料不足 

     

④ 食料安全保障強化への努力目標事項 

公開討論会を通じて以下の4点が今後の努力事項として確認された。 

・食料安全保障を強化するためには、関係ステークホルダー間で政治意志、公約、行動 への認識を共有化することが必要であり、特に食料安全保障政策立案を担う政党がそ の認識を持つ必要がある。その方途として、シエラレオネ、ブラジル、南アフリカを はじめとする他国の食料安全保障政策を学ぶこと、そして大統領をはじめとする政党 並びに関係ステークホルダーが政治公約を果たすことが食料安全保障プログラムを成 功裏に導く重要な要素である。 

・公開討論会に24政党のうち、わずか9政党が参加した事実から、政党の食料安全保障 に対する認識度は相対的に低く、不確かなものである。さらに、選挙キャンペーン中 に食料安全保障問題を掲げた政党はほとんど見られなかった。 

・食料安全保障問題に対する政党声明は、民主経済、貧困削減に寄与する経済成長、貧 困削減プログラム、農業開発、人的資源開発などに関連したものとなっている。 

・一般公開討論参加者は、食料不足及び飢餓撲滅は全ての関係ステークホルダーが参画 する総合アプローチを必要とすることで一致している。 

       ⑤ 提言 

・食料安全保障問題に対する議員の意識醸成と公約履行が不可欠である。当該政策立法 化に関わる議員に、食料不足及び飢餓軽減プログラムの重要性に対する集中啓蒙を実 施することが重要である。 

・食料供給プログラムの法的側面において食料に対する基本的人権を保証する国家行動 計画を策定する必要がある。 

・食料安全保障政策は農業省に限定するのでなく、他の省庁機関及び関係ステークホル ダーを加える必要がある。 

・食料安全保障問題に対する理解を深め、その問題解決に対する公約に対して広く認識 を得るために、食料安全保障に関する行動計画及び同プログラムの公開討論集会が必 要である。 

・食料安全保障強化に関連するプログラムの方向としては以下の4点に収斂される。 

a. 生産性向上の助けとなる生産環境の整備及び農民保護 

b. 貧困層の食料へのアクセスを確実にする社会安全保障システムの整備 

c. 効果的・効率的な食料安全保障プログラムの多様化を図るとともに、その方向への てこ入れ 

d. 食料安全保障プログラム展開における地方分権化の考慮   

5−1−2  Special Program For Food Security(SPFS) 

(1) はじめに 

本プロジェクトはイ国の要請に基づいて日本政府(ドナー国)の承認下に、FAOがイ国 に食料安全保障特別プログラム(SPFS)を実施するものである。プロジェクトに係る実施 体制及び内容、課題について表14に要約する。 

 

(2) プロジェクトの概要 

      1) プロジェクト期間:2001年9月〜2006年9月までの5カ年間  2) SPFS実施サイト: 

表 14  SPFS 実施サイト 

プロジェクトサイト(州、県)  農業生態系  村落数 農民 

グループ数 受益者数(戸)

1 西ヌサテンガラ州、ロムボック県  乾燥畑作地域  4 6 316 2 南スラベシ州、ジェネポント県  海岸地帯  3 7 226 3 南カリマンタン州、バリトクラ県  干満のある湿地帯  3 6 180 4 リアウ州、ラカンフル県  移住地の灌漑地域  4 7 197 5 西ジャワ州、クラミス県  灌漑地域  6 10 482

合  計  20 36 1,401

     出所:SPFS Indonesia Overview Report(Draft)、October 2003   

3) プロジェクト予算:330万ドル(イ国負担額:80万ドル、日本国負担額:250万ドル) 

2003年〜2004年の2カ年にわたる州別SPFS実施予算を表15に示す。

表 15  2003〜2004 年度 SPFS 予算           (×1,000Rp) 

国内予算 ドナー予算 小計 国内予算 ドナー予算 小計 1 Jawa Barat 250,000 1,000,000 1,250,000 375,000 1,102,000 1,477,000

2 Riau 250,000 1,000,000 1,250,000 293,000 771,000 1,064,000

3 Kalimantan Selatan 250,000 1,000,000 1,250,000 265,000 662,000 927,000 4 Sulawesi Selatan 250,000 1,000,000 1,250,000 256,000 771,000 1,027,000 5 Nusa Tennara Barat 250,000 1,000,000 1,250,000 256,000 662,000 918,000 合  計 1,250,000 5,000,000 6,250,000 1,445,000 3,968,000 5,413,000 出所:食料安全保障庁

2003年 2004年

SPFS実施サイト州

 

4) プロジェクト活動コンポーネント 

- 制約因子分析及びキャパシティー・ビルディング  - 集約的な作物生産 

- 生産多様化 

- 農産物の付加価値及び市場性改善 

- 政府普及サービスの強化(野外学校:Farmer Field School開催 )  - 農民グループによるマイクロファイナンス管理 

 

(3) 運営体制 

SPFSのプロジェクト実施枠組は図2の通りである。プロジェクトの実施機関は食料安全 保障庁(Center for Food Supply Development)であり、運営監理はBAPPENASを議長とする 運営委員会を設置して、下記の5つの関係省庁が委員となっている。 

      ① 農業省        ② 海洋漁業省 

      ③ 定住地域開発省                ④ 内務省 

      ⑤ 協同中小企業省 

プロジェクト実施責任機関としてプロジェクト管理ユニット(PMU)が設置されている。

このFAO地域コーディネーター(Regional oordinator)はPMUを技術的・行政的に支援す る体制となっている。同時にPMUはコンサルタントやFAOアドバイザーから支援を受け られることになっている。   

                  

                               

(4) プロジェクト運営の課題 

本SPFSはトラストファンドとして信託しているCIDAをはじめとするドナー国から、コ ンセプトは良いが実効性が見られないと厳しいコメントが出ている。東南アジア4カ国を 管轄するFAO地域コーディネーター(Regional Coordinator)はこの問題を受けて、プロジ ェクト管理ユニット(PMU)と連携して農民グループ開発計画(Farmers Group Development Plan)を策定し、これに基づいて農民組織強化を図っている。この過程を通じて、プロジェ クトの持続性に不可欠な受益者のオーナーシップ醸成の重要性が、プロジェクト実施関係 者に認識されつつあるという。 

 

5−2  USAID の取り組み  (1) 始めに 

食料政策支援計画(Food Policy Support Activity:FPSA)は、BAPPENASを受け入れ機関と する食料政策立案支援プロジェクトで全国を対象としている。以下にFPSAプロジェクトの概 要を要約する。 

出所:SPFS: Indonesia Overview Report(draft), FAO Rome 2003 

中央レベル

州レベル

県レベル

Legend

SPFS 運営実施体制

Site Organizers

Farmers Group Control Line

Consulting Line

and Field Technicians District Agricultural

Service Project Secretariate (DST)

District Coordinator BAPPEDA, DINAS, PT

Secretariate SPFS

Bupati

District SPFS Team Technician Team (District Head)

BAPPEDA, Dinas, Provincial Agricultural

R & D, Ed&Train Service

Manager & 2 Deputies

Technical Team Governor

Unit (PMU) BAPPENAS, FAO

National Field MOA

MOA Project Secretariat

Project Management Task Force Members

Steering Commetee Minister of Agriculture

BAPPENAS, FAO, BKKP

図 2  SPFS 運営実施体制 

ドキュメント内 untitled (ページ 30-42)

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