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今後の課題

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6. 評価 35

6.5 今後の課題

本提案システムでは、ユーザ毎に基準点を設定することで嗜好に合った情報提 供を実現した。しかし、ユーザによって評価分布に特徴があり、全てのユーザに 対して適切な基準点を設定できたとは言い切れない。今後は、ユーザの評価分布

図 11 推薦店舗に対する被験者の嗜好の一致性

をさらに細分化することでシステムの性能向上を図る。また、類似度を算出する 際に評価値や評価値の重みだけでなく、評価付けしている対象の性質・特徴を分 析して、対象間の類似度を算出することでより嗜好に合った情報収集を可能にす る。実証実験に協力してくれた被験者から、その日の天気、被験者の気分、時間 帯などその時の状況に合わせた情報提供を実現することも重要であるという意見 を頂いた。つまり評価付けの重みを考慮した情報推薦だけではなく、コンテキス トを考慮した情報推薦を実現することが嗜好に合った情報提供を実現するには必 要である。

7. おわりに

多くのユーザは音楽(TSUTAYA Onlin)やグルメ(ぐるなび、ぐるめぴあ)など の目的に特化した検索サービスを利用することで嗜好に合った情報を収集してき た。このようなサービスは、事業主が広告として情報を掲載するよう依頼するた め、情報としての信頼性が高く検索者は安心して見れる。しかし、発信される情 報は事業主側に不利益にならないような情報しか公開せず、検索者が本当に知り たいその対象の良し悪しを判断するための評価・評判情報が含まれていない。そ こで個人がSNSやブログなどに含まれるある対象への評価情報が注目されてい る。検索者はある対象への評判情報を収集したい場合、複数の個人サイトや口コ ミサイトを利用して記述されている内容を吟味し自身の嗜好に合うかの予想をす る。評価対象に対して自身と同等の評価を下している人は嗜好が似ている人だと 考え、嗜好の似ている人の評価から検索者の未知のものに対しての評価を予測す る。このとき検索者は嗜好の類似を記述文章から判断しているが、実際に機械処 理によって記述されている内容から情報発信者の嗜好を抽出することは人によっ て嗜好表現も異なり、またその度合いも異なるため困難である。そこで嗜好情報 を検索者の行動や明示的な入力により数値化し、その値を利用することで嗜好に 合った情報を提供する協調フィルタリングの研究が行われてきた。数値化された 嗜好情報から嗜好の類似度を算出し、類似度の高いユーザから検索者の未知の情 報を推薦する。このとき、類似度算出に用いられる数値に評価付けをした評価値 の正しい重みが考慮されていない。

そこで本研究では、人の嗜好に基準点を設定することで、検索者と情報発信者 との嗜好のズレをなくし、嗜好に合った情報提供システムを提案した。提案した システムを設計、実装し数名の学生に利用してもらった結果から、基準点をユー ザ毎に設定することで既存技術よりも嗜好に合った情報提供ができていることを 確認した。本提案システムでは、ユーザ毎に基準点を設定することで嗜好に合っ た情報提供を実現した。しかし、ユーザによって評価分布に特徴があり、全ての ユーザに対して適切な基準点を設定できたとは言い切れない。今後は、ユーザの 評価分布をさらに細分化することでシステムの性能向上を図る。また、類似度を 算出する際に評価値や評価値の重みだけでなく、評価付けしている対象の性質・

特徴を分析して、対象間の類似度を算出することでより嗜好に合った情報収集を 可能にすること、検索者の気分、その日の天気といったコンテキストを考慮した 情報推薦を組み込むことを今後の課題とする。

謝辞

適切な研究指導と豊富な研究環境を提供頂き、また暖かい励ましやご指摘を頂 いた、指導教官である奈良先端科学技術大学院大学インターネット・アーキテク チャ講座の砂原秀樹教授およびインターネット工学講座の山口英教授に心より感 謝の意を表します。また、研究方針や考え方、論文執筆、設計や実装の詳細にわ たる検討など研究全般においてご教示、ご指導頂きました、奈良先端科学技術大 学院大学インターネット・アーキテクチャ講座の藤川和利助教授に心より感謝致 します。研究の進め方、研究に対する悩みを真剣に受け止めて親身になって支え てくれた奈良先端科学技術大学院大学インターネット・アーキテクチャ講座島田 秀輝助手に心より感謝致します。研究に対する取り組み方や、進め方・論文執筆、

人としての生き方、研究会での朝方まで続いた発表資料チェックなど非常に熱心 で事細かな指導を頂いた奈良先端科学技術大学院大学インターネット・アーキテ クチャ講座新井イスマイル氏に心より感謝いたします。

研究活動と学校生活全般において、温かい眼差しで見守っていただき、いつも優 しい笑顔と厳しい激を提供してくださった奈良先端科学技術大学院大学インター ネット・アーキテクチャ講座の呂悠妃女史に心より感謝いたします。

自身の研究活動に忙しいにも関わらず、システム実装に的確なアドバイスと共 に協力をしてくれた佐藤貴彦氏そして、実証実験に協力してくれたインターネッ ト・アーキテクチャ講座のM1のみなさまに心より感謝致します。また研究室内 で運営している電子商店LOWSANには、生きるために欠かせない食料、主にイ ンスタントラーメン、駄菓子を安価に提供していただきLOWSAN運営陣一同に 心より感謝いたします

また大学院生活の始まりから終わりまで、600円という安い値段で最高に美味 しいラーメンを提供してしてれたラーメン研究所あまのじゃくの店長とその奥さ んに心より感謝いたします。

本研究に取り組むにあたり、遠方にもかかわらず心の安らぎを与えてくださっ た久留米大学病院の小塩美佳女史、毎日の私生活で心の支えとなってくださった 山田愛弥女史に心より感謝いたします。私生活で心配をかけ迷惑をかけたにも関 わらず、暖かい眼差しで見守っていただき、将来について真剣に話し合ってくれ

た横地美里女史に心より感謝いたします。

最後に、家族である父川口 雅稔、母博子、兄高大、妹美咲、叔母洋子、祖母 秀、愛犬チコ、フクは私を温かく見守り、経済的、精神的な面において支え続け てくれました。そして、友人・知人に心より感謝いたします。

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