結 論
2. 今後の課題
現代語の従属接続詞の研究に取り組んでいる研究者は非常に少ない。従属接続詞にあた るものは、いわゆる複合辞の研究の中で扱われることが多い。それは、従属接続詞かどう かということと関係なく、慣用的なフレーズとして意味や用法を記述するほうが、日本語 教育には役立つからであろう。従属接続詞は、文法化に基盤を置いたカテゴリーであり、
名詞の文法化と品詞体系の交差する場所に位置づけられる。そのため、理論的な研究と記 述的な研究のバランスをとって進められる必要がある。
理論的な問題としては、従属接続詞の認定基準がまだ明確でない。もちろん、文法化に は程度があるから、従属接続詞か否かの明確な線引きを行う必要はないが、名詞用法をも ちつつ、従属接続詞用法もあるという場合、名詞の従属接続詞用法と見るのか、二つの単 語と見るのか、という問題がある。本研究では、このような品詞論的な問題に触れず、名 詞用法をもつかどうかと関係なく、実際に従属接続詞として使用されている単語を対象と したが、上記のことも重要な検討課題として研究する余地がある。
記述面においても、本研究は、太陽コーパスから従属接続詞である可能性のあるものを 目視で拾うという作業から出発し、近代語コーパスから検索することで用例を収集した、
近代語の全体像を捉えていることは今後の課題となる。また、近代語から現代語への変化 過程を考察することも興味深い研究課題である。
従属接続詞の研究は、始まったばかりであり、理論的にも、記述的にも、多くの課題が 残されている。これらの課題を将来的に続けて解決していきたい。
参考⽂献
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