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今後の課題

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4 おわりに

4.2 今後の課題

本研究は、いくつかの課題を残しているものと思われる。本論文のモデルでは、プレイ ヤーはリスク中立であるとしたが、プレイヤーの効用関数を考慮することで、より現実に 近づけることができるだろう。また、本論文のモデルでは、一企業の一期間における意思 決定のみを取り扱ったが、複数企業、複数期間へ拡張することも考えられる。

このような拡張を行っている研究例としては、Dye and Sridah (2008) が挙げられる。

前述のとおり、Dye and Sridah (2008) は、インサイダーと投資家の間のリスク配分のモ デルを構築し、企業の事業投資額と企業価値測定精度の意思決定について考察したが、こ れに関して複数企業、複数期間への拡張を行っている。複数企業への拡張においては、事 業投資額の最適解は、自社の企業価値測定精度が上がるほど高くなるが、他社の企業価値 測定精度が上がるほど低くなると結論づけている。また、複数期間への拡張においては、

企業価値測定精度を開示することを想定したとき、インサイダーが十分大きな割合を売却 する場合には、企業価値測定精度の最適解は年々大きくなるが、そうでない場合は一定値 を保ち続けると結論づけている。

本論文のモデルにおいても、プレイヤーの効用関数を考慮することで、プレイヤー間の リスク配分についても分析することが可能になると考えられる。また、複数企業に拡張す ることで、企業間の意思決定の相互作用についても分析することが可能になると考えられ る。さらに、複数期間に拡張することで、長期的な利益獲得を目指した意思決定について 分析することが可能になると考えられる。

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謝辞

本論文は、筆者が早稲田大学大学院会計研究科 専門職学位課程 会計専攻 会計専門 コースの「会計・監査モデルテーマ研究」において行った研究をまとめたものです。

本論文の執筆にあたり、長期にわたって丁寧かつ熱心にご指導頂きました指導教員の 本学 鈴木孝則教授に、心より感謝致します。鈴木先生のご指導のもと、本論文の執筆に 先立ち、一年間にわたって先行研究の精読をさせて頂いたことで、モデル研究の基礎を学 ぶことができました。そして、漠然としたアイデアにも耳を傾けて頂き、的確なアドバイ スを頂いたことで、本論文を完成させることができました。

また、本論文をご精読頂き大変有用なコメントを頂きました副指導教員の本学 佐々木 宏夫教授、柳良平 博士(経済学)に深謝致します。佐々木先生には、数式モデルと経済 現象との結びつけという観点からのご意見を賜りました。経済現象との結びつけを強く意 識しながら研究を進めたことで、今回の結論を導くことができました。柳先生には、伊藤 レポート委員としてのご経験、現職CFOとしてのご経験をもとに、実務の観点からのご 意見を賜りました。本研究における結論が、柳先生の実務家としての実感と合致するとお っしゃって頂けたことがとても自信になりました。

本学 清水孝教授、本学 豊泉洋教授、本学 大塚忠義助教、本学 滑川文明講師には、

学問に対する姿勢についてご指導、ご鞭撻頂きました。その他、会計研究科の多くの方々 にお世話になりました。厚く御礼申し上げます。

2016年2月22日 鈴木 理子

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