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世界のコンドーム市場

ドキュメント内 HIV STD (ページ 35-38)

第 2 章 世界の産業と日本の市場の概要 9

2.4 日本と世界のコンドーム市場

2.4.5 世界のコンドーム市場

世界のコンドーム市場は、コンドームの購買特性から大まかに4つに分類される。

1.日本

日本のコンドーム企業が、ほとんどのシェアを占める。

2.中国・インド

著しいコンドーム市場の拡大が見込まれ、たくさんのコンドームメーカーが参入し ている。

国有企業の生産が主。

3.EU・アメリカなどの先進国

EU、アメリカなどの比較的高品質のものとタイなどの発展途上国の安いコンドー ムが混在する。

日本の最高品質のコンドームもそれなりのシェアを持つ。

4.アフリカ、そのほかのアジアなど他のすべての国 安価なコンドームが主流。

自国で生産する国もある。

マーケットの成長は安定。

当然、日本のコンドーム産業は、日本市場で勝負をするのが一番よい。日本国内なら ば、政府の保護を受けやすく、ホーム(国内)であるため勝負しやすい。外国勢力は、日 本に入れないほど、日本のコンドーム企業のブランドイメージは確立した。しかし、現在 市場規模が減少中である。そこに外国企業に付け入る隙がある。もし、社会問題として

HIV・STDが問題となってコンドームの需要が一気に拡大したときに、その波に乗って、

外国勢力のブランドを確立することが出来る。コンドームが社会に必ず必要な限り、減っ た分だけいつかは増える可能性が濃厚である。問題は、それがいつになるかということで ある。最もその波に乗りやすい外国企業が、SSL Internationalである。前述したように、

SSL HealthCare Japan Ltdという子会社を作っている。このことは、SSLが日本のコン ドーム需要拡大の波に乗ることを虎視眈々と狙っている。もしそれが成功すればオカモト と同等あるいはそれ以上のブランドイメージを確立することが出来る。この上昇のとき に「コンドームはdurexを」というイメージを市場に付けることが出来れば、マーケット シェアを一気にとることが出来る。日本市場は先進国で品質のいいコンドームを多く求め る、先進国コンドームメーカにとって非常においしい市場である。日本市場でシェアを確 立できれば、いいものを求める日本市場の中で高い技術の獲得が出来る。なぜなら、いい ものを買う客がいる市場を確保すれば、いいものを作れば作るほど売れる。つまり、いい ものをたくさん作ることが出来、その研究開発の間で、多くの技術蓄積が出来るからで ある。それが、国際市場の差別化の技術にもつながってくる。もし、SSLが日本市場を取 ることが出来れば世界の市場の半分以上がSSLのものになるだろう。逆に、日本のコン ドーム市場は、SSLの市場参入を阻止しなければならない。唯でさえ、ヨーロッパでは惨

敗してブランドイメージも世界では振るわない日本のコンドーム産業は、日本が奪われた らそこで根無し草になってたち消えてしまう。つまり、勝負のときは需要拡大のときで、

そのタイミングで大きなブランドイメージ競争が始まる。それは、日本のコンドーム産業 内の各メーカーも同様でオカモトはいかに維持するか、不二・相模・ゼファーマ・SSLは いかにオカモトを追い落とすかを狙う。今は勝負をかけるときではない。需要は減少から 必ず反発が起こって増加する。そのときを見つける市場感覚を有し的確な戦略をとること が出来る企業が次のリーダーとなる。

具体的な戦略のひとつとして、大人向けの性教育の本を作ることが効果的である。そ の中で自社の広告を打ち出す。それもまたタイミングであり、日本でSTD・HIVの危機 感が増せは、まず消費者はその性教育的な情報を求める。そこでタイミングよく、STD・

HIV関連の本を売り出せば必ずセンセーショナルを巻き起こすことが出来る。その本に、

自社のコンドームの宣伝を打ち出せはイメージの確立をすることが出来る。問題は、タイ ミングでちょっとでもずれるとセンセーショナルを引き起こせない。また、センセーショ ナルを引き起こせば他の企業も同じことをしようとしてもまねできない。2番煎じは広告 としては全く意味ないことである。つまり、このセンセーショナルを起こせる企業は1社 であり、唯一のブランドイメージ戦争の勝者は一社ということになる。そのタイミングを 逃さないために現時点から準備しておかなければならない。そのように社会的なインパ クトのある本を作るか?それもまた、その後のコンドーム市場のリーダーを決める。詳細 は、??で論ずる。

中国・インド市場は、現在成長中であるもののまだまだ、低コストが評価され日本の高 品質のものを受け入れられる状態ではない。だが、市場が買いやすいものは非常によく売 れる。家電や自動車などは非常な勢いで伸びている。そこで、オカモトはその波に乗る ため中国に自動車シートで乗り出した。生体にあうゴムやその他のフィルムは、コンドー ムメーカーということでお家芸であり、今までに新幹線の座席を作ってきた実績もあるの で、他の自動車シートメーカーといい勝負ができる。そこで、今のところは、オカモトコ ンドームのブランドイメージが確立していないからこの自動車のシートで中国やインド でブランドイメージを確立したのち、コンドームを売り出す戦略をとる。将を射んとすれ ばまず馬からである。よって、海外向けに優れた商品を持っているオカモトが日本のコン ドームメーカの中で一番、中国・インド市場のシェア確立がしやすい。

EUはSSLの独壇場で日本の入る余地がないが、アメリカ大陸はねらい目である。しか も、北米大陸はエイズ発祥地であり、先進国内でエイズ感染者総数が最も多い。国連合同 エイズ計画HIV/AIDS最新情報地図2005年度末現在[64]によると、北米大陸は、120万 人(65万〜180万の間に実際値)と先進諸国内でも非常に高い。この市場では、日本の世 界最高の技術を持ってすればかなりの数を売り出すことが可能である。しかし、そのため の具体的な方法が見えにくいのも事実であり現実的に難しい市場である。ここでは、日本 市場と違い需要が安定しているため市場的なイベント(日本市場で言う需要反発)が期待 できない。よって、センセーショナルな広告でも既存のブランドイメージが崩れにくい。

しかし、情報化社会というかつてと違った社会特性を利用した広告戦略で、シェアの獲得 が可能かもしれない。また、アメリカ大陸市場の潜在的ニーズの掘り出しに成功すれば、

アメリカ大陸でもシェアの確立が出来るだろう。ここでの市場は、相手より先に潜在的な ニーズの掘り出しをすることである。この面においては日本のコンドームメーカーがこの 市場で一番振るいやすい。なぜなら、前述の通り、世界最高の技術を持っているからであ る。また、流通チャネルの開拓も効果がある。

アフリカ・アジア諸国(中国・インドを除く)もねらい目である。特に、アジアはHIV・ STD感染が増加傾向にあるので、世界最高の技術を持つ日本のコンドームは、非常に魅 力的な商品である。しかし、価格面や特にアジアはゴムの一大生産地であるため、勝負し にくい。

このように、日本のコンドーム産業はマーケット戦略によって海外で振るうことが出来 る。戦略的に行えば、オカモトは特に世界一の企業になることが可能である。しかし、そ れは非常に困難であり理想的に戦略が達成されて始めて可能なことである。まずは、外国 で勝負するよりも日本市場での需要反発時期を捉えて確実に市場を守ることを最優先す べきである。そして、日本市場が最高の状態になったら海外への戦略をとるだけの体力が つくはずである。だが、これも非常に困難である。非常に革新的な戦略を効果的にとるこ とが出来る能力が必要である。反発がおきて日本市場のシェアがどうなるかによって日本 のコンドーム産業の海外でのあり方も決まってくる。

ドキュメント内 HIV STD (ページ 35-38)

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