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図3 カテゴリウェイト

ここでは定数項を0としたカテゴリウェイトの他に、各アイテムのカテゴリの影響の正負がはっきり 分かる基準化カテゴリウェイトや、各アイテムの第1カテゴリを0とした重回帰ウェイトが求められ る。重回帰ウェイトは0/1データから、第1カテゴリを0として、重回帰分析を実行した場合と同じ 結果となる。有効性F値は、残差に正規性があるとは考えられないので、F分布にはならず、p値を 求めることはできないが、参考のためF分布の際の上側確率を与えている。

目的変数とアイテム間の相関行列、目的変数とアイテム間の偏相関係数、ウェイト範囲、変数の重 要性のF値等は「アイテム重要性」ボタンをクリックすることにより図4のように表示される。重要 性F値についても参考のためF分布の際の上側確率を与えている。

図4 アイテム重要性

各アイテムが目的変数をどのように予測するかを個体毎に示すアイテムの予測値は「アイテム予測 値」ボタンで図5のように示される。変更:この結果はカテゴリウェイトに依存するので、ボタンを 削除した。

数量化Ⅰ類/多変量解析

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図5 アイテム予測値

目的変数に対する予測値と残差は「予測値と残差」ボタンで図5のように与えられ、その「散布図」

を図6に示す。

図6 予測値と残差

図6 予測値と実測値の散布図 参考文献

1)

河口至商, 多変量解析入門Ⅱ, 森北出版, 1978.

2)

永田靖・棟近雅彦, サイエンス社, 2001.

数量化Ⅱ類/多変量解析

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9.数量化Ⅱ類

数量化Ⅱ類はカテゴリデータに関する線形判別関数を定義し、個体を分類することが狙いであり、

判別分析に相当する。カテゴリデータで群分類を行なう数量化Ⅱ類は、群の数を

m

、群

のデータ

数を

n

、アイテム数を

p

、アイテム

i

のカテゴリ数を

r

iとして、表1のデータ形式を元にする。

表1 数量化Ⅱ類のデータ

アイテム1 アイテム

p

カテゴリ1 … カテゴリ

r

1 カテゴリ1 カテゴリ

r

p

群1

1

x

111

1

1 1 1r

x x

1p11 1 1

prp

x

: : … : :

1

1

x

11n

1 1

1

x

1r n

1

1 1

x

p n

1

1 pr np

x

: : : : :

m

111

x

m

1 11

m

x

r

x

mp11 1

p

m

x

pr

: : … : :

11m m

x

n

11m

m

x

r n 1

m

m

x

p n

p m

m

x

pr n

一般にデータを

x

ij

 {0, 1}

の形で表わすと、

(

1, 2, ,m

) は群、

(

1, 2, , n

) は個体、

i

(

1, 2, , p

) はアイテム、

j

(

1, 2, , r

i) はアイテム毎のカテゴリである。各変数には次の関係が ある。

1

1

ri

ij j

x

 

(1)

このため、アイテムごとに独立なカテゴリの数は1つ少なくなる。通常は第1カテゴリを除いた変数 を用いて分析を実行する。

ここで、

x

ijの表式を判別分析と類似のものとするため、新しい表記として

x

Iを導入する。この 大文字の

I

はアイテム

i

、その中のカテゴリ

j ( 2,  , ) r

i について、順番にアイテム1から並 べた数で、

1

1

( 1) ( 1)

i k k

I r j

    

で定義される。変数

I

の範囲は

1

1, 2, , ( 1)

p k k

I P r

   

である。この変数表記法を用いると第1カテゴリを除いた数量化Ⅱ類は判別分析と同等であることが 理解し易い。以後は

1 1 1

ri

P p

I ij

I i j

f f

  

と置き換えることによって、両者の書式を使い分けることにする。

数量化Ⅱ類/多変量解析

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