• 検索結果がありません。

33.ロータリーのこれから

国際ロータリー(RI)戦略計画(Strategic Plan)

ロータリーがこれから先もダイナミックな組織でありつづけ、世界中の地域社会に貢献するため の将来への指針となるのが、RI戦略計画です。

RIは、2002-03年度から戦略計画委員会を発足させ、2004-05年度の規定審議会の議決を経て、2007 年6月にRI理事会は「国際ロータリーの使命」、「国際ロータリーのビジョン」、「標語」、「中核とな る価値観」ならびに具体的な実践目標である優先項目を示しました。

2009 年 9 月に戦略計画委員会は、規定審議会によって委任された通り RI戦略計画の見直しを行 いました。2009 年 11 月、RI理事会は、この戦略計画委員会の案に修正を加えた国際ロータリー の戦略計画を採択しました。この戦略計画では、活動目標を「クラブのサポートと強化」、「人道 的奉仕の強化」、「公共イメージと認知度の向上」の 3 つの重点項目に分け、それぞれの中に機能 的で柔軟性のある、具体的な活動目標を位置づけております。これらの活動目標には修正以前の 戦略計画の殆どの要素が含まれています。(第 3 章 17.6 小節参照)

2010 年 7 月 1 日から有効となったこの戦略計画を次に示します。https://www.rotary.org/ja/strategic-plan 国際ロータリーの本質

地域の人々の生活を改善したいという情熱を社会に役立つ活動に注いでいる、献身的な人々の世 界的ネットワ-ク。

国際ロータリーの使命

私たちは、他者に奉仕し、高潔性を推進し、事業と専門職務および地域社会のリーダー間の親睦 を通じて世界理解、親善、平和を推進することです。

標語

超我の奉仕

戦略的優先項目と目標

中核的価値観

中核的価値観は、組織内においてロータリアンが何を優先させ、どのような行動を取るかという 指針を表すものです。これらの価値観は、RIの戦略計画において、重要な構成要素であり、組織の 考え方と方向性を示す原動力となるものです。

① 奉仕(Service)

ロータリーの奉仕活動とプログラムは、さらなる世界理解と平和をもたらすもの、と考えられま す。奉仕は、私たちの使命の主要な要素であります。私たちは、個々のクラブの計画と行動を通じ て、奉仕する者に達成感を与え、組織全体に奉仕の精神を伝えています。

② 親睦(Fellowship)

親睦は、個人と個人、民族と民族や国家と国家、といったさまざまな違いを超越し、寛容の精神 へと導くものであります。

③ 多様性(Diversity)

会員組織において、また活動や奉仕において、あらゆる個人職業、人種、性別、宗教、戸籍の多 様性を尊重しつつ事業や専門職務の社会を反映させているクラブが、将来性のあるクラブであると いえます。

④ 高潔性(Integrity)

会員は、職業、地域社会、人間関係など、すべての行動において、倫理と職業の観点から、常 に高い倫理基準、公平さ、尊敬を守ることが必要です。そして、行動や結果についての説明責 任を果たさなければなりません。

⑤ リーダーシップ(Leadership)

会員は、それぞれの活動分野におけるリーダーから成る世界的な集まりです。指導力を向上させ ることの重要性、および会員の優れた資質としてのリーダーシップを発掘し、育む義務があります。

ロータリアンは、中核的価値観を率先して実行していくリーダーです。

親睦と国際理解(Fellowship and Global Understanding)、倫理と高潔性(Ethics and Integrity)、

多様性(Diversity)、職業の知識とスキル、奉仕、リーダーシップ(Vocational Expertise, Service, and Leadership)など、中核となる価値観を絡めたさまざまな考え方が湧いてきます。これら五つ の中核となる価値観はすべて、私たちが日常使用しているロータリーの目的(綱領)と「四つのテ スト」に反映されています。これらの価値観は、人と人との関係における高潔さを育成し、維持し ていくために、「奉仕の理想」を培い、実行するために私たちを鼓舞・激励してくれるものです。

戦略計画の 16 の優先項目

<クラブのサポートと強化>

1.クラブの刷新性と柔軟性を育てる

2.五大奉仕部門の全部門における調和のとれた活動を行う 3.会員の多様性を増進する

4.会員の勧誘と維持を改善する 5.リーダーを育成する

6.ロータリーを伸展させる

7.クラブと地区に於ける戦略計画の立案を奨励する

<人道的奉仕の重点化と増加>

1.ポリオを撲滅する

2.以下の分野における奉仕の持続性を高める

青少年と青年のプログラム

ロータリー財団の 6 つの重点分野

3.他組織とのパートナーシップおよび協力関係を拡大する

4.地元と海外の地域社会で多大な成果をもたらすプロジェクトを創造する

<公共イメージと認知度の向上>

1.イメージとブランド認知を調和させる 2.行動と主体とした奉仕を推進する 3.中核となる価値観を推進する 4.職業奉仕を強調する

5.クラブにおけるネットワークづくりの機会ならびにクラブ独自の主な活動について周知を図るよ うクラブに奨励する

戦略計画に盛り込まれた活動の焦点は、「将来へ向けてもっと大きな夢を持とう」ということであ り、そのためには地区やクラブの活性化と柔軟性が、特に必要であることが強調されています。戦 略計画で、3 つの大きなグループに分けられた重点項目の中に示された⒗の優先項目は、いずれも ロータリーとして最も重要で具体的な活動目標です。勿論、この戦略計画は、ロータリー財団の 2013 年 7 月から実施された補助金制度、または、ロータリーの管理運営の効率化と一体のもので、相互

に連携しながら将来への活動を継続していくことになっています。

私たちは今、ロータリー100 年を過ぎた時点で、あらためてクラブの活動がロータリー活動の原 点であることを再認識して、クラブの活性化を推進しなくてはなりません。地区やクラブなど、す べてのレベルでの活動を柔軟に進展させて、ロータリーの発展を期待したいと思います。[RI 戦略 計画委員会委員南園義一氏(2004-06 年度 RI 理事)執筆の「新 RI 戦略計画(2010-13 年度)」(ロー タリーの友 2010 年 1 月号 24~27 頁)、および、「長期計画から戦略計画へ」(ロータリーの友 2012 年 1 月号 12~14 頁)をご参照下さい]

各クラブで戦略計画を立案し、目標やビジョンに向けての進捗状況を評価する際に役立つ資料が

「戦略計画立案の手引き」(38 節参照)です。この「手引き」には、クラブが目標を定め、これを 達成するためのステップを立案する上で役立つワークシートや情報が収められています。

戦略計画の立案では、複数のクラブ指導者とともに、クラブ会員全員がそのプロセスに関わるこ とが大切です。「手引き」は、クラブが思い描く 3 年後のビジョンに向けて、長期目標と年次目標を 立てるためにおおいに活用できるものです。

また、「手引き」は、目標とビジョンを定期的に見直し、必要に応じて戦略計画に修正を加えるこ との重要性も強調しています。この資料はクラブ用に作成されたものですが、地区や個人の戦略計 画立案にも応用することができます。クラブの戦略計画は、地区と RI の戦略計画と調和したものと することが奨励されています。

関連したドキュメント