• 検索結果がありません。

 企業によっては、従業員から、あるいは一部門の発案でテレワークの導入がスタートする場合が あります。その場合でも早い段階からテレワーク導入の目的を共有し、全社で関心と協力を得られ るようにすることが、導入の成功の鍵となります。

テレワークではじめる働き方改革 〜テレワークの運用・導入ガイドブック〜 46

基礎編 ICT環境づくり テレワークのための お役立ちリンク集

 導入手順や期間について、以下の「導入計画を立ててみましょう!」を参考にテレワーク導入ま

でのスケジュールをまとめ、実際にテレワーク導入計画を立ててみましょう。

推進体制の構築

全体方針の決定

ルール作成

ICT 環境の整備

セキュリティ対策

評価と改善

トライアル開始時期

研修の開催時期 システム方式

年      月〜

年      月〜

年      月から ヶ月間 トライアル実施予定期間

導入目的は…

従業員にテレワーク導入を周知する方法は…

社外へテレワーク導入をアピールをする方法は…

実施範囲・利用条件は…

テレワークのための労務管理の方法は…

評価の方法は… (例)アンケート、日報 ICT 環境整備までに

確保できる期間

労務管理や情報共有で利用するツールは…

導入計画を立ててみましょう!

(下記はトライアル導入を想定した計画シートの見本です)

47

実践編

第 3

 第3章では、テレワーク導入目的の明確化や実際にテレワークを利用する従業員の理解を得る等、

テレワークの導入・普及・推進のために必要な「土台作り」について説明します。

1│導入目的の明確化

 テレワーク導入に当たって、導入の目的を明確にすることが重要です。

 「テレワークを導入することでどのような効果を得たいか」という視点に立って、導入目的を定 める方法も有効と考えられます。その際、必ずしも1つに絞り込む必要はありません。ただ、テレワー クの導入そのものが目的化しないように、導入段階において目的意識の共有を行うことが重要です。

 企業によっては、経営トップの関心や関与が少なく、人事・総務部門など一部門が中心となって 検討を進めなくてはならない場合や、経営トップの発案ではなく従業員のボトムアップの提案であ る場合もあります。そのような状況でも、早い段階からテレワーク導入の目的を共有し、全社で関 心と協力を得られるようにすることが、導入の成功の鍵となります。導入目的を明確にした上で、

テレワークの導入目的、実施部門、対象者、対象業務などを盛り込んだ、テレワーク導入に当たっ ての基本方針(テレワーク・ポリシー)を策定します。

■  図表Ⅱ-3-1 テレワークの導入目的の種類

テレワーク実施のための全体方針の決定

・従業員の意識改革

・企業風土の変革

・ワーク・ライフ・バランスの実現

・長時間労働の削減

・様々なライフイベントに遭遇する   従業員の離職抑制・キャリア継続

・従業員の自律・自己管理力の向上

・優秀な人材の獲得

・新型インフルエンザ等の   パンデミックや地震、台風   等災害時の事業継続

・集中による知的生産性向上

・迅速な顧客対応

・グローバル化への対応

・ペーパーレスの推進による   紙のコストの削減

・フリーアドレス等の施策の   併用によるオフィスコスト   の削減

・通勤コスト等の削減

働き方改革

テレワークによる 企業価値の向上

(BCP)事業継続 人材の確保・

育成

コストダウン 生産性の向上

テレワークではじめる働き方改革 〜テレワークの運用・導入ガイドブック〜 48

基礎編 ICT環境づくり テレワークのための お役立ちリンク集

■ 図表Ⅱ-3-2 テレワークの導入目的(複数回答)

0 10 20 30 40 50 60(%)

定型的業務の 49.5

効率性(生産性)の向上 51.3

勤務者の 45.8

移動時間の短縮 45.0

非常時(地震、 21.3 新型インフルエンザ等)の

事業継続に備えて 23.5

顧客満足度向上 14.118.3

通勤弱者(身障者、高齢者、 10.9

育児中の女性等)への対応 8.7 付加価値創造業務の 9.8

創造性の向上 8.5

オフィスコストの削減 7.9

7.9 勤務者にゆとりと 7.5

健康的な生活の実現 10.7 優秀な人材の 5.1

雇用確保 6.5 交通代替による CO2削減等 2.1

地球温暖化対策 2.1 省エネルギー、 0.5 節電対策のため 0.8

その他 16.0

11.5

平成 27 年末(n=280)

平成 26 年末(n=238)

 (出典) 総務省「平成27年通信利用動向調査」

2│基本方針の策定

 導入目的を明確にした上で、テレワーク導入に当たっての基本方針(テレワーク・ポリシー)を 策定します。具体的には、テレワークの導入目的、実施部門、対象者、対象業務などを盛り込みま す。基本方針を策定する際には、労使で十分に協議を行い、テレワークの導入について全社で認識 を共有することが重要です。

49

3│社内の合意形成のポイント

 基本方針の策定後は、社内の合意を形成するために、以下のポイントが重要です。

      

関連したドキュメント