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49金利リスクUFJグループにとっての収益の根幹である資金収益は、市場金利の動向に左右されやすい側面を

ドキュメント内 UFJ ALM 49 5 UFJ (ページ 51-61)

持っています。UFJグループでは、こうした金利変動が各事業部門の収益に及ぼす影響を排除す るため、全ての金利リスクを専門部署に移転し、一元的に管理しています。この専門部署では、

許容範囲を超える損失が発生することの無いように、金利リスクをコントロールしています。

その際、金利ギャップ分析やバリュー・アット・リスク(Value at Risk)、アーニング・アット・リスク

(Earning at Risk)などさまざまな測定手法を用いた金利リスクの計測や、金利変動の中長期的 な収益への影響なども予測・分析しています。UFJグループでは、市場金利などの金融・経済 環境の変化だけでなく、金融商品会計などの制度変更による影響を織り込むなど、さまざまな 角度から収益に与える影響を分析しています。

資金流動性リスクは、資金繰りがつかずに支払義務を果たせない可能性や、市場の混乱などに より適正な価格でタイムリーな資金調達が困難になる可能性をいいます。こうした不測の事態 に備えて、UFJグループでは、つねに、円滑な業務運営に必要な水準の流動性を維持することを 基本的な考え方として、専門部署が日々流動性をモニタリングし、リスクをコントロールしてい ます。また、資産・負債の期日管理やシナリオ分析などの手法を用い、中長期的な観点から資金 流動性リスクを計測しています。こうした分析の結果は、日々の限度枠管理だけでなく、資金 調達計画等にも反映されています。

UFJグループの資金流動性は、グループ各社のお客さまからお預かりした預金などの運用商品 から構成されており、さらに即時換金可能な高格付の有価証券ポートフォリオにより補完されて います。加えて、資金調達環境の悪化に備えた危機時対応計画(コンティンジェンシー・プラン)

を策定しています。

ALM (資産・負債の総合管理)について

A L M

(Asset and Liability Management)とは、財務の安定性の維持と収益の増加を図るために、預金・貸出から生じる金利リスク および資金流動性リスクを能動的に管理することをいいます。UFJグループでは、急激な金融・経済環境の変化に際しても、

安定的な財務運営を維持することに

ALM

の主眼をおいています。

UFJ

グループの

ALM

方針は、経営会議において審議・策定されます。経営会議では、金融・経済環境の将来見通しや、収益・

資金計画、ヘッジ方針など、ALMにかかわる全ての事項を審議・決定しています。日々の

ALM運営は担当部署によって行われ、

リスク管理部署がこれをモニタリングしています。そして、突発的な市場の動きに迅速に対応するために、モニタリングの 結果は、日々経営陣に報告されています。また、ALMの運営状況は、毎月

1

回経営レベルで精査され、必要に応じて方針の 見直しが行われています。

資金流動性リスク

50

2000年7月の経営統合発表以来、三和銀行と東海銀行のシステム統合に重点的に取り組んだ

結果、2002年1月15日のUFJ銀行誕生と同時に両行のシステム一体化が完了しました。これは、

経営統合を行う金融グループの中では最速のシステム完全統合として、各方面からの注目を 集めています。

このシステム統合の特長は、合併前の2行のシステムを一旦連携させた上で時間をかけて一本化 していく、いわゆる「つなぎ方式」を使わず、合併当初より完全に一体化したシステムを全行に 導入した点です。これにより、「つなぎ方式」に必要なソフトウエア開発の負担を省くとともに、

UFJ銀行発足当時から全営業店のお客さまに対して同一のサービスを提供しています。また、

システム統合作業の負担から解放され、新商品・サービスの開発や業務効率化などに向けた前向 きなシステム投資を効率的に行うことが可能となるという点でも、大きな意義があります。

さらには、効率的な店舗ネットワーク、チャネルの構築も、スピーディに進めていくことができ るようになりました。

なお、UFJ銀行合併直後には一部の口座振替システムに係わる障害により、お客さまに多大な ご迷惑をおかけする事態が発生しました。UFJ銀行では発生当初から頭取を本部長とする「総合 対策本部」を設置して全行的な対応を速やかに実施するとともに、今後類似した障害が発生しな いよう再発防止策を講じています。(詳しくは53ページをご覧ください)

システム統合のスピードに加えて、競争力の強化につながる先進的システムを構築していること

も、UFJグループの強みといえます。なかでも、システムインフラの整備については、他グルー

プに先駆けてほぼ完了しています。以下、UFJグループのシステムのうち、特長的なものについ てご紹介します。(なお、ダイレクトチャネルやATMの拡充、ACMなど新しいチャネルの開発 などについては、36ページの「チャネル(お客さまとの接点)の改革へ」をご覧ください)

●最先端の新基幹システム

従来の銀行のシステムは、ホストコンピュータから営業店の端末・ATMまでが含まれる、いわば

「ひとつの巨大なシステム」です。したがって、システムとしての信頼性は高いものの、新しい 業務、商品・サービスなどに対応するにあたっては、柔軟性に問題がありました。

戦略的なシステム構築に向けた取り組み

UFJ 銀行システム統合 の完了

近年の情報化社会においては、情報技術活用の巧拙が金融グループの競争力を直接左右するといえます。UFJグループではこのよう な考えのもと、グループのビジネス展開を支え、「革新的な金融グループ」を実現するためのシステムを、戦略的に構築しています。

ここでは、

2002

年1月の三和銀行・東海銀行の合併と同時に完了したシステム統合についてご紹介するとともに、

UFJ

グループの システムの特長、今後の

I T

投資の方向性についてもご説明します。

システムの特長

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支店 

預金  貸出  投信  信託  信販  証券  損保  生保 

ATM

ハブ・アンド・スポークス 

ハブ 

データウェアハウス 

情報活用系(高度なマーケティング、経営管理) 

  インターネット 

 

コールセンター  携帯端末 

 

スポーク 

スポーク 

 

 

新システムの概念図

UFJグループはお客さまのニーズに幅広くお応えするため、総合金融サービスの提供をめざし ています。そこで、規制緩和の進展などによるビジネスチャンス拡大に備えて、グループ各社に よる連携や、他社との業務提携を容易にするシステムが重要となります。また、お客さまに最適 なサービスを最適のタイミングでお届けするためには、新しい商品・サービスの開発や、より 利便性の高いチャネルの追加を、柔軟かつスピーディに行うことが必要です。UFJグループでは、

こうしたことを念頭に置いて、機動性に富むシステムの構築を進めてきました。

こうした考えのもとに創られたUFJ銀行の新基幹システムは、「ハブ&スポークス」というコンセ プトに基づいて構築された、「システムの集合体」です。柔軟性・効率性に富んでいることから、

チャネル・業務の追加や他社との提携にも容易に対応できるものです。さらに、システムの 開発・変更がしやすいように、融資・預金などの業務ごとに「コンポーネント化」にも着手してい きます。

また、「データウェアハウス」と呼ばれるデータベースのしくみにより、各システムに分散してい る情報を統合し、一元管理することが可能になっています。経営分析・経営判断への活用に加え て、将来的にはグループ内でのデータ共有を通じて、グループ全体のお客さまに対する効果的な マーケティング活動を行い、ニーズに合った総合金融サービスの提供につなげていきます。

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●新営業店システム「FITS21」

オペレーションの効率化・合理化を進めていく際にも、システム面の対応が鍵を握ることになり ます。UFJ銀行では、合併に先駆けてすべての店舗に新しい営業店システム「FITS21(Financial Innovation Terminal System 21)」を導入し、サービスの向上と事務の効率化の両立を図って います。このシステムは、イメージ処理など最新の情報技術を活用して、手書き伝票の処理や 印鑑照合などの事務を簡素化するとともに、それぞれの営業店で行っていた事務作業の事務 センターへの集約化を促進するものです。これによって、各営業店での事務負担を小さくする と同時に、事務人員の削減などの効果も見込まれます。一方、サービス面では、営業店での事務 負担の軽減によって、窓口担当者がお客さまに対する運用アドバイスなどに専念できるため、

一層ご満足いただけるサービスの提供が可能になります。

●財務管理業務システム

UFJ信託銀行の財務管理業務システムは証券代行、投資信託業務、年金業務など、個々の業務の 競争優位性を確保するための最先端のシステムです。

証券代行事務においては、イメージ処理などの最新技術を取り入れ、次世代を見越したシステム の構築を行っています。株主総会のIT化(インターネットを通じた議決権行使、招集通知送付)

への対応では、高度なセキュリティ機能を有するシステムを開発し、議決権行使については2002 年5月に本邦初の運用を開始しました。

投資信託システムについても、基準価額の算出照合などの正確性・迅速性を重視した開発を行っ ており、業界随一の受託額を管理するために必要な、優れた機能を有しています。また、個別対 応の必要な外国証券等の管理システムの柔軟性についても、投資信託委託会社から高く評価され ています。

年金システムについては、厚生年金基金、適格退職年金に加え、確定給付企業年金の制度変更に 伴う幅広いニーズにスピーディに対応できる機能を有しています。また、新たに導入が認められ たキャッシュバランスプランに対しても、専用のシステムを既に稼動させるなどさまざまな年金 制度に対応できる受託態勢を整えています。

UFJグループでは、このようなシステム構築を進めていくにあたり、十分な金額のIT投資を実施

しています。2002年3月期におけるIT投資額は、UFJ銀行、UFJ信託銀行合計でおよそ1,900億 円にのぼります。これには、三和銀行・東海銀行のシステム統合に向けた投資と、新営業店シス テム「FITS21」の導入や新基幹システムの整備など、インフラ整備に向けた投資額がおよそ1,000 億円含まれます。

今後は、中堅・中小企業、個人のお客さまとの取引など、UFJグループが注力していく分野に 対して、投資効果をこれまで以上に厳しく見極めたうえで、重点的かつ効率的な投資を行ってい きます。2003年3月期の投資計画はおよそ850億円と、前年比1,000億円以上の減少となりま すが、先にご説明したインフラ整備にかかる投資を除くと、前年並みの十分な投資額を確保して いることになります。

今後の IT 投資の方向性

1,000

500

0

03/3(計画) 

02/3 01/3 IT投資額 

(単位:億円) 

1,500 システム統合、 

インフラ整備完了により  減少予定 

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