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リアルタイムモニターは、他の測定法に比べ測定方法や取り扱いが容易、測定法に関する専門知識不要かつ繰り 返し測定を行えるというメリットがあります。ここでは、より精度の高い測定とリスクアセスメント実施の参考となるよう、

リアルタイムモニターを用いた測定のポイントについて説明します。

5.1. リアルタイムモニターの基礎

① 種類

ここでは、リアルタイムモニターの代表的な検知原理である熱線型半導体式及び PID(光イオン化)

式を紹介します。

熱線型半導体式

低濃度で高い出力が得られ、可燃性ガス全般に感度を有することが特徴です。

PID(光イオン化)式

極低濃度が測定可能で、応答性の速さは可燃性ガスだけでなく、無機ガスも含め 740 種類以上が 検知可能なことが特徴です。

またリアルタイムモニターの形状として、ポンプ内臓で吸引検知式のハンディータイプや自然拡散検知式 で小型のため作業者に取り付けて使用できるポケッタブルタイプがあります。

ハンディータイプ ポケッタブルタイプ

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② 原理

熱線型半導体式

熱線型半導体式センサは白金線コイルに金属酸化物半導体(酸化錫等)を焼き固め、その周りに 触媒を塗布した構造をしています。

清浄空気中では、大気中の酸素が半導体の自由電子を取り込み、センサ表面近傍に陰イオンとして 存在する。電子を奪われた半導体は高抵抗状態となり電流が流れにくい状態となっています。そこに、H2

や CH4などのガスが接触すると、表面近傍の酸素イオンと酸化反応し、CO2や H2O を生成します。また、

酸素イオンに取り込まれていた自由電子が半導体内部に放出され、低抵抗状態となり、電流が流れや すくなります。このように、半導体の電気抵抗値の変動によりガス濃度を測定します。

PID(光イオン化)式

PID センサは右図の通り、ガスが導入されている イオン化室、光源である紫外線ランプ、イオン電流を 検出する2つの電極から構成されています。

(1) 検知対象ガスがイオン化室に入ります。

(2) 紫外線ランプから紫外光が照射されます。

(3) 紫外光のエネルギーにより、ガスが陽イオンと電 子に分離します。

(4) 生成した陽イオンと電子は正負各電極に引き 寄せられて電流が発生します。

(5) この電流はガス濃度に比例しているため、ガス 濃度を検知することができます。

紫外線ランプのエネルギーは主に、10.6eV、11.7eV であり、それぞれのランプで測定可能な物質が 異なるため注意が必要です。

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③ 測定して得られる値

リアルタイムモニターでは、その場でリアルタイムの数値を得られるほか、データロガーの内蔵により測定濃 度の時間変化を連続記録し後から解析できます。データを解析することによって、ばく露がピークとなるタイ ミングやばく露原因の特定、対策の検討などに非常に有効です。

感度が物質によって大きく異なるため、気中物質が単一である場合には、目的の物質の校正ガスに対 する換算係数を指示値に掛けることで正確な測定値が求められます。

[目的の物質の濃度] = [リアルタイムモニターの指示値] × [目的の物質の換算係数]

(例)目的の物質の濃度の計算例

・リアルタイムモニターの指示値が 15 ppm、目的の物質の換算係数が 3 の場合、目的の物質の濃度 は 45 ppm(15 ppm × 3)

また、共存物質があった場合には、それぞれの値の合算値として値が表示される点に注意が必要です。

④ 校正

測定対象物質の標準ガスを用いて校正することで、正確な測定値を求めることができます。校正が不 完全な場合、信頼できる指示値を得られません。

機器は、メーカー等の推奨に従って定期的に校正しましょう。また、機種によってはユーザーによる校正 が可能な場合があります。可能な限り高頻度で校正を行うことが推奨されます。

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