(お客様、代理店さん、営業、損害等)
ユーザー
(お客様、代理店さん、営業、損害等)
・要件確定
・システム開発予算の 管理
・システムテストへの 参画
・システム開発工程 終了の確認
・利用促進
・効果測定 等
○システム開発に当り、発注者・受注者の役割分担を明確化
○それぞれの役割を果たすことにより、品質・精度を確保
アプリケーションオーナー制度を通して、オーナー 部門のシステム戦略要員を育成する
品質管理 部門 開発部門
支援部門 運用部門
IT部門
システム 化ニーズ
の収集 開発依頼
サービスの提供
図 3-3.アプリケーションオーナー制 度
表 3-1 に示 すように、システム開 発 の工 程 毎 に、アプリオーナーとシステムズの役 割 を 整 理 しました。
表 3-1.アプリオーナーとシステムズの役 割
システム開 発 工 程 アプリオーナーの役 割 システムズの役 割 基 本 計 画 ・ 現 行 の 事 務 ・ シス テ ムの 問 題 点
やユーザーのニーズの把 握
・ シ ス テ ム 化 す る 業 務 プ ロ セ ス や 機 能 の決 定
・スケジュールの策 定 とプロジェク ト体 制 の構 築
・システム化 実 現 性 の検 討
・開 発 規 模 、コストの見 積 もり
・リスクの明 確 化
要 件 定 義 ・業 務 フローなどの業 務 要 件 固 め
・具 体 的 な画 面 や帳 票 を設 計
・業 務 要 件 に 関 しシス テム化 の 実 現 性 を検 討
・ デ ー タ ベ ー ス や フ ァ イ ル の 設 計
・ 性 能 面 な ど の 非 機 能 要 件 の 検 討
-49-プログラム開 発 ・業 務 要 件 に基 づいたテスト計 画 の策 定
・事 務 処 理 マニュアルの作 成
・ユーザー教 育 計 画 の策 定
・システム内 部 構 造 の設 計
・プログラムの開 発
・ シ ス テ ム 仕 様 に 基 づ い た テ ス ト計 画 の策 定
システムテスト ・業 務 要 件 に基 づいたテストの実 施
・ マ ニ ュ ア ル 提 供 、研 修 実 施 な ど ユーザーへのリリース準 備
・ シ ス テ ム 仕 様 に 基 づ い た テ ス トの実 施
・ デ ー タ 移 行 や プ ロ グ ラ ム 配 備 などのリリース準 備
稼 動 後 の評 価 ・ユーザーに活 用 を情 宣
・利 用 状 況 の把 握 と効 果 の測 定
・開 発 規 模 やコストの実 績 確 認
・システムの安 定 運 用
そして、アプリオーナー、システムズ双 方 の役 割 がきちんと果 たされていることを確 認 す るために、次 表 のとおり、各 工 程 の終 了 時 にレビューを行 う制 度 を設 けました。(全 システ ム開 発 案 件 を対 象 に実 施 しています。)
表 3-2.システム開 発 の工 程 別 レビュー シ ス テ ム 開 発 の 工 程 レ ビ ュ ー の 種 類
基 本 計 画 プ ロ ジ ェ ク ト 計 画 レ ビ ュ ー 要 件 定 義 要 件 確 定 レ ビ ュ ー
プ ロ グ ラ ム 開 発 テ ス ト 計 画 レ ビ ュ ー シ ス テ ム テ ス ト サ ー ビ ス イ ン レ ビ ュ ー
レビューを実 施 することによって、決 まったことや未 決 事 項 を組 織 間 でオーソライズし共 有 認 識 することが重 要 です。具 体 的 には、アプリオーナー、システムズ、管 理 部 門 など複 数 の視 点 で内 容 を吟 味 する、リ スクを共 有 する、プロジェクトの 責 任 を組 織 で持 つ 、役 割 分 担 を明 確 にする、スケジュールを共 有 する、といったことがレビューの目 的 ・観 点 です。
3.5.抜 本 改 革 システム開 発 における要 件 定 義 の進 め方
次 に、本 レポートの本 題 である「抜 本 改 革 システム開 発 における要 件 定 義 の進 め方 」に ついて紹 介 します。システム開 発 工 程 毎 に、どのような状 況 が発 生 し、それに対 してどのよ うな対 策 を講 じていったか、といった形 式 で紹 介 します。
「 発 生 し た 状 況 」 に つ い て は 、 あ る 程 度 予 期 し て い た も の 、 予 期 し て い な か っ た も の 、 様 々ですが、ほとんどは抜 本 改 革 が「大 規 模 」で「長 期 間 」に亘 るプロジェクトであることに
-50-起 因 しています 。決 めなければなら ない要 件 が膨 大 かつ細 部 に 亘 っており通 常 のシス テ ム開 発 と同 様 のスキームでは決 めきれなかった、開 発 期 間 中 に様 々な変 動 要 素 が発 生 し た、ということです。
3.5.1.基 本 要 件 定 義 工 程
稼働後の 評価
(ME)
稼働後の 稼働後の
評価 評価
(ME)(ME)
要件定義
(SA、UI)
要件定義 要件定義
(SA(SA、、UI)UI)
プログラム開発
(SS、PS、PG、
PT、IT)
プログラム開発 プログラム開発
(SS
(SS、、PSPS、、PGPG、、 PT、IT)
PT、IT)
機能確認 運用確認テスト
(ST、OT)
機能確認 機能確認 運
運用確認テスト用確認テスト
(ST(ST、、OT)OT)
IT構想立案~
基本計画策定
(SP)
ITIT構想立案~構想立案~
基本計画策定 基本計画策定
(SP)(SP)
<基本要件検討フェーズ>
・抜本改革プロジェクトへの期待から多くの要件が提示された
・現行システム機能の廃止への抵抗があった
・抜本改革とはあまり関係がない「あれもこれも」的な要望もあった
・基本計画で定めた開発規模に収まらず、当初予定の05/7までに 基本要件が確定できないという状況になった
→ 要件の絞込みや実施時期のフェージングを集中検討した。
「分かりやすさ、シンプルさ」といった抜本改革のコンセプトを 関係者で再確認し、品質高いシステムをスケジュールどおり サービスインすることが最優先であることを共有化した。
<基本要件検討フェーズ>
・抜本改革プロジェクトへの期待から多くの要件が提示された
・現行システム機能の廃止への抵抗があった
・抜本改革とはあまり関係がない「あれもこれも」的な要望もあった
・基本計画で定めた開発規模に収まらず、当初予定の05/7までに 基本要件が確定できないという状況になった
→ 要件の絞込みや実施時期のフェージングを集中検討した。
「分かりやすさ、シンプルさ」といった抜本改革のコンセプトを 関係者で再確認し、品質高いシステムをスケジュールどおり サービスインすることが最優先であることを共有化した。
図 3-4.要 件 の適 正 化 に向 けた取 り組 み-「要 件 定 義 」工 程 -1
2005 年 3 月 に完 成 した基 本 計 画 に基 づいて、2005 年 4 月 から基 本 要 件 の検 討 を 開 始 しました。抜 本 改 革 プロジェクトの概 要 でご説 明 したとおり、「複 雑 で個 別 最 適 化 して いる商 品 、事 務 、システムを刷 新 し、分 かりやすくシンプルなものにしていこう」というコンセ プトを定 めたわけですが、これに対 する社 内 の期 待 は大 きく、いざ基 本 要 件 の検 討 に入 る と、多 くの 要 望 が殺 到 しました。また、現 行 システムの機 能 を廃 止 することへの抵 抗 もあり ました。さらには、この機 会 にと、抜 本 改 革 とはあまり関 係 のない要 望 もあがってきました。
その結 果 、
(1)それらの全 てをきちんと検 討 していくと時 間 がいくらあっても足 りない (2) 開 発 規 模 も、基 本 計 画 で定 めた計 画 を大 きく超 えそうだ
といった状 況 になり、予 定 の2005年 7月 に基 本 要 件 検 討 が確 定 しない、といった事 態 になりました。
そこで、大 きな要 件 の塊 り毎 に、要 件 を絞 り込 むためのポイントを整 理 する(例: .対 象 と
-51-なる保 険 契 約 件 数 や利 用 頻 度 などの観 点 で優 先 順 位 を付 ける)とともに、一 部 機 能 のサ ービスイ ン時 期 をずら すことによって開 発 要 員 の山 崩 し ができないか 、といった ことを シス テムズ内 で検 討 し、アプリオーナーと折 衝 に入 ったわけです。
アプリオーナーとしても、実 現 したい、存 続 したいという思 いが強 い案 件 ばかりであり、厳 しい調 整 になりましたが、「分 かりやすくシンプルなものにしていこう」という抜 本 改 革 のコン セプトを何 度 もリマインドするとともに、品 質 高 いシステムをスケジュールどおりにサービスイ ンすることが最 優 先 であるという認 識 を共 有 化 し、基 本 要 件 を適 正 な範 囲 に収 めていきま した。
3.5.2.詳 細 要 件 検 討 工 程
2005年 10月 から詳 細 要 件 検 討 を開 始 しましたが、まず実 施 したのが、アプリオーナー の多 摩 ごもりです。
通 常 、アプリオーナーの本 拠 地 は丸 の内 で、システムズは多 摩 センターです。普 段 のシ ステム開 発 では、互 いに丸 の内 や多 摩 に行 き来 して打 ち合 わせを行 っています。(電 話 、 メール、テレビ会 議 も利 用 しますが、要 件 をしっかり決 めるためには打 ち合 わせが必 要 だと 思 っています。)
しかしながら 、抜 本 改 革 の詳 細 要 件 は大 量 ・多 岐 に わたり相 当 な時 間 を要 します 。普 段 のやり方 では、日 常 業 務 に時 間 を取 られ、まとまった検 討 時 間 が確 保 できません。それ では到 底 終 わらないという危 機 感 から、集 中 検 討 できる環 境 を設 けることとし、アプリオー ナーに多 摩 センターにこもってもらうことにしました。
その中 で、複 数 の部 署 がアプリオーナーであるシステムについて、アプリオーナー間 の 役 割 責 任 が不 明 確 なケースがいくつか発 生 しました。いわゆる「お見 合 い、ポテーンヒット」
です。最 終 責 任 を持 つ部 署 を決 めたり、画 面 や項 目 単 位 に守 備 範 囲 を決 めたり、様 々な 調 整 を行 いました。
2~3 ヶ月 間 のアプリオーナーの多 摩 ごもりによる集 中 検 討 によって詳 細 要 件 が固 まっ てきましたので、2006 年 1~2 月 に詳 細 要 件 ウォークスルーを実 施 しました。テーマ別 に 検 討 していたチームが事 務 処 理 フローや画 面 、帳 票 を持 ち寄 り、一 同 に会 して縦 横 斜 め から整 合 性 を確 認 し共 有 化 することが目 的 です。ヘルプデスクのメンバーにも参 加 しても らい、日 常 寄 せられているユーザーの意 見 がうまく反 映 されているか、確 認 してもらいまし た。
ウォークスルーの場 で新 たな要 望 が出 され、折 角 固 まりつつあった詳 細 要 件 が再 検 討 になる、といったこともありましたが、ウォークスルーは要 件 の整 合 性 確 認 、共 有 化 という点 で有 意 義 でした。