ている」、「同じ立場の友人。息子の仏壇を彩 るためにアレンジフラワーを習い始めた」、
「スピリチュアル関係の本」、「これは 人間生きていくすべてです」、「ペット」(図
18)であった。
8)死別後の望む支援
死別後の望む支援について最も多かったの が、「経済的支援」23人(26%)、次に「医 師」21人(24%)、「カウンセラー」21人
(24%)であった。「亡くなった病院の支援」に ついての具体的な内容は、「精神面での支援」、
「死亡した患者の家族の前でケータイは切って おいて欲しい。良識を疑う(解剖した大学病院 に対して)」であった。死別後の望む支援の「そ の他」の意見は、「自立するのみ」、「亡き妻の冥 福を祈るのみ」、「これと言った強い希望はな し」、「今のところ何の不都合なく生活し、子供
たちの支援で十分やっていけています」、「健康で今まで通りの生活を望む」であった
(図
19)
。質問項目の「死別後の生活の助け」について、実際に助けになっていたのは「家 族」、「友人」などのインフォーマルなサポートであった。しかし「望む支援」につい ては、公的な支援や専門職の支援があがっていた。
9)抑うつ尺度(CES-D 簡易版)および複雑性悲嘆尺度(CG 簡便スクリーニング)
CES-D
短縮版で、49%の人が基準値(合計22
点中7
点)を上回っていた。CG簡便スクリーニングで、43%の人が基準値(合計
10
点中5
点)を上回っていた。抑うつ尺度と複雑性悲嘆尺度の値については、Pearsonのr=.702(
1%水準)で有
意であった(図20)
。0%8%
0%2%2%2%5%5%7%10%13%15%28%29%34% 48% 74%
0% 20% 40% 60% 80%
その他 保健所など 遺族会 先生 心療内科・精神科医師 カウンセラー 介護保険等 福祉関係 医療機関 職場の同僚 信仰 年金等 仕事 親戚 趣味 友人 家族
18%
0%
0%2% 7%8%9%10%13%14%14%17%17% 24%24%26%
0% 10% 20% 30%
その他 育児相談 宗教相談 亡くなった病院の支援 身の回りの世話 友人 社会サービス相談 遺産相談 自助グループ 弁護士 医療の改善 心療内科・精神科医 生きがい カウンセラー 医師 経済的支援
図 18 死別後の生活の助け(複数回答)
図 19 望む支援(複数回答)
- 62 -
10)救命救急センターの支援と複雑性悲嘆尺度、抑うつ尺度との関係
救命救急センターの支援が、患者死別後の遺族にどのような影響をもたらすのかを 検証する目的で、救命救急センターの支援と複雑性悲嘆尺度、抑うつ尺度で
Pearson
のχ
2検定を実施した。結果、複雑性悲嘆尺度と「医師の説明」「看護師の配慮」「受 けた医療に満足」で有意差が認められた(表2)
。有意差が認められた項目につい て、クロス表を掲載する。医師の説明について、「理解できなかった」と回答した人 は、正常悲嘆の人より複雑性悲嘆の人が上回っていた(表3)
。看護師の配慮につい ても、「不十分」と回答した人は、正常悲嘆の人より複雑性悲嘆の人が上回っていた(表
4)
。受けた医療の満足度についても、正常悲嘆、複雑性悲嘆の割合でみると、「不満」
と回答した人は、複雑性悲嘆の人が正常悲嘆の人を上回っていた(表
5)
。医師の説 明、看護師の配慮、医療に対する満足度が、遺族の悲嘆のプロセスにおいて、関係性 があることが本調査結果で読み取れた。11)受けた医療についての満足と救命救急センターの支援の関係
受けた医療に対する満足度については、Pearsonの
χ
2検定において「医師の説 明」「十分なお別れの時間」「医師の配慮」「看護師の配慮」「解剖の選択に納得」の項 目に有意差が認められた(表6)
。有意差が認められたクロス表を表7, 8, 9,10, 11
に図 20 抑うつ尺度、複雑性悲嘆尺度の散布図
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示す。医師の説明が理解できなかった、別れの時間が不十分、医師の配慮が不十分、
看護師への配慮が不十分、解剖の選択に納得していない人について、医療に不満と感 じている人の割合が高かった。
表 2 救命救急センターの支援と複雑性悲嘆尺度、抑うつ尺度の
χ
2検定複雑性悲嘆 抑うつ尺度
χ
2df χ
2df
死別者との関係
3.673 2 0.673 2
死因
3.407 3 1.622 3
医師の説明
8.490 ** 1 4.050 1
治療場面の立ち会いの希望の有無3.209 1 0.090 1
十分なお別れの時間0.732 1 0.201 1
医師の配慮0.665 1 0.040 1
看護師の配慮6.676 * 1 0.001 1
解剖の有無0.166 1 0.170 1
解剖の選択に納得7.045 1 4.273 1
再度医療スタッフに聞きたいことはあったか4.526 1 0.000 1
受けた医療に満足6.487 * 1 6.889 1
***=0.1%水準で有意 **=1%水準で有意 *=5%水準で有意
表 3 医師の説明と複雑性悲嘆のクロス表
複雑性悲嘆
合計 正常悲嘆 複雑性悲嘆
医師の 説明
理解できた 度数 (人)
43 26 69
%
98 77 89
理解できなかった 度数 (人)
1 8 9
%
2 24 112
合 計 度数 (人)
44 34 78
%