本章では,プロジェクトの実績と各フェーズの振り返りについて述べる.
8.1 プロジェクトの計画と実績
本プロジェクトの計画と実績を図 24に示す.
企画フェーズに関しては,ブレインストーミングによるアイディア出しを行い,効率的に 企画立案を行うことができたため,概ね計画通りにフェーズを終了させることができた.
開発フェーズに関しては,サービスのコンセプトを実現するコア機能の実装においてかな りの遅延が発生してしまった.原因としては,個々の機能の実装に必要な期間を小さく見積 リ過ぎたことや中間報告の準備に想定よりも時間が掛かってしまったなどの見積もり誤りが ある.また,開発フェーズでは実装を最優先にしており,テストの準備が遅れてしまったそ のため,テスト直前になってテスト計画を作らなければならなくなり遅延が発生してしまっ た.その後は,遅延を取り戻すために,サブ機能に関してはスコープを小さくすることで遅 れを取り戻すよう努めた.
検証フェーズでは,11月下旬から筑波大学の学生にテストユーザとしてサービスを利用し て貰う予定であったが,その時期がテストや秋休みと重なってしまったため検証実験を始め る時期が遅れてしまった.しかし,検証計画を綿密に立て,各メンバがユーザ集めを徹底し て行ったため,1週間程度の遅延で済んだ.そして,最終的に1/13にNECの方々を交えた最 終報告会を行い,それを持ってプロジェクトの終了とした.
6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月
イベント 企画 フェーズ
開発 フェーズ
検証 フェーズ
①
キックオフ (6/7)
iEXPO出展
(11/10,11)
最終報告会 (1/13)
②
②
①
計画 実績
8.2 企画フェーズの振り返り
8.2.1 良かった点
企画立案において,ブレインストーミングによるアイディア出し,7 つの観点を用いた分 析,NECへの提案とフィードバックというサイクルを複数回回すことで,効率的に企画の立 案をすることができた.また,HTML5やスマートフォンに関する技術調査を企画フェーズの 初期に行なったことで,技術的な実現可能性を考慮した企画の立案ができた.
8.2.2 反省点
メンバによるブレインストーミングを行った際に,各メンバが考えこんでしまいアイディ ア出しが進まないことがあった.早い段階からチーム内にファシリテータを設けてチーム内 での議論を活発化する必要があったと考えられる.また,スマートフォン向けサービスに関 する事前調査や既存のサービスの利用をあまり行わなかったため,事前知識がそれほどない 状態で企画立案を行なっていた.事前の調査をより深く行うことで,実現性の高い企画をよ り多く立案することが可能であったと考えられる.
8.3 開発フェーズの振り返り
8.3.1 良かった点
本プロジェクトではMTVモデルに基づいてUI部分の開発担当とロジック部分の開発担当 を分けたために,各メンバが自分の開発に専念でき,メンバ間の調整にかかるコストを減ら すことができた.また,私達のチームでは開発言語に関して実装経験があるメンバが乏しく その点が課題となっていたが,早い段階から技術調査に取り組んだため問題なく機能を実装 することができた.
マネジメントの面では,開発フェーズからコアタイムを導入し1 日1 回の進捗報告を行っ たことで,他のメンバの進捗を把握することが出来るようになった.また,メンバが同じ部 屋に集まることで,メンバ間のコミュニケーションも活発になり,他メンバの課題等を早期 に発見することができた.
8.3.2 反省点
実装の際は各メンバが独立して担当部分を開発していたため,成果物のレビューが数回し か行われず,他のメンバが実装している部分の詳細が把握できない状態になっていた.その ため,メンバ間の連携が必要になる機能の実装の際に互いの設計,実装の詳細を把握すると ころから始めなければならず,約半月の実装の遅延につながった.成果物のレビューを定期 的に行うことで,この遅延を減らすことができたと考えられる.
8.4 検証フェーズの振り返り
8.4.1 良かった点
検証計画を綿密に立てて飲食店やサークルへの訪問,ビラ配り等のユーザ集めを行ったた め,目標とするユーザ数を獲得することができ,更に半月近くあった遅延を 1 週間程度まで 取り戻すことができた.また,サービスの検証実験の際にテストユーザを訪問して積極的に ヒアリングを行ったことで,UIに関する多くのフィードバックを得ることができ,UIの改善 に活かすことができた.
8.4.2 反省点
本プロジェクトでは,サービスの開発が終了してから検証実験を行ったが,サービスの開 発が終了したのが12月の頭であったため,検証実験を12月の第2週まで延期することにな ってしまった.開発フェーズの段階から綿密な検証計画を立てていれば,完成している機能 から段階的に検証実験を行うなどの対策を取ることができたと考えられる.