第31回
第二部 パネルディスカッション
よって報道の件数に大きな差がある。
洞爺湖サミットのあった2008年は大変忙しかっ た。
情報としては、 今どうなっているかを科学者 が、 一般の人々に判る言葉で発信してほしい。
これからもメディアの立場から積極的に温暖 化問題に取り組みたい。
B. 研究者の視点 (成果の適応)
●中川 修:産業界からの唯一の発表者で、
産業界を代表しての話はできないので、 大成 建設での地球環境・温暖化対策の一部を紹介 します。 (詳細は大成建設ホーム・ページ)
●小野 洋:行動の時代となった。
環境省が発刊した平成21年度 「地球環境研総 合推進費」 の小冊子 (JAPA 事務局保管) で、 様々な研究テーマに研究費が投入されて いる。
Q&A:時間の関係で2件のみで終わった。
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以下に筆者が上記冊子より研究項目をピック・
アップし約半数を紹介する。 地球環境問題の研 究分野がいかに広範囲に及んでいるかが判る。
ここ数年の年度ごとの平均研究費は、 約30億円 強であり平成21年度は30%増え40億弱に達して いる。
戦略的研究開発領域 全球システム変動
・温暖化の危険な水準および温室効果ガス安定 化レベル見当のための温暖化影響の総合評価 に関する研究
・地球温暖化に係る政策支援と普及啓発のため の気候変動シナリオに関する総合的研究
・アジア低酸素社会に向けた中長期的政策オプ ションの立案・予測・評価手法の開発とその 普及に関する総合的研究
越境汚染 (大気・陸域・海域・国際河川)
・東アジアにおける広域大気汚染の解明と温暖
化対策との共便益を考慮した大気環境管理の 推進に関する総合的研究
地球環境問題対応型研究領域 全球システム変動
・成層圏プロセスの長期変化の検出とオゾン層 変動予測の不確実性評価に関する研究
・アジアの水資源への温暖化影響評価のための 日降水両グリッドデータの作成
・廃棄物分野における温室効果ガスインベント リの高度化と削減対策評価に関する研究
・森林減少の回避による排出削減量推定の実行 可能性に関する研究
・土壌呼吸に及ぼす温暖化影響の実験的評価
・アジア地域における緩和技術の統一的な評価 手法の開発に関する研究
・グローバルな森林炭素監視システムの開発に 関する研究
・PALSAR を用いた森林劣化の指標の検出と 排出量評価手法の開発に関する研究
・革新的手法によるエアロゾル物理化学特性の 解明と気候変動予測の高精度化
・海洋酸性化が石灰化生物に与える影響の実験 的研究
・環礁上に成立する小島嶼
ショ
国の地形変化と水資 源変化に対する適応策に関する研究
・気温とオゾン濃度上昇が水稲の生産性に及ぼ す複合影響評価と適応方策に関する研究
・気候変動に対する寒地農業環境の脆弱性評価 と積雪・土壌凍結制御による適応策の開発
・総合評価モデルを用いた気候変動統合シナリ オの作成および気候変動政策分析
・航空レーザー測距法による森林地上部・地下 部全炭素収支に解明
・植生改変・エアロゾル複合効果がアジアの気 候に及ぼす影響
・大気環境に関する次世代実況監視および排出 量推定システムの開発
・温暖化関連ガス循環解析のアイソトポマーに よる高精度化の研究
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残りの項目は次号で紹介する。
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本誌11月号発行の頃は、 来シーズンの競技の 内容及びスケジュール等がほぼ確定し、 参加予 定のある人は、 その備えが必要な時期となりま す。 スポーツ競技ですから、 参加には、 目標を 定めた、 着実な練習が必要です。
航空スポーツ各部門の選手及び関係者には、
必要な競技情報提供等の支援をしますので、 積 極的に日本のデレゲート、 又は JAPA に連絡 下さい。 では今月の各部門の報告です。
ロータークラフト競技は、 JAPA が担当す る航空スポーツ3部門の中で、 唯一、 世界選手 権での金メダル (科目優勝) の成績を残す部門 ですが、 このところ、 選手の皆さんの本業が多 忙を極め、 参戦が思うようになりません。
皆さん、 プロのパイロットとしての教官等の 仕事をしながらの競技参加ですので、 本業が優 先となってしまうのは止むを得ないことですが、
世界選手権金メダルの実績がありながら、 参加 の機会が無いのは、 何とも惜しいことです。
エアロバティックス競技のように、 専用の高 価な機体を用意することも無く、 日本で最も普 及している R22 ヘリコプターで参加できる競 技ですし、 勝つためのノウハウもあります。
競技会出場には、 チームとしての活動が必要 となりますが、 日常のフライトの中でチームを 組み、 指導を得ながら競技の訓練を実施すれば 手が届く世界です。 このような競技の継続には、
若手の台頭が必要です。 ロータークラフトの分 野でも新人の参加を期待したいと思います。
FAI のジェネラル・アビエーション競技と して実施された RED BULL エアレースは、 英 国のポール・ボノム選手が、 空飛ぶ精密機械と
いわれる技量を発揮して悲願の優勝を達成しま した。 今年から参戦の室屋選手は苦戦をしたも のの、 後半には機体と腕の進歩が見られ、 10月 の最終戦では15人中6位の成績を上げて、 来年 の活躍が楽しみな状況になりました。
ラリー飛行と精密飛行競技は、 スペインでの 年次総会の結果、 新規の事項等がありましたら、
次号に紹介いたします。
国内での FAI 方式試行の着陸競技会は、 12 月の5日、 6日に枕崎空港で実施の予定です。
詳細は開催案内のページを御参照ください。
今年予定されていたエアロバティック競技の 各チャンピオンシップが全て終了すると、 毎年 恒例の CIVA (FAI エアロバティック委員会) の総会があります。 この総会では、 今年のチャ ンピオンシップの総括、 ルール改正提案と審議、
来年の Known (Q) プログラムの採択、 来年 の競技開催地及び日程の決定、 役員改選、 競技 委員及びジャッジの選定、 来年の総会開催地の 選定など、 盛りだくさんの議題が2日間で審議 されます。 例年ですとヨーロッパのどこかの国 で開催されるのですが、 今年はアメリカ・ウィ スコンシン州オシコシで、 10月17日、 18日の日 程で開催予定です。
オシコシは IAC (International Aerobatic Club) 及 び IAC と 表 裏 一 体 の 関 係 に あ る EAA (Experimental Aircraft Association) の本拠地であり、 全米各地から多数の自家用飛 行機が集まる Fly-in イベントで有名です。 例 年より2週間早い総会日程は、 16日の EAA の イベント Hall of Fame (講演会&ディナー) に合わせてのことですが、 ゲスト・スピーカー として伝説のパイロット、 ボブ・フーバーが予 定されており、 話題を呼びそうです。
ロータークラフト (ヘリコプター)
GAC:ジェネラル・アビエーション(飛行機)
エアロバティックス (FAA-CIVA)
FAI News FA I Federation Aeronautique Internationale ニュース 奥貫 博
ラスト・フライト THE LAST FLIGHT
ジャンボ機 JA8162号機の場合 著者:清水 保俊
発行:株式会社講談社
〒112-8001 東京都文京区音羽2 12 21 版型:B5判
ページ数:286ページ 定価:1,800円 (税別)
著者は1978年に日本航空に入社、 航空機関士 として DC-8 型機、 B747 型機に乗務、 運航本 部の技術担当乗務員としてジャンボと共に歩ん でいる。 退職までの飛行時間11,000時間で、 そ のほとんどがジャンボの乗務時間である。 内容 はノン・フィクション小説で、 登場人物は架空 の人々であるが、 ニューヨーク線に投入された JA8162 号機の飛行中に実際にあったトラブル
を背景に、 航空機関士としての豊富な経験を元 に書き下ろした長編小説の形をとっている。 今 までに出版されたこの類の本は、 機長であるパ イロットの視点から書かれたものがほとんどだっ た。 機長は飛行機のコマンダーであり、 その方 が物語がリアルに展開するし、 書きやすいかも 知れない。 そして、 ややもすると3 Men 機に あっての航空機関士の存在は忘れがちになるが、
この本は、 これにあえて挑戦し、 航空機関士な らではの身についた繊細で正確な目線でコック ピットの動きを追い、 発生したトラブルに対し て2人のパイロットに協力していく様が模写さ れており、 ジャンボのオペレーションを分かり やすく解き明かしている。 最近では 2 Men 機 が主流になっているが、 それだけに、 機上のメ カの診断士の仕事内容を、 このような形で一冊 に纏めた価値はタイムリーといえる。 写真も豊 富に掲載されており、 飛行の流れを理解しやす くしていることは喜ばしい。
B747 型機が日本の空に現れたのは、 およそ40 年前の1970年だった。 その巨大な姿に目を見張っ たが、 以来、 「ジャンボ」 の名で親しまれ、 無数 の乗員乗客に愛されながら、 世界を飛び続けた。
ジャンボ機の出現は、 航空界に革新をもたらし、
大量高速航空輸送時代の幕開けとなり、 民衆が 容易に国内外へ出かけるキッカケとなった。 こ の名機、 クラシック・ジャンボは去る7月31日、
日本の空から姿を消した。 しかし、 その栄光は航 空史に燦然と輝き続けるであろう。 同時に、 航 空機関士も姿を消すことになるが、 それだけに 貴重な本であり、 是非、 ご一読をお勧めしたい。
T E L :03−5396−3560 (出版部)
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