• 検索結果がありません。

6. ARCSERVE BACKUP の導入時点で登録されているスケジュール

6.1 データベース保護ジョブ

データベース保護ジョブ(以降: 保護ジョブ)は、ARCserve Backup のデータベースやスケジュールのジョブ キュー ファ イルなどを定期的にバックアップするジョブです。ARCserve Backup のデータベースは、バックアップのソース選択状態 によって自動選択されるケースがあるため、保護ジョブは任意で動かすホールド状態として登録されています。(保護ジ ョブを利用せずに、他のデータと一緒に ARCserve Backup のデータベースをバックアップする場合は、後述 6.1.4 を 参照してください。)

保護ジョブでは以下 4 つのデータがバックアップされます。

ARCserve ジョブ キュー

ARCserve カタログ データベース

SQL Server 惨事復旧エレメント

ARCserve データベース (Microsoft SQL Express インスタンス)

“SQL Server 惨事復旧エレメント”はフルバックアップ指定日のみバックアップします。

バックアップ方法で増分が指定されている場合、ARCesrve データベース (Microsoft SQL Express インスタンス)”は差分方式でバックアップします。

ARCserve Backup のデータベースには、バックアップ処理で書き込まれたバックアップ データの情報やバックアップ装 置/メディアの情報、各種ログファイルなどが格納されています。データベースのバックアップ データは ARCserve Backup サーバ自身の障害時に利用します。また日常運用時でもファイルなどのデータを復旧する際にデータベース から必要な情報を照会するため、定期的にデータベースのバックアップをお薦めします。

保護ジョブは既定でローテーション スキーマのスケジュールが定義されているため、内容を確認してから実行します。

6.1.1 データベース保護ジョブの内容確認

ジョブ ステータス マネージャでデータベース保護ジョブを選択し、右クリックメニューから[ジョブの修正…]を選 択します。修正中のバックアップ画面で設定内容を確認します。修正が必要な場合は、次のステップに進みま す。修正が不要な場合や保護ジョブを利用しない場合は、修正中の画面を閉じます。

データベース保護ジョブは、バックアップ対象データが固定されているため、[ソース]タブはあり ません。

6.1.2 データベース保護ジョブの編集

保護ジョブは AM 11 時に開始する<週 5 日: 増分バックアップ、金曜日にフル バックアップ>のローテーション スキーマで設定されています。バックアップ方法、スケジュール内容、バックアップ先など要件に合わせて変更 します。(スケジュール内容を変更する場合は、4 章や 5 章のスケジュール例を参考にしてください。) (ア) ローテーション スキーマのまま利用される場合

① スケジュールの変更

<スタート タブ>

“標準バックアップ”が既定値として選択されています。データベースのバックアップ先としてテー プ装置やファイル システム デバイスを利用される場合はそのまま、重複排除を行う場合は、デ デュプリケーション バックアップ”に変更します。

ステージングや合成フルバックアップを行う場合も、スタート タブの設定を変更しま す。

<スケジュール タブ>

バックアップの実行曜日や書き込み方式などを変更する場合は、[スキーマ]の変更や[ローテー ション ルール]などの変更を行います。また[開始日]や[実行時間]も必要に応じて変更します。

[開始日]の指定は過去日付になっています。過去日付のまま保護ジョブが開始さ れると、すぐにバックアップを実施します。

<デスティネーション タブ>

デバイス グループで*(アスタリスク)が指定されているため、ARCserve Backup は利用可能なデ バイスのいずれかでバックアップを実施します。対象のデバイス グループを決める場合は、デバ イス グループを選択(状況によっては新規作成)し、アスタリスク指定を解除します。

重複排除を除き、メディアの必要本数はスケジュール設定とメディア プール設定によって変わり ますが、ローテーション スキーマを利用するため、最低でも 2 本のメディアが必要になります。

(重複排除の場合は 1 本のメディアのみ利用します。)

メディア プールは ASDBPROTJOB が指定されていますが、違う名前を付けることもできます。ま た先にメディア プール マネージャで作成したメディア プールを指定することもできます。(重複排 除を利用する場合は、メディア プールを利用しません。)

メディア プール”ASDBPROTJOB”は保護ジョブの実行時に作成されます。保存日 数や必須メディア数をカスタマイズする場合は、ジョブ実行後に変更します。

② サブミット

バックアップ マネージャの上部にあるサブミット ボタンをクリックし、変更内容を反映させます。

③ ステータス変更

データベース保護ジョブはホールド状態となっているため、実行日時を確認の上、右クリック メニュ ーでレディに変更します。

(イ) カスタム スケジュールで利用される場合

保護ジョブは 1 本のジョブでスケジュールを設定するため、カスタム スケジュールに変更する場合は、フ ルバックアップと差分/増分の組合せはできません。毎回フルバックアップの運用になります。(差分/増分 バックアップをカスタム スケジュールで組む場合は、保護ジョブではなく、後述 6.1.4 の方法で ARCserve Backup のデータベースをバックアップします。)

① スケジュールの変更

<スタート タブ>

標準バックアップが既定値として選択されています。データベースのバックアップ先としてテー プ装置やファイル システム デバイスを利用される場合はそのまま、重複排除を行う場合は、”デ デュプリケーション バックアップに変更します。

ステージングや合成フルバックアップを行う場合も、スタート タブの設定を変更しま す。

<スケジュール タブ>

カスタム スケジュールを選択し、バックアップの繰り返し間隔を指定します。スケジュール方法で はフルバックアップを選択します。(どちらのフルバックアップでも構いません)

<デスティネーション タブ>

デバイス グループで*(アスタリスク)が指定されているため、デバイス グループを選択(状況によ っては新規作成)し、アスタリスク指定を解除します。

メディアの必要本数は重複排除では 1 本、その他のバックアップ装置では、メディア プールによ るデータ維持期間の設定次第で変わります。

またメディア プールに ASDBPROTJOB が指定されていますが、メディア プールを利用しない場 合は、メディア プール名を削除して空欄にします。メディア プールを利用する場合は、違う名前 の指定や、先にメディア プール マネージャで作成したメディア プールを指定することもできます。

(重複排除を利用する場合は、メディア プールを利用しません。)

メディア プールASDBPROTJOBは保護ジョブの実行時に作成されます。保存日 数や必須メディア数をカスタマイズする場合は、後述(ウ)のステップで実施します。

② サブミット

バックアップ マネージャの上部にあるサブミット ボタンをクリックし、変更内容を反映させます。

ジョブのサブミット画面の[実行日時指定]で初回実施日と開始時間を定義します。

[実行日時指定]は過去日付になっています。過去日付のまま保護ジョブが開始さ れると、すぐにバックアップを実施します。

③ ステータス変更

データベース保護ジョブはホールド状態となっているため、実行日時を確認の上、右クリック メニュ ーでレディに変更します。

(ウ) その他

保護ジョブでメディア プールを指定している場合は、メディア プールの設定とグローバル再利用セットの 有効/無効を定義します。

① メディア プールのカスタマイズ

[保存セット内の必須メディア数]と[保存日数]の設定をカスタマイズする場合、保護ジョブが実行さ れる前にメディア プール マネージャで”ASDBPROTJOB”のメディア プールを作成し、運用ルールに 沿った設定値で定義しておきます。

保護ジョブが 1 回でも実施された後にメディア プ ールの設定を変更する場合は、メディア プール マ ネージャに作成されている”ASDBPROTJOB”のプロ パティを開き、[保存セット内の必須メディア数]と [保存日数]の値を変更します。[OK]ボタンをクリッ クすると、定義済みの設定で動いているジョブがあ るため確認画面が表示されますが、[はい]をクリッ クし、値を変更します。

② グローバル再利用セット

複数のメディア プールが存在する場合、メディアの有効利用とバックアップの成功率を高めるため、

他のメディア プールで再利用可能なメディアが存在する場合、ブランク メディアより優先して利用し ます。ARCserve Backup のデータベース専用のメディア プールを利用する場合は、グローバル再 利用セットを解除します。(グローバル再利用セットについては後述 7.9 を参照)

6.1.3 データベース保護ジョブの再サブミット

ジョブ ステータス マネージャのジョブ キュー リストから保護ジョブを削除した場合、サーバ管理(データベース エンジン タブ)から保護ジョブを再登録できます。

(ア) サーバ管理の環境設定の表示

ARCserve Backup マネージャのホーム画面より、右側の青いバーの[クイック スタート]をクリックし、展開 されたメニューから[サーバ管理]を選択します。

サーバ管理左ペインにあるサーバ(1 段階下になっているサーバ)を選択し、画面上部の[環境設定]ボタ ンをクリックし、表示された環境設定で[データベース エンジン]タブをクリックします。

(イ) 保護ジョブの設定

[ARCserve データベース保護ジョブのサブミット]にチェッ クを付け、バックアップ サーバ名(ARCserve Backup のド メイン構成の場合はプライマリ サーバ名)とデバイス グル ープを指定します。

既定値と同じ保護ジョブを作成する場合は、グループに

*(アスタリスク)を指定します。

(ウ) 保護ジョブのサブミット

環境設定画面の[OK]ボタンをクリックすると、保護ジョブが 自動的にサブミットされます。

保護ジョブのサブミットは、保護ジョブが削除されている状態でチェック可能になります。(保護ジ ョブがジョブ キューに登録されている状態だと、チェックボックスはグレーアウトになります。)

6.1.4 データベース保護ジョブを使わないでデータベースを保護する方法

保護ジョブを使わない場合は、他のデータと一緒に ARCserve Backup のデータベースをバックアップします。こ の方法は専用の保護ジョブを利用しないため、管理するスケジュール ジョブの数などが少なくなります。

バックアップ対象として ARCserve Backup のデータベースを含めるには、2 つの方法があります。

ARCserve Backup 導入フォルダと ARCserve データベースをバックアップ ソースとして選択

バックアップのグローバル オプションで設定 (ア) バックアップ ソースとして選択

保護ジョブでバックアップされる 4 つのデータは、バックアップ マネージャの[ソース]タブで 2 つのデータを 選択すると、同様にバックアップできます。([ソース]タブでバックアップ サーバを全選択している場合は、

自動的に対象フォルダが選択されるため、保護ジョブと同じ 4 つのデータがバックアップされます。)

① ARCserve Backup の導入フォルダを選択

ARCserve Backup の導入フォルダをバックアップすると、保護ジョブでバックアップされる以下 2 つ のデータが自動的にバックアップされます。

ARCserve ジョブ キュー

ARCserve カタログ データベース

ARCserve Backup の導入フォルダ (デフォルトのインストールパス) x64 OS: C:\Program Files (x86)\CA\ARCserve Backup x86 OS: C:\Program Files\CA\ARCserve Backup

② ARCserve Backup データベースを選択

”ARCserve Backup データベース”をバックアップすると、保護ジョブでバックアップされる以下 2 つ のデータがバックアップされます。(ARCserve Backup データベースはバックアップ サーバのノー ドを展開すると表示されます。)

SQL Server 惨事復旧エレメント

ARCserve データベース (Microsoft SQL Express インスタンス)

SQL Server 惨事復旧エレメントはフルバックアップ指定日のみバックアップします。

バックアップ方法で増分が指定されている場合、ARCesrve データベース (Microsoft SQL Express インスタンス)は差分方式でバックアップします。

(イ) グローバル オプションで設定

保護ジョブでバックアップされる 4 つのデータは、グローバル オプションの設定でも同様にバックアップでき ます。この方法はバックアップ マネージャの[ソース]タブで一部のデータのみを選択している場合に、

ARCserve Backup の導入フォルダや ARCserve Backup データベースを[ソース]タブで選択する必要が なく、最小限のバックアップで保護ジョブと同じ 4 つのデータをバックアップできます。

設定はグローバル オプションの[操作]タブで以下 3 つのチェック ボックスにチェックを付けるだけです。

(グローバル オプションの表示は、バックアップ マネージャ上部の[オプション]ボタンをクリックします。)

ARCserve Backup データベース

チェックを付けることで[ARCserve データベース用 SQL Server 惨事復旧エレメント]にもチェック が付き、ARCserve データベース (Microsoft SQL Express インスタンス)と、 SQL Server 惨 事復旧エレメント”がバックアップされます。

ジョブ スクリプト

ARCserve ジョブ キューがバックアップされます。

カタログ ファイル

ARCserve カタログ データベースがバックアップされます。

“SQL Server 惨事復旧エレメント”はフルバックアップ指定日のみバックアップします。

バックアップ方法で増分が指定されている場合、ARCesrve データベース (Microsoft SQL Express インスタンス)”は差分方式でバックアップします。

関連したドキュメント