L群
D: ダミー項目
項目内容
<集団場面でみられる様子>
じっと椅子に座っていられない きょろきょろする
順番を守らないで、横から入り込もうとする 椅子に座っている時、他児に話しかける D 新しい場面ではなかなか慣れない
椅子の背もたれに座る
保育者が絵本や紙芝居を読んでいる時に発言する 列から飛び出す
D 騒がしい場面が苦手である 他児の過ちを何度も指摘する
クラス全体に何かを尋ねた時に、いちばん最初に発言したがる ゲームや競争で一番にならないと気がすまない
「ちらっと見ただけで」すばやく物事を判断する D 予定が急に変わると混乱する
間違ったことをすると恥ずかしがる 集団で移動する時、ついてこない 他のクラスの活動が気になる
4.02 (1.07)
3.97 (0.97) 4.01 (0.94)3.93 (1.20)
3.50 (1.26)2.63 (1.34) 3.18 (1.31)
3.99 (0.98)2.76 (1.32) 2.98 (1.35)
3.09 (1.50)3.15 (1.47) 2.71 (1.41) 2.67 (1.27) 2.79 (1.20) 3.50 (1.25) 2.73 (1.25)
<製作・課題・遊びのなかでみられる様子>
好きなことには集中する
目標に適した手段・道具を選べない
課題制作の作業手順を説明通りにできない 遊びのグループの間を転々とする
課題の材料を見ると、すぐ手を出す D 好きな物を持っていないと気がすまない D 水遊びに固執する
同じことを何度も繰り返す 作品などを早く作り終える はさみをうまく使えない
課題が上手にできても喜ばない
自分の不得意な課題に取り組もうとしない D ぶつぶつ独り言をいう
はずむボールなどを上手くつかめない 遊んでいても楽しそうではない
砂遊びを嫌がる
他の子の作っている物に手を出す D 決まった遊びをしたがる
次々に遊びを変える
作ったそばから、すぐ壊してしまう
4.10 (1.04) 3.01 (1.18) 3.33 (1.33) 2.75 (1.26) 3.57 (1.15)
3.20 (1.34)2.69 (1.17) 3.52 (1.21) 2.62 (1.22) 2.99 (1.33) 2.40 (1.19) 3.58 (1.24) 2.96 (1.38) 2.95 (1.26) 2.15 (1.09) 1.94 (1.04) 3.31 (1.29) 3.19 (1.32) 3.ll (1.19) 2.57 (1.26)
̲32‑
D:ダミー項目
項目内容
<生活・その他の場面でみられる様子>
着替えなどに時間がかかる
午前中よりも午後になると集中できない 転んだり、けがをしたりする
昨日のことでも忘れている
食事の最中に立ったり、歩き回ったりする けがをすると激しく泣く
突然、奇声を上げる
洋服の前後を間違えて着る 高いところによじ登る 以前のことをよく覚えている 満足を先に延ばすことが難しい 一度怒るとなかなかおさまらない 同じ失敗を何度も繰り返す D 食べ物の好き嫌いが激しい
日によって調子の良いときと悪いときの波が大きい D 手をひらひらさせる
ぎこちない走り方をする お昼寝の時間に寝つきが悪い おしぼりをうまく絞れない D シール、マークなどに固執する
一日の中でも感情の起伏が激しい コップの水などをこぼしてしまう
3.44 (1.35)
2.73 (0.93)
2.79 (1.23)2.87 (1.25)
3.28 (1.43)3.29 (1.25)
2.95 (1.39)
2.78 (1.24)
3.01 (1.32)
3.13 (1.12)
3.61 (0.98)3.76 (1.14)
3.60 (1.06)
2.96 (1.29)
3.87 (0.98)1.72 (1.18)
2.45 (1.42) 3.29 (1.53) 3.09 (1.34)2.43 (1.19)
3.43 (1.20)2.41 (1.17)
研究Ⅱ
保育コンサルテーションに基づく幼児の対人行動の変化
‑ 「否定的行動」と「身体接触」を中心に一
本細一夫・杉村僚子
Ⅰ.問題と目的
研究Ⅰから保育の場における「気になる」子どもの行動特徴として・ 「対人的トラ ブルJ r落ち着きのなさJ r興味・関心の狭さ」 「ルール違反」があげられることが示 された。これらの行動特徴を持つ子どもは・一般に・同年齢の子どもたちと仲間関 係を形成したり、特定の他児との友だち関係を形成・維持していく上である種の困 難さを抱えていると考えられる。また・このような仲間関係・友だち関係の形成・
維持の困難さは、集団保育場面への不適応の原因であると同時に不適応の結果であ ると考えられる。集団の中で、幼児は、他児とのかかわりを楽しむと同時に・他児 との相互作用を通して様々な社会的ルールを獲得していく。仲間関係や友だち関係 がうまく形成されていない場合、そのような機会が制限されると考えられる。その 点で、「気になる」子どもたちの保育に関するコンサルテーションの主要な目榛の1 っとして、子どもの対人関係の改善があげられるであろう。
以上の親点に立ち、本研究では、保育所におけるr気になる」子どもの特徴とし て考えられる行動候向を有するある5歳児の保育に対するコンサルテーションの試 みを報告する。その際、保育者に関しては主として当該児に対する「注意」行動の 変化に焦点を当て分析を進める.また・当該児に関しては集団場面からの「逸脱行 軌、保育者、他児に対する「否定的行凱「身体接触」の変化に焦点を当て分析を 進める。その結果に基づき、保育者の行動変容・物的環境構成の変化と当該児の行 動変容の関係を明らかにすることを本研究の第1の目標とする。さらに・幼児の対 人関係の形成における「身体接触」の役割について知見を得ることを第2の目的と する。
・34・
Ⅱ.方 法
1.対象児:観察開始時に6歳4か月の男児(以後、 R児と表記する)。 3歳児か ら現在の保育所に入所していた。
2.コンサルテーションの期間: 2000年10月、 11月、 2001年1月に保育所を
訪問し、 R児の行動観察を行うと共に、 11月の保育カンファレンスに参加した。3.コンサルテーションの流れ:
(1)問題の発生状況:保育者の話によると、 R児は自分の気の向くままに動 くなど、自己中心的な行動が多いということであった。また、他児との関係では相 手の気持ちに気づくことが難しく、他児との間でトラブルが多いと捉えられていた。
一方、保育者との関係では、身体接触を求めることが多く、保育者に認められるこ とを期待していると捉えられていた。このようなR児の特徴は、表1に示すとおり である。
く2)アセスメント:保育所側からの依頼を受け、保育所を訪問し、対象児の 行動、クラスの状態をVTRにより記録した。また、担当保育者に遠城寺式発達検 査、津守式発達診断法の項目を用いて、子どもの発達状態の聞き取り調査を実施し
た。その結果、特に大きな遅れは認められなかった。
(3)コンサルテーションの内容: R児についての保育者記録、発達検査の項 目を用いた子どもの発達状態についての聞き取り調査、行動親察、保育者の要望に ついての聞き取りなどの結果に基づき、主として以下の提案を行った。
①対象児について:対象児の安定と他児からの否定的評価の増加を抑制するこ とを目的として、対象児に対する保育者の注意を減らすことを提案した。
②物的環境について:主としてR児と比較的トラブルを起こしやすい他児との トラブル頻度の減少を目的として、 R児と他の男児1名が互いの行動を頻繁にモニ ターしにくい位置に座らせることを中心に、テーブルの配置と班構成の変更を提案
表1 R児についての保育者の記録
領 域 状 態
基本的生活 生活行動 習慣
身の回りのことはほぼ自分で行えるが,おしぼりしぼ りや持ち物の準備,片付け,着脱など面倒がったり, 自分の興味の向く遊びなどに気をとられ,自分から進 んで取り組むことが難しい.保育者が個別に次の活動 への誘いがけをしたり,最後まで行えるように側で見 守ったりしている.
箸使用.メニューによっての残食や他児が食後に遊び 始めるのをみて, 「もういらない」と残したりする.
自立 特になし
運動機能 粗大運動 運動遊びは好み,意欲的であり,ギャロップ,ケンケ ンパー,鉄棒前回り,跳び箱,長縄飛びなどができ