空間知能化システム構築におけるセンサ技術の教育を,図5-2に示したステップに従っ て次の大学,学部で実践した.カッコ内は受講学生数を示す.
・東京電機大学,理工学部(4年17名,修士3名)
・東京電機大学,未来科学部(4年9名,修士4名)
・芝浦工業大学,システム理工学部(3/4年10名)
・芝浦工業大学,工学部(3/4年10名)
実践の方法は,学習のステップ1および2として手順書に従った講義を行った.学習内 容は,センサデータを効率よく収集する技法を習得することにあり,センサ個別の動作原
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理の説明は代表的なセンサに留めた.また,説明に使用したセンサの種類については,普 段センサ素子などのセンサ技術に馴染んでいない理工系学生がセンサ技術に取りつきやす いように,身近に存在する温度センサ,照度センサなどの物理量・静的変化を検知するセ ンサ技術から始め,物理量・動的変化を検知するセンサ,化学センサの順にセンサ技術の 講義を行った.
ステップ1の教育の狙いは,空間知能化システム構築においてセンサを活用できる技術 習得に重点をおいており,センサの基本を理解した上で,空間知能化システム構築に必要 なセンサデバイスの接続形態,用途別センサの種類を学習した.最初の講義では,センサ の原理による分類をもとにセンサ活用方法の説明を行ったが,活用技術の理解が進まなか ったことから,センサとマイクロコンピュータとの接続形態による分類方法を追加しセン サ活用方法を講義することにより,センサ活用技術の理解を進めることができた.追加し た手順書例を図5-4に示す.センサ本体の中身についてはブラックボックス化し,センサ とマイクロコンピュータの接続インタフェースを,図5-4の①デジタル,②アナログ,③ A/D変換後のデジタル,④解析処理後のデジタルの4種類について学習した.
図5-4 センサの接続形態
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ステップ2の教育の狙いは,センサハードウェア単体では測定しきれない部分を,ソフ トウェアでどのように補完するかを学習した.
ステップ3のプロトタイピング演習は,次に示す(1)水耕栽培を例としたプロトタイ ピング学習と,(2)学生各自の研究テーマにおいてセンサを使ったプロトタイピング学習 の2通りの方法で行った.
(1)水耕栽培のプロトタイピング
水耕栽培プロトタイピングでは,固定設置した温度センサ,湿度センサ,照度センサを 用いて温湿度と照度の変化をセンシングし,クラウド上のアプリケーションで表示する仕 組みの理解と,RGB調光用PWM制御回路を用いたLEDのRGB照度制御方式を習得した.
各種センサを動作させるだけでなく,センサデータとクラウド上の分析ソフトと連携した 処理を行うことが重要なことから,システム全体を理解するために用いた手順書例を図5-4 に示す.図5-5のセンサデータの処理として,ArduinoとProcessingを用いたIoTデバイス の制御方式,クラウド上のXivelyの活用,下りデータの送信方法を学習した.プロトタイ ピングについては,水耕栽培において温湿度,RGB照度の制御を通して,基本的なセンサ の活用技術を習得できた.
図5-5 手順書例(プロトタイピング演習)
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(2)学生自身の研究テーマにおけるプロトタイピング
センサを活用する研究テーマの学生に対しては,各自の研究テーマへのセンサの適用方 法,より効果の上がるセンサの組み合わせ使用方法の工夫検討を行った.