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ステークホルダの関心事に基づくドメイン固有 SRS 構成モデルの設計プロセス

(1) SRS構成モデル展開表の関係モデル

ステークホルダの関心事からドメイン固有 SRS 構成モデルを導出する方法として,本研究では,品 質機能展開(QFD:Quality Function Deployment)の考え方を導入する.

図 5-2は図 5-1のメタモデルに基づきステークホルダの関心事からドメイン固有SRS構成モデルを 導出する4 つの展開表間の関係を表している.本研究では,これをまとめてSRS 構成モデル展開表と 呼ぶこととする.関心事展開表は,ドメイン特性展開表とパースペクティブ展開表の展開結果を入力と して,ドメイン特性に関する関心事を展開する.要求項目展開表は,関心事展開表の展開結果を入力に,

参照SRS 要求項目と追加SRS 要求項目を展開する.なお,各展開表の中の矢印(↲)は行列の展開す る向きを示している.例えば,ドメイン特性展開表では製品ドメインからドメイン特性へ展開を行うこ とを意味する.

本研究では,SRS 構成モデル展開表によって図 5-1 に示したメタモデルの各クラスを具体化してい ドメイン特性に

関する関心事 ステークホルダ

《Mix-in》

ドメイン依存 要求項目 パースペクティブ

ドメイン特性 1 製品ドメイン

ドメイン固有 SRS構成モデル

ドメイン非依存 要求項目 参照SRS 要求項目 (ISO29148) 1..n

1

n

1 1

1 1..n ドメイン

特性展開表

関心事 展開表

パースペクティブ 展開表

要求項目 展開表

図 5-2 SRS構成モデル展開表 (2) SRS構成モデルの設計プロセス

前節で示したSRS構成モデル展開表に基づき,本研究では図 5-3に示す次の6つのステップから構 成されるSRS構成モデルの設計プロセスを提案する.

ステップ(1): 既存のSRS構成モデルの中から,ドメイン固有のSRS構成モデルを設計するための 最適な参照SRS構成モデルを選択する.

ステップ(2): 複数の製品ドメインから各ドメインの特性を展開する.

ステップ(3): ステークホルダが持つパースペクティブを展開する.

ステップ(4): テップ(1)とステップ(2)で展開したドメイン特性とパースペクティブから,ステ ークホルダがドメイン特性に関して持つ関心事を展開する.

ステップ(5): まず初めにドメイン特性に関する関心事と参照SRS 構成モデルの要求項目の対応付 けを行う.続いて,参照SRS構成モデルとの対応関係が見つからなかったドメイン特性に関する関

ドメイン特性展開表

要求項目展開表 製品ドメイン

パースペクティブ展開表

関心事展開表

ドメイン関心事

参 照SRS

要 求項 目 追 加SRS

要 求項 目 ドメ

イン 特 性

パースペクティブ ステ

ー クホ ルダ クラ ス

心事に対して,それらの関心事に関する要求を表現するための要求項目を定義する.

ステップ(6): 新たに定義した要求項目を追加することで参照SRS 構成モデルを拡張し,ドメイン 固有のSRS構成モデルを設計する.

以降の節では,自動車ソフトウェア向け SRS 構成モデルの設計を例に各ステップの詳細について説 明する.

図 5-3 SRS構成モデルの設計プロセス

(4)ドメイン関心事の展開

(1)参照SRS構成モデルの選択

(5)ドメイン特性に関する関心事からSRS要求項目への展開 参照SRS

構成モデル

ドメイン固有 SRS構成モデル ドメイン特性

(2)ドメイン特性の展開 (3)パースペクティブの展開

(6)参照SRSの拡張

パースペクティブ

ドメイン特性に 関する関心事

追加要求項目