第 3 章 ロボットの操作における「も どかしさ」と「おもしろさ」どかしさ」と「おもしろさ」
3.3 パネルロボット INAMO の設計と実装
3.3.2 INAMO のシステム構成
パネル型ロボットINAMOのシステム構成図を図3.3に示す。図3.3に示すよう
に、INAMOの外形は、正六角形の角を丸めた形をしている。これは、直径176 mm
の円から、3辺を同じ176 mmの円で削り取った大きさになっている。また、厚さ は55 mm、重さは1036 gである。INAMOを設置する床材や、コントローラに対 する人の操作によって多少の変動はあるが、INAMO自身は1 rps程度で回転する。
以下にその主な機能などを順に説明する。
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(a)接続状態 (b)反発状態(LED青色) (c)反発状態(LED緑色) 図3.4: 電磁石による接続状態の違い
動きを生み出すフライホイール
INAMOの内部にはフライホイールと呼ばれる金属製の円盤が内蔵されている。
その円盤を高速回転し、停止させ逆回転を与えると発生する慣性モーメントによ
り、INAMO本体が回転する。
INAMOは人と同じ場で遊ぶこととを想定している。身体的なインタラクショ
ンを考慮すると、モータやタイヤなどのアクチュエータが外部に露出しておらず、
INAMOと安全に関わることが出来る。
また、遊びの側面から考えると、INAMOの外見からでは、どのように動くの か、実際に動いていてもどのような原理で動いているのか判断するのかわからず、
「未知のもの」として捉えられ、INAMOに対して新奇性を抱きやすくなり、操作 してみたいと人を惹きつける要素になっていると考えられる。
INAMO同士の離合集散を行う電磁石
INAMOの各頂点には、電磁石が搭載されている。この電磁石の極性を切り替
えることによりINAMOの同士の離合集散を切り替えている。6ヶ所の内どの電磁 石が励磁状態になっているか視覚的に確認できるよう、電磁石上部に青色と緑色 のLEDを1つずつ取り付けている。LEDの色はコイルの極性によりその色を使い
図3.5: 有線コントローラ 図3.6: INAMOの通信イメージ 分けている。そのため、同じ色同士の場合だと、極性が同じになるため反発しあ うようになり、違う色同士の場合は極性が異なるため引力が発生し、INAMO同士 がくっついた状態になる(図3.4)。このLEDの明滅や色の状態の切り替えによっ
てINAMOのどの頂点が接続状態あるいは、反発状態になっているかが判断でき
る手がかりになっている。
INAMOの制御と通信機能
フライホイールの回転速度や加速度、回転方向を調整するために、ブラシレス DCモータの電圧・電流を制御している。また、INAMOと外部の制御用PCとは 無線通信によって、PCからINAMOへの命令、INAMOの状態(INAMOのどの辺
が別のINAMOと接続状態にあるか)をPCに送信している。操作者は、INAMO
をジョイスティック型のコントローラを用いて操作する。コントローラは、図3.5 にあるような自作の有線接続によるものと、任天堂社のjoy-conを持ちいた無線接 続のどちらかを選択し操作することができる。これらのコントローラから、PCを 経由することで、INAMO内のフライホイールの回転量と回転方向を操作できる ようになっている(図3.6)。ジョイスティックを倒す方向でフライホイールの回転 方向を、ジョイスティックを倒している時間でフライホイールの回転量を制御する ことができるようになっている。
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図3.7: オープンキャンパスでのデモンストレーションの様子
INAMOの電磁石の切り替えについては、自動的に行われるようプログラムされ
ている。そのため、コントローラを用いて操作する場合には、電磁石のON/OFF を気にすることなく、INAMOの操作そのものだけに集中することができる。ま た、ほかのINAMOとは6辺にそれぞれ設置されたIRセンサを用いたIR通信に よって、情報の受け渡しを行い、隣接する他のINAMOの存在を確認すると、相 互の電磁石を自動的に切り替えるようにしている。