第 5 章 システム 2 の開発
5.1 ハードウェアの改良
システム 2 の開発
第 5 章
システム 2 の開発
システム 1 を使ったユーザテストで判明した各問題に対して,以下のような 改良を加えたシステム 2 の開発を行った.尚,各改良項目にはそれに対応する 問題点がある場合はその番号(問題点1-1等)を振った.
尚,システム2とは97ページにある表 4の通り,顔認識はFacetracker,深 度データ処理はNearest Point法,そしてゲームアプリケーションは魚取りゲー ムで構成されている.
5.1 ハードウェアの改良
5.1.1 より大きな外部ディスプレイの採用( 問題点 1-1 )
先のユーザテストでは,児童が画面に近づいてプレイをしようとする事態が 頻発した.この原因としてはラップトップ付属のディスプレイ(15.6 inch)が 小さかったことにあると考え,このシステム 2 ではより大画面の外部ディスプ レイ,Dell U2212HM (21.5 inch, IPS液晶)を使うことで対処した.(図 16)
5.1 ハードウェアの改良 35
このディスプレイを選んだ理由としては,価格が安いこと(約 1 万 5 千円), IPS液晶を採用していること,ディスプレイの高さを無断階で変更可能なこと,
ピボット(ディスプレイを縦にすること)が可能であることが挙げられる.価 格の安さは,将来的に学校や家庭で本システムを導入する際に重要な要素であ り,IPS 液晶は視野角が広いためよく見えるようにするための角度調整の必要 がなく楽であり,また、画面を縦向きに配置した場合も TN 液晶と違い,問題 なく見ることができる.ディスプレイの高さが自由に変更できることは,ユー ザの視線位置の調整を容易に行えるため利点がある.ピボットは,縦長の画面 の使用に繋がり,縦長の画面を生かした縦スクロールゲームの製作など,今後 のゲームアプリケーションの幅を広げる際に有利であると考えた.
5.1.2 センサ配置の変更(問題点 1-2 )
システム 1 ではディスプレイ上部に配置していたが,この配置ではゲームを プレイする児童の顔の向きがセンサの方向に向かず,認識が失敗する場面が多 く見られた.これに対しシステム2では,図 16のようにセンサをディスプレイ の前方に設置した.これによってゲームをプレイする際にディスプレイを見る 顔の向きが自然とセンサの方向と同じになるようになると考えた.尚,センサ は後述する Xtion に変更し,その Xtion の足場には透明なアクリル板を使用し た.このアクリル板の足場の高さは 18cm であり,センサの背後はオクルージ ョンが生じるためその部分の表示は見えないが,足場は透明なため背後の表示 も見ることが可能である.
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図 16 システム 2で使用した外部ディスプレイ及びセンサ配置
図 17 システム2のハードウェア構成・配置
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5.1.3 センサの小型化
システム1で使用したKinectセンサの場合,ディスプレイの前面に配置する と大きすぎてしまうため,システム2では図 18右側のASUS社のXtion PRO LIVE を採用した.このXtionはKinectと同等の性能を有しながらも大幅に小 型になり,かつ USB 端子のみでの使用が可能である.Kinect には角度調整用 のモーターがあるが,このシステムではそれは使用しないため,Xtionにするこ とで不利になることはなく,USB接続のみで稼動する点による実験での取り回 しの良さなどの利点の方が大きい.サイズ等の比較は次の表 2の通りである.
図 18 Kinect (左) とXtion PRO LIVE (右)
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表 2 Kinect と Xtion PRO LIVEの比較
(RGBカメラ・深度カメラ欄の太字は本研究で使用した設定)
Kinect Xtion PRO LIVE
サイズ 28cm×6.5cm×7cm 18cm×3.5cm×5cm
RGBカメラ解像度
(フレームレート)
1280×960 ( 12 fps ) 640×480 ( 30 fps )
1280×1024 ( 15 fps ) 640×480 ( 30 fps ) 深度カメラ解像度
(フレームレート)
640×480 ( 30 fps ) 640×480 ( 30 fps ) 320×240 ( 60 fps ) 有効距離 0.8m~4.0m 0.8m~3.5m
画角 水平 57°垂直 43° 水平 58°垂直 45°
重量 1360g 225g
外部AC電源 必要 不要
(USBバスパワー) 消費電力 12W 2.5W以下
チルトモーター 有 無
マイク 4個 2個
商用利用 不可 可