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キューボイド順テクスチャベース法の評価

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第 4 章 評価 32

4.4 キューボイド順テクスチャベース法の評価

予備評価1より,キューボイドのサイズが83であれば,テクスチャキャッシュ に乗ると予想できる.予備評価2より,キューボイドのサイズが323以下にな ると,頂点プロセッサの処理時間が全体の処理時間に影響を及ぼすことが懸念 される.実際にキューボイド順テクスチャベース法によるボリュームレンダリ ングを行い,いくつかのサイズのキューボイドを用いて,レンダリング速度を 評価した.

使用したボリュームテクスチャのサイズは,5123である.キューボイドの面が 視線に対して垂直となる角度において,スクリーンサイズが5122,各キューボ イドにおけるスライスの枚数がキューボイドの1辺の長さとなるよう設定した.

キューボイドのサイズを変化させながら,レンダリング速度を計測した.キュー ボイドの総数は,(512/キューボイドの1辺の長さ)3である.テクスチャ座標を X軸を中心に0360の範囲で回転させた場合の評価を図17に,テクスチャ座 標をY軸を中心に0360の範囲で回転させた場合の評価を図18にそれぞれ示

す.なお,キューボイドのサイズを83とした場合は,途中でGPUがハングアッ プし,レンダリングできなかった.

0 2 4 6 8 10 12 14

0 45 90 135 180 225 270 315 360

FPS

angle

5123 2563 1283 643 323 163

図17: キューボイドのサイズと速度の関係(X軸中心)

0 2 4 6 8 10 12 14

0 45 90 135 180 225 270 315 360

FPS

angle

5123 2563 1283 643 323 163

図18: キューボイドのサイズと速度の関係(Y軸中心)

キューボイドのサイズについて,5123 643の範囲では,最良の性能は5123 の13.9FPSからほとんど変化しない.最悪の性能は5123の1.8FPSから643

5.3FPSへ向上している.323では,最良の性能は10.5FPSに低下し,最悪の性

能は5.9FPSに向上している.163では,全ての視点においてレンダリング速度

が大きく低下している.

予備評価1におけるレンダリング速度の推移とは異なっているが,予備評価 1ではボリュームテクスチャの特定の断面がタイル状に繰り返しマッピングさ れるため,アクセスパタンがキューボイド順テクスチャベースとは根本的に異 なる.

キューボイドのサイズが83である場合にレンダリングできなかったのは,GPU が保持できるテクスチャ数の上限を超過したためであると思われる.キューボ イドの総数は643 = 262,144個 である.グラフィクスAPIには,テクスチャの 総数に関する制限はない.GPUの制限により,上限が存在するものと思われる.

キューボイドのサイズが323以下になると,レンダリング速度は表2の処理 時間と等しくなっている.よって,323以下のサイズでは頂点プロセッサの処理 とテクスチャ切り替えの処理が性能のボトルネックとなっている.

最悪の性能の改善 ボリュームを回転させながら観察する際,滑らかな移動を 実現するためには,視点によるレンダリング速度の変動がなるべく小さいこと が望まれる.この場合,最悪の性能を向上させることが重要である.そのため に最良の速度が多少低下しても,許容される.

図17, 18より,キューボイド分割を行わない場合,最悪の場合のレンダリング

速度は1.8FPSである.最悪の性能が最大となるのは,キューボイドのサイズを

323にした場合で,5.7FPSまで改善している.この時,最良の性能は13.9FPS

から10.5FPSに低下している.最悪の場合の性能向上が目的であり,最良の場

合の性能低下は許容される.

キューボイドのサイズが83程度まで小さければ,テクスチャキャッシュを最大 限に利用でき,最悪の場合のレンダリング速度が大きく向上すると考える.し かし,このサイズでは,頂点プロセッサの処理とテクスチャ切り替えの処理が ボトルネックとなり,最良・最悪ともにレンダリング速度が大きく低下してし まっている.

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