カメラの移動速度を推定する方法には,慣性センサを用いる方法等,様々な方法が 考えられるが,本研究では,システムのハードウェアを簡略化するために,撮影して
得られるcolor画像とdepth画像のみを用いて推定する.環境内には自然特徴点と呼ば
れる,環境に存在する配管等の設備の角の点や輝度の変化が大きい点が存在している.
本システムでは,この環境内の自然特徴を用いてカメラの移動速度を推定する.
以下,本システムでカメラの移動速度を推定する方法について述べる.まず,撮影 して得られたcolor画像から自然特徴点を抽出し,前フレームで抽出された自然特徴点 と特徴点マッチングを行う.次に,特徴点マッチングによってペアと認識された特徴 点同士の画像上でのピクセルの座標の差(移動量)を計算し,過去5フレーム分の移動 量の平均を求めて,本システムで表示するカメラ移動速度とする.
本システムでは,このカメラ移動速度を,図3.18に示すようにスライドバーを用い てユーザに提示する.スライドバーを用いることで,ゲージの右端を許容できる速度 の上限としたときに,現在の速度が許容値と比べてどの程度の割合であるかを直観的 に理解できるようになると期待できる.本システムでは,事前調査で撮影を行った際 に許容できたおおよその速度を上限値とし,その上限値に対する現在のカメラ移動速 度の割合をスライドバーで表示する.また,その割合に応じて,ユーザが移動速度を どのように変化させるべきかを理解しやすくするために,値に応じてスライドバーの 色を緑,黄,赤と変化させて表示する.本システムでは,現在のカメラ移動速度が上限 値の6割未満の場合は緑色,6割以上8割未満の場合は黄色,8割以上の場合は赤色で
毎フレーム処理
存在する各ボクセルを順次処理
ボクセルの正負 を確認 正
負
隣接の6ボクセル
隣接ボクセル の正負を確認
正
負
差の絶対値を 確認
閾値より小さい
閾値より大きい
隣接ボクセル:
既撮影領域と未撮影領域 との境界
確認したボクセル:
既撮影領域
隣接ボクセル:
モデルの表面
上記以外のボクセル:
未撮影領域
:ループの開始
:条件分岐
:ループの終了
:処理
図 3.14: ボクセル領域を分類する処理の流れ
未撮影領域と既撮影領域との 境界を球で表示
図 3.15: 境界を球で可視化する際のイメージ図
環境内の物体の奥にある球を 半透明で表示
図 3.16: 物体の背後にある球の可視化イメージ
カメラと被写体の距離が近すぎる場合 注意喚起を行う
カメラとの距離が近過ぎます
図 3.17: カメラと被写体との距離が近すぎる場合の提示イメージ図
表示する.それぞれスライドバーが緑色,黄色,赤色となっている例を図3.19に示す.