運転のしかた
◆ リコイル始動の場合
* 暖機運転をじゅうぶん行なわないと,主変速 レバーを[前進]側または[後進]側に操作 したときに,エンジンが停止することがあり ます。
* キースイッチを[始動]位置に回して5秒たっ ても始動しないときは,いったんキーを[停 止]位置にして,30 秒ほど休止してから,エ ンジンを再始動してください。5秒以上の使 用は故障の原因になります。
* エンジン回転中に,キースイッチを[始動]
位置に回すと故障の原因になります。
エンジン始動後,エンジンの調子を確認しながら ゆっくりとチョークレバーを押込んだあと,約5 分間は負荷をかけずに暖機運転を行なってくだ さい。
* オイルを各部にじゅうぶんゆきわたらせるた めで,始動してからすぐ負荷をかけると,運 転部分の焼付きや破損などの故障の原因にな ります。
■バッテリが上がったときの始動のしかた
バッテリ上がりによりセル始動でエンジンが始 動できなくなったときは,バッテリの補充電又 は,交換を行なってください。
(106 ページ参照)
* 施肥仕様は,セル始動できないほどバッテリ が弱っている場合は,施肥ブロワの回転が不 安定になります。施肥作業する時は,必ず事 前に充電してください。
* バッテリの近くに裸火(マッチ,ライタ,タ バコの火など)を近づけたり,(+)端子と
(-)端子が金属工具やブースタケーブルな どの接触によって起こるスパークをさせな いでください。バッテリのガスで引火爆発す るおそれがあります。
運転のしかた
■停止のしかた
1. アクセルレバーを戻して[ ]位置にします。
2. 主変速レバーおよび植付クラッチレバーが
[N](中立)位置にあることを確認します。
3. キースイッチを[停止]位置にしてエンジン を停止します。
* エンジン停止中でキースイッチが[運転]位 置の状態のまま長時間放置するとバッテリ上 がりの原因となります。
* エンジン停止時の爆発音を防ぐため,必ずア クセルレバー[ ]位置に戻してからエンジ ンを停止してください。
移動走行について
この田植機は,道路運送車両法の保安基準に適合 していませんので,法令により公道は走行できま せん。従って,公道を移動するときはトラックな どで輸送してください。
* 安全のためヘルメットを着用してくださ い。
* 周りが暗いときは,ヘッドランプを点灯し てください。
* 苗ステーは,後方に倒れないようにラック の取付部に取付けてください。
* 10cm 以上の段差(あぜやコンクリート畦畔 など)のあるところではあゆみ板を使って ください。
* 機械には運転者以外は乗らないでくださ い。また,苗のせ台及び予備苗のせ台の苗 やホッパ内の肥料[F 仕様]は取出し,ス テップなどには障害物となるような物は置 かないでください。
* 植付部は上昇位置で油圧をロックし下降防 止を行なってください。また,ラインマー カ・隣接マーカ・マスコット・あぜごえアー ムは収納状態にしてください。
* 暴走や転倒をしてケガをするおそれがある ので,あぜごえや傾斜地(あゆみ板や坂道 など)を走行するときは,下記事項に注意 し , スライド式予備苗のせ台は収納位置に してください。
A
走行速度を落とす。(ゆっくりと走行す る。)A
主変速レバーで走行と停止を行なう。(ブレーキペダルは操作しない。)
A
あぜや斜面に対して直角に走行する。A
あぜや斜面に対して上り方向は後進,下 り方向は前進で走行し,前輪ペダルを踏 込む。A
あぜや斜面の走行途中に急なハンドル 操作や副変速レバーの操作及びブレー キペダルを急に踏込まない。運転のしかた
* 植付部を下降した状態で走行すると,フロー トや作溝器,ふく土板[F 仕様]が破損する ことがあります。
■移動走行前の準備
1. 平たんな場所に機体を止め,エンジンを停止 します。
2. 左,右のラインマーカを収納し,フックに固 定します。
スプリングのフックを引き,マーカをパイプロッ ドから抜取ります。
3. 左,右の隣接マーカを前方に収納します。
4. マスコットを[収納]位置にします。
* 下記のようなところを走行するときは,暴走 や転倒をしてケガをするおそれがあるので 注意してください。
A
両側が傾斜していたり,溝のある道路の 路肩A
道幅に余裕がなく高いところにある道路(土手)
A
路肩の弱い道路A
路面の凹凸(溝や穴・窪地など)の落差 の大きいところや路面が草などでおおわ れて良く見えないところA
左又は,右に 15 度以上傾斜しているとこ ろ* 機械から降りて走行するときは,下記事項に 注意してください。
A
アクセルレバーを[始動]位置,副変速 レバーを[圃場作業]位置にし,主変速 レバーを最低速で操作して周囲の安全や 足元に注意しながら走行してください。A
傾斜地では,副変速レバーを絶対に操作 しないでください。副変速レバーを[N](中立)位置にするとブレーキが効かず に,機械が自重で動き出し,急降下しま す。
* 苗のせ台及び予備苗のせ台にある苗や苗す くい板は,すべて降してください。
* ホッパ内の肥料はすべて排出して空の状態 にしてください。[F 仕様]
* ステップの回りに物は置かないでくださ い。
* 水平で平たんな場所で行なってください。
運転のしかた
5. 主変速レバーを[N](中立)位置にします。
6. 副変速レバーを[N](中立)位置にします。
7. エンジン始動後,駐車ブレーキを解除して植 付クラッチレバーを操作し,植付部を上げて 最上昇位置にしたあと,油圧ロックレバーを
[閉]位置にして植付部の下降防止をします。
* 駐車ブレーキを掛けた状態又は,ブレーキペ ダルを踏み込んだ状態では,植付部は上昇し ません。
[450P・500P]
8. ロータ自動スイッチを[OFF](切)にします。
[450P・500P]
運転のしかた
9. 苗のせ台を機体中央の位置に移動します。
(1) 駐車ブレーキを解除して副変速レバーを
[N](中立)位置にします。
(2) 植付クラッチレバーを[植付]位置にし ます。
(3) 主変速レバーをゆっくり[前進]側に動 かします。
(4) 後方の苗のせ台の動きを確認しながら機 体中央の位置で植付クラッチレバーを [ 下 ](下降)位置にして植付部の駆動を 停止します。
(5) 主変速レバーを[N](中立)位置に戻し ます。
(6) 駐車ブレーキを掛けます。
10.ホッパのふたをフックでロックします。[F 仕 様 ]
運転のしかた
■発進のしかた
運転席下のスナップピンとロッドを抜いて調整 します。(10 ページ参照)
(26 ページ参照)
1. 副変速レバーで速度を選びます。
2. ブレーキペダルを離します。駐車ブレーキが 掛かっているときは,ブレーキペダルを踏込 んで駐車ブレーキを解除します。
* 始動操作は,運転席で必ず行なってくださ い。
* 周囲の人に合図をしてから始動してくださ い。
* 急発進は危険ですので,ゆっくりと発進し てください。
* 坂道など傾斜地で発進するとき,副変速レ バーを操作するときはブレーキペダルを必 ず踏込んでください。機体が動き出して急 降下するおそれがあります。
* ブレーキペダルを踏込んだあと,再発進す るときは主変速レバーを[N](中立)位置 にいったん戻してください。