• 検索結果がありません。

ウォーターズのソリューション Alliance ® HPLC

42

ウォーターズのソリューション

Alliance HPLCと質量検出を用いた2-および4-メチルイミダゾール分析 43

実験方法

LC 条件

HPLCシステム: Alliance 分析時間: 20.5分

カラム: CORTECS HILIC 90Å、

2.7 µm、2.1×100 mm 移動相A: 10 mM ギ酸アンモニウム

(ギ酸でpH4に調整)

移動相B: アセトニトリル (0.1%ギ酸含有)

注入量: 5 µL

グラジエント:

Time Flow %A %B

1. Initial 0.4 7.5 92.5 2. 8.5 0.4 7.5 92.5 3. 9.0 0.4 60.0 40.0 4. 11.0 0.4 60.0 40.0 5. 11.5 0.4 7.5 92.5 6. 20.5 0.4 7.5 92.5

MS 条件

検出器: ACQUITY QDa検出器

(Performance) イオン化モード: ESI+

キャピラリー電圧: 0.8 kV コーン電圧: 15 V プローブ: 600℃ ソース温度: 120℃ SI Rイミダゾール: 69.1 m/z SIR 2-および4-MEI: 83.1 m/z 取込み速度: 2 Hz

分析法開発の際、アイソクラティックで分析すると、清涼飲料サンプル分析後 はシステム圧の上昇が見られます。カラムから全てマトリックス成分を確実に 溶出させるために、前述したクリーンアップのためのグラジエントメソッドを プログラムに組み込みました。Schleeらも、飲料サンプル分析後の十分な洗浄 の必要性に触れており4、洗浄工程を組み込むことで、本アプリケーションノー トで示した全種類の飲料の繰り返し分析に対して頑健なメソッドを構築するこ とが出来ます。

サンプル調製

濃度1000 mg/Lの2-MEI、 4-MEIとイミダゾールのストックソリューション(水 溶液)をそれぞれ調製しました。これらストックソリューションを用いて、10 ppm の 2-MEIと4-MEIの混合標準溶液と、10 ppmのイミダゾール標準溶液をそれぞれ 調製しました。10 ppm混合標準溶液は、表1に示されている濃度の10種類の サンプルを調製するためにそれぞれ希釈し、各標準溶液には内部標準として 100 ppbのイミダゾールを添加しました。各標準溶液100 µLをアセトニトリル 900 µLと混合し、分析に供しました。

標準溶液 2-および4-MEI

(ppb) イミダゾール(IS)(ppb)

1 2000 100

2 1000 100

3 750 100

4 500 100

5 250 100

6 100 100

7 50 100

8 25 100

9 10 100

10 5 100

表1.2-および4-メチルイミダゾール(MEI)と内部標準(イミダゾール)の検量線 用標準溶液濃度

44 Alliance HPLCと質量検出を用いた2-および4-メチルイミダゾール分析

Intensity

20000.0 40000.0 60000.0 80000.0 100000.0 120000.0 140000.0 160000.0 180000.0 200000.0

Intensity

0.0 20000.0 40000.0 60000.0 80000.0 100000.0 120000.0 140000.0 160000.0

Minutes

4.00 4.20 4.40 4.60 4.80 5.00 5.20 5.40 5.60 5.80 6.00 6.20 6.40 6.60 6.80 7.00 7.20 7.40 7.60 7.80 8.00 8.20 8.40

4-MEI

2-MEI

Imidazole (IS) m/z-83.1

m/z-69.1

1. 標準溶液6100 ppb)のクロマトグラム

2. 4-MEIの検量線

結果および考察

図1はm/z 83.1における4-および2-MEIのクロマトグラムと、m/z 69.1における内部標準であるイミダゾー ルのクロマトグラムです。分析時間8.5分以下でMEIアイソマーの卓越した分離が達成できました。

図2は、4-MEIの検量線を示しています。検量線の直線性(R2)は、50-2000 ppbの範囲で0.999、残差は<20%

でした。図3には、今回分析した6種類のサンプルのクロマトグラムを示しています。4-MEIは全てのコー ラサンプルで検出された一方で、2-MEIは全く検出されませんでした。オレンジフレーバーの清涼飲料 では予想通りいずれの化合物も検出されませんでした。ウィスキーサンプルの1つでは、微量の4-および

2-MEIが検出されました。表2は、それぞれのサンプルにおいて検出された4-MEIの濃度と回収率のデー

タです。

R2- 0.999

Area Ratio

0.00 200.00 400.00 600.00 800.00 1000.00 1200.00 1400.00 1600.00 1800.00 2000.00 2200.00 2400.00

Amount

0.00 200.00 400.00 600.00 800.00 1000.00 1200.00 1400.00 1600.00 1800.00 2000.00

Alliance HPLCと質量検出を用いた2-および4-メチルイミダゾール分析 45

Intensity

200000 400000

Intensity

200000 400000

Intensity

200000 400000

Intensity

200000 400000

Intensity

200000 400000

Intensity

200000 400000

Minutes

4.00 4.20 4.40 4.60 4.80 5.00 5.20 5.40 5.60 5.80 6.00 6.20 6.40 6.60 6.80 7.00 7.20 7.40 7.60 7.80 8.00 8.20 8.40

4-MEI

4-MEI 2-MEI

4-MEI

4-MEI Cola 1

Whiskey 2 Whiskey 1

Orange Flavored Soft Drink Cola 3

Cola 2

A

B

C D

F E

3. 6種類のサンプルのm/z83.1におけるSIRクロマトグラム。A-C:コーラサンプル 1-3 D:オレンジフレーバー飲料、E-F: ウィスキーサンプル1および2、縦軸は同 じスケールで示しています; ただし、ベースラインと僅かに検出されたピークを明確に確認するため、クロマトグラムD-Fについては一部拡大しています。

2. 分析した添加サンプルの回収率データ(ppb

サンプル 4-MEI

(ppb)

2-MEI (ppb)

4-MEI spike (ppb)

2-MEI spike (ppb)

%R 4-MEI (ppb)

%R 2-MEI (ppb)

Cola 1 14.37 ND 128.49 110.64 114.1 110.6

Cola 2 83.93 ND 194.78 109.01 110.8 109.0

Cola 3 14.93 ND 136.53 123.40 121.6 123.4

Orange SD ND ND 119.22 116.59 119.2 116.6

Whiskey 1 ND ND 119.65 115.37 119.6 115.4

Whiskey 2 1.97 2.25 110.20 109.27 108.2 107.0

46

結論

4-MEI分析のための迅速かつシンプルなグラジエントメソッドを

構築しました。全てのコーラサンプルについて、4-MEIは全ての サンプルで検出され、2-MEIは全く検出されませんでした。ウィ スキーサンプルの1つについては、微量の4-MEIおよび2-MEIが 検出されました。オレンジフレーバーの清涼飲料からは、いずれ の物質も検出されませんでした。

Alliance HPLCとACQUITY QDa検出器およびCORTECS HILICカラム の組み合わせは、4-MEI分析において、以下に示すような多数のメ リットをもたらすことが本アプリケーションノートで示されました:

8.5分以下で2-MEIおよび4-MEIをベースライン分離

UV分析をさらに明確にするSIR質量検出

高極性化合物の保持

参考文献

1. IARC Working Group on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans, IARC Monogr. Eval. Carcinog. Risks Hum., http://monographs.iarc.fr/ENG/

Monographs/vol101/mono101-015.pdf.

2. European Food Safety Authority (2004) Scientific opinion on the re-evaluation of caramel colours (E 150 a,b,c,d) as food additives. EFSA Panel on Food Additives and Nutrient Sources added to Food (ANS). EFSA Journal 2011:

9 (3), pp.5 doi:10.2903/j.efsa.2011.2004.

3. Specific Regulatory Levels Posing No Significant Risk: 4-Methylimidazole (4-MEI). Proposition 65. OEHHA. 7 Oct 2011. Retrieved 15 Aug 2012.

4. C Schlee, M Markovaa, J Schranka, F Laplagnea, R Schneidera, DW Lachenmeiera. Determination of 2-methylimidazole, 4-methylimidazole and 2-acetyl-4-(1,2,3,4-tetrahydroxybutyl)imidazole in caramel colours and cola using LC/MS/MS; J Chrom B. 27: 223–226, 2013.

分析種 RT(分) %RSD 濃度(ppb) %RSD

4-MEI 6.28 0.44 194.78 0.82

2-MEI 7.16 0.52 109.01 1.02

コーラサンプルの1つは4-MEIについてカリフォルニア州当局の ガイドラインを超えていましたが、全てのサンプルで体重1 kgあ たり80 mg(最大無毒性量:NOAEL)というEUの基準2を十分下 回っていました。全てのサンプルにおいて、2-および4-MEIの回 収率は110%-123%の範囲でした。表3は、スパイクしたコーラ サンプル2の7回繰り返し注入における保持時間と濃度の再現性 のデータを示しています。両方の分析種について保持時間の%RSD

は0.55%以下で、これは、それぞれの分析の間で適切に平衡化さ

れていることを示しています。7回注入から得られたデータから 算出した濃度の%RSDは4-MEIが0.82%、2-MEIが1.02%でした。

3. 100 ppb2-および4-MEIをスパイクしたコーラサンプル27回注入に おける再現性データ

WatersCORTECSAllianceACQUITYQDa および The Science of W hats Possible Waters Corporation の登録商標です。

その他すべての登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。

©2015 Waters Corporation. Produced in Japan.  20152月 720005200JA PDF 日本ウォーターズ株式会社   www.waters.com

東京本社140 -0001 東京都品川区北品川1-3-12 5小池ビル TEL 03-3471-7191 FAX 03-3471-7118 大阪支社532-0011 大阪市淀川区西中島5-14-10 新大阪トヨタビル11F TEL 06-6304-8888 FAX 06-6300-1734 ショールーム 東京 大阪

サービス拠点 東京 大阪 札幌 福島 静岡 富山 名古屋 徳島 福岡   

47

ウォーターズのソリューション

ACQUITY UPLC® H-Class システム ACQUITY QDa®検出器

ACQUITY UPLC BEH Amide カラム Sep-Pak®シリカカートリッジ MassLynx®ソフトウェア Empower® 3 ソフトウェア

キーワード

メラミン、シアヌル酸(CA)、

ジシアンジアミド(DCD)、

DCD、質量検出、ミルクの分析、

ミルクのスクリーニング、タンパク質汚染

アプリケーションのメリット

メラミン、シアヌル酸(CA)およびジシアン ジアミド(DCD)の3分以内での分離

既存のLC-MS/MS分析法より経済的な代替 分析法

既存のLCワークフローへ容易に統合できる 質量検出

UV吸収の弱い化合物の定量

内部標準物質の追加コストを必要としない、

簡単なサンプル調製

優れた回収率と再現性

はじめに

メラミンおよびシアヌル酸(CA)は過去の様々な食品中のタンパク質汚染1に関 連した窒素を豊富に含む低分子化合物です(図1)。メラミンとシアヌル酸は個別 には毒性はありませんが、組み合わせによって水素結合を介した付加化合物メラ ミンシアヌレートを形成することがあり、内臓不全を引き起こし死に至る可能性 のある鋭利な結晶を生成します2。同様の化合物のジシアンジアミド(DCD)は放 牧された家畜の環境への影響を最小化するために使用されており、ニュージーラ ンドにおいて乳製品中に少量検出されました3。メラミンの公表されている基準 値は、乳児用調製乳中では1 mg/kgで、他の食品や動物飼料中では2.5 mg/kgです。

これらの値は、メラミンの耐容一日摂取量(TDI)、その類縁体は体重(bw)1kg あたり0.64 mgに基づき設定されています4。最近、より厳格なメラミンおよび その類似体の耐容一日摂取量(TDI)の体重1kgあたり0.2 mgが設定されました5。 ジシアンジアミド(DCD)には、欧州食品安全庁は体重1kgあたり1 mgを設定し ています6。これらの化合物は非常に高い極性をもっているため、一般的に逆相 分離はこれらの分析には利用できません。現在の分析法では、主にMS/MS検出 とHILICカラムあるいはイオンペア試薬7を組み合わせて使用します。

このアプリケーションノートではメラミン、シアヌル酸(CA)およびジシアンジ アミド(DCD)の一貫したシンプルな定量を行うために、Waters® ACQUITY QDa検 出器とACQUITY UPLC H-Classシステムを組み合わせた分析法を紹介します。

関連したドキュメント